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テントウムシ科とは?

コウチュウ目に含まれるグループで、日本では180種類ほどが知られています。半円形の形をしたものが多く、ナナホシテントウなどは幸せを運ぶ虫としても有名です。食性は種類によって様々で、肉食、草食、菌食性などがいます。肉食のものではアブラムシなどの農業害虫を好んで食べるナミテントウなどの種類などもいることから、益虫として重宝されていたりします。

テントウムシの名前(英語)

テントウムシを漢字で「天道虫」

テントウムシを漢字で書くと「天道虫」と書きます。
これは高いところに登ると、太陽に向かって飛んでいる姿から名付けられました。

テントウムシを英語で「ladybug」

英語では「ladybug(レディバグ)、ladybird(レディバード)、lady beetle(レディビートル)」などと呼ばれ、日本では「ladybug」がよく使われていますね!

レディとは聖母マリアを現しているという話もあって、とても神聖な感じが伝わってきます。
日本でも海外でも、テントウムシには特別な想いがこもっているのが伝わってきますね!

テントウムシ科の種類 写真ギャラリー
Coccinellidae

※クリックすると各ページに飛べます。写真と詳しい説明があります。

テントウムシは幸運の象徴

昔からテントウムシは幸せを運んできてくれるとか、幸せなことのお告げを持ってきてくれると信じられている昆虫です。
これは日本だけでなく世界に広く考えられてきたことなので不思議です。
農作物を守ってくれるなどで人間との関わりが深いことの現れだと思います。

テントウムシの種類

ハイイロテントウの写真
ハイイロテントウという種類もいる。
鮮やかな色彩や模様を持つものが多い中で珍しい印象のテントウムシです。

テントウムシにも色んな種類がおり、180種類以上が日本で見られます。
半球系の形をして、斑点模様が特徴になっているものが多いです。

その種類の中には肉食性、草食性、菌食性など生態も多様に富んでいます。

種類を調べるときにややこしいのがナミテントウです。様々な模様のパターンが有り、なんとその模様は100種類以上のパターンが有るのです。

参考:ナミテントウの模様のパターン

ナミテントウの写真
ナミテントウ「二紋型」
ナミテントウの写真
ナミテントウ「紅型」
ナミテントウの写真
ナミテントウ「まだら型」
ナミテントウの写真
ナミテントウ「四紋型」

益虫のテントウムシ

ナナホシテントウ
ナナホシテントウはアブラムシのよくつくカラスノエンドウなどでよく見られる。畑のアブラムシも食べにやってくる。

農業で野菜を育てているとアブラムシなどが着きますが、それらを食べてくれる肉食のテントウムシは益虫として歓迎されます。
生物農薬としても研究がされており、農薬を使わない農作物の育成の役に立ちます。

害虫のテントウムシ

ニジュウヤホシテントウの写真
ナスを食べるニジュウヤホシテントウ

肉食のテントウムシと違い、草食性のテントウムシの中には農作物に被害を出す種類も知られています。
そういった種類は害虫として嫌われてしまいます。

テントウムシダマシ?

テントウムシの仲間でも畑で見つけたときに益虫のテントウムシに混じって、害虫のテントウムシもいます。そのようなところから「ニジュウヤホシテントウ」や「オオニジュウヤホシテントウ」は「テントウムシダマシ」という別名を付けられていたりします。

ただ、ややこしいのが「テントウムシダマシ科」という甲虫の仲間もいるので注意が必要です。
この仲間はキノコや朽ち木に集まって菌類などを食べるものが多いです。

テントウムシの成長

テントウムシは「卵・幼虫・蛹・成虫」と幼虫の時から大きく姿の変わります。
そのような変態の仕方を「完全変態」と言います。

交尾をしたテントウムシは数個から数十個の卵を産卵します。

幼虫のときは成虫のように丸っこい体をしていません。
腹部の長い姿をしていて、突起やトゲを持った種類もいます。
カブトムシなどは幼虫と成虫で食べるものも大きく変わりますが、テントウムシは食べ物や餌(エサ)は成虫と同じものを食べることが多いです。

ナナホシテントウの幼虫
ナナホシテントウの幼虫。食性も成虫と同じでアブラムシを食べる肉食です。

蛹(サナギ)

幼虫のときは体が長い印象ですが、蛹(サナギ)になると少し丸っこくなって成虫の姿に近づいているように思います。

ナナホシテントウのサナギ
ナナホシテントウのさなぎ。少し丸っこくなりました。

成虫・羽化

羽化したてのテントウムシは黄色い体をしていますが、時間が経つと特徴的な模様がついたり色づいたりしていきます。

ナナホシテントウの羽化
羽化してすぐのナナホシテントウ。まだ模様が出ていません。
ニジュウヤホシテントウの写真
ニジュウヤホシテントウの羽化。時間が経つと模様が出てきます。

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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