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オオセンチコガネってどんな虫?
糞虫(ふんちゅう)の仲間で、とても美しい光沢を持った昆虫です。
色彩の変化にも富んでいることから、愛好家も多く存在し、奈良県には「ならまち糞虫館」と呼ばれる専門施設もあったりします。
主に食べるのは動物の糞フンになるのですが、これは自然の中でもとて重要な役割を持っています。動物のフンが土に帰るのをかなり助けてくれるからです。
フン虫がいなくなってしまったらと思うと、想像しただけで恐ろしいですね(笑)
センチコガネ科
コウチュウ目に含まれるグループで、コガネムシの仲間です。その中でもセンチコガネ科として日本では3種程が知られています。
センチコガネの仲間は動物の死体や糞に集まる「糞虫(ふんちゅう)」として知られています。
糞に集まることでびっくりするかもしれませんが、美しい種類が多く愛好家も多い昆虫です。
オオセンチコガネの特徴
地域によって変化のある体色
オオセンチコガネは鏡面に近い光沢を持ちますが、その色彩は地域によって青みが強いものや緑色の強いもの。赤みの強いものまで様々です。
色の違うものを綺麗に並べれば、レインボーカラーにできるほどに変化が大きい種類なのです。
ですから採集する愛好家の方でも全国を回って採集したりします。
センチコガネとの違い
似ている種類に「センチコガネ」がいます。
オオセンチコガネよりも光沢は優しい感じですが、見分けの難しいものもいます。
そんなときは頭部の先を比べるとわかりやすいので覚えておくと良いでしょう。
センチコガネは丸みが強いのですが、オオセンチコガネは先のほうが少し尖ったような形をしています。
オオセンチコガネ
センチコガネ
オオセンチコガネの生態
食べ物や餌(エサ)
オオセンチコガネはフン虫の仲間で動物のフンや死骸に集まります。
メスは動物のフンを地中に運び込んで産卵をし、孵化(ふか)した幼虫はそのフンを食べて育ちます。
においを感知しているのでしょうか?
以前に飛んでいるオオセンチコガネを追いかけてみたことがあります。
降り立った場所を見てみると、そこにはできたての動物のフンが落ちていました。
遠くからでも一直線にフンに向かって飛んでいける能力に驚いたものです。
オオセンチコガネの成長
オオセンチコガネを含むコウチュウ目の仲間は完全変態をする昆虫です。
完全変態とは「卵→幼虫→蛹(サナギ)→成虫」と成長していき、蛹の期間があることでその見た目が大きく変わるのが特徴です。
卵
メスは土中に穴を堀り、そのなかに動物のフンを詰め込んで産卵をします。
幼虫
孵化(ふか)した幼虫は、準備されていた動物のフンを食べて成長します。
オオセンチコガネの飼育について
オオセンチコガネはとても美しい昆虫なので、飼育してみたくなる気持ちもわかります。
しかし、難易度は高いと思います。
その理由は食性にあるのですが、フン虫の仲間であるオオセンチコガネには動物のフンをあげなければなりません。
自分が良かったとしても家族の反対もあるでしょうから注意が必要になりますね。
ただ、成虫は昆虫ゼリーを食べることもあるようです。
以前に、魚の刺し身で育てられないかと試したことがありますが、うまくいきませんでした。
オオセンチコガネの分布や生息地
南西諸島をのぞいて全国的に見られる昆虫です。林縁や林床でよく見られます。
山の散歩道などを歩いていると、足元に見つけたり飛んでいるのを見かけることがあります。
自然が残っていることはもちろんですが、ほかの動物が多く生息するような場所ではよく見られるので、自然が守られ鹿も保護されている奈良公園などではたくさん見られることで有名です。
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