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ワラジムシ目(等脚目)まとめ 草鞋虫図鑑

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ワラジムシ目(等脚目)とは?

等脚目(とうきゃくもく)とも呼ばれる分類の昆虫で、昆虫類ではありませんが甲殻類の仲間になります。
この仲間には、ワラジムシ、フナムシ、ダンゴムシなどが含まれています。
ダンゴムシは小さな子供も大好きな生き物ですが、実は昆虫類とは違うんですね。
陸上で見られるものから海中などの水中で見られるものもおり、水族館で有名になったダイオウグソクムシなどもこの仲間です。

ワラジムシの名前

楕円形で扁平な姿が、昔の日本で履かれていた「草鞋(わらじ)」の形に似ているところから名付けられました。

ワラジムシとダンゴムシの違い

ワラジムシとダンゴムシの違いを効かれることがありますが、その違いは丸くなれるかなれないかくらいで良いかと思います。

細かく考えれば、どちらも「ワラジムシ目」の「ワラジムシ亜目」に含まれる生き物です。
生態的にも似ていて、自然の中では分解者として私達の周りの自然環境を循環させる働きを持っているとされています。

ワラジムシ目の写真ギャラリー
Isopoda

※クリックすると大きな写真で開きます。

ワラジムシ科(草鞋虫科)Porcellionidae

クマワラジムシの写真
クマワラジムシ
Porcellio laevis

クマワラジムシの写真
クマワラジムシ
Porcellio laevis

クマワラジムシの写真
クマワラジムシ
Porcellio laevis

ワラジムシの写真
ワラジムシ
Porcellio scaber

ワラジムシの写真
ワラジムシ
Porcellio scaber

ハヤシワラジムシ科(林草鞋虫科)Trachelipidae

ハヤシワラジムシの一種の写真
ハヤシワラジムシの一種
ハヤシワラジムシの一種の写真
ハヤシワラジムシの一種

フナムシ科(船虫科)Ligiidae

フナムシの写真
フナムシ
Ligia exotica

フナムシの写真
フナムシ
Ligia exotica

ダンゴムシ特集へ

ダンゴムシはこちらのページで詳しく解説しています!

ダンゴムシの仲間
ダンゴムシ特集

ワラジムシの種類

上では紹介していませんが「ワラジムシ目」の仲間にはミズムシ亜目やウオノエ亜目などかなりたくさん含まれています。
ここではその中でも一般的なワラジムシやダンゴムシが含まれている「ワラジムシ亜目」の生き物を紹介しています。

ワラジムシ亜目の中には

  • フナムシ科 Ligiidae
  • ナガワラジムシ科 Trichoniscidae
  • ヒゲナガワラジムシ科 Olibrinidae
  • ウミベワラジムシ科 Scypacidae
  • ヒメワラジムシ科 Philosciidae
  • ホンワラジムシ科 Oniscidae
  • ハヤシワラジムシ科 Trachelipidae
  • ワラジムシ科 Porcellionidae
  • コシビロダンゴムシ科 Armadillidae
  • オカダンゴムシ科 Armadillidiidae
  • ハマダンゴムシ科 Tylidae

このように分類されており、ダンゴムシの仲間と言われるのは下の3つに含まれる仲間たちです。

ダンゴムシは陸に住んでいて丸くなれることが特徴ですが、このワラジムシの仲間の多くは実は水中に住んでいます。
海中から淡水まで幅広く色んな種類が見つかります。

世界最大のワラジムシの仲間

世界最大のワラジムシの仲間も海中に住んでいます。
水族館の展示で一躍有名になった「ダイオウグソクムシ」と呼ばれる種類の生き物です。

その人気から、ダンゴムシガチャシリーズに登場したり、ダイオウグソクムシのスマホケースなどのグッズが発売されるなどしています。

ワラジムシの飼育(飼い方・育て方)

ダンゴムシの飼育はこちら
ダンゴムシの飼育セットの作り方!餌やダニ・カビの対策まで!

ワラジムシは飼育できるのか?
結構簡単なので飼育してみると楽しいですよ!

普通のワラジムシの場合は、ダンゴムシと一緒の方法で問題ありません。(ダンゴムシの飼育セットの作り方参照)
ワラジムシはダンゴムシと同じような環境にもよく生息していますし、食べ物や餌(エサ)になるものもダンゴムシと一緒だからです。
うちでも飼育していますが、今は100円ショップで購入したアクリルケースの小さな箱で飼育しています。
中には同じ場所で見つけたワラジムシとオカダンゴムシを一緒に入れて飼っています。
特に喧嘩をすることもなく仲良くやっているように思います。

中には適度に湿った土(腐葉土に赤玉土を少々)に、外で拾ってきた落ち葉を少し砕いて入れています。
それにプラスして住んでいたところに生えていた草(多肉の何か)もちょっと入れています。食べるかもと思ったのですが、多肉植物を食べることはなさそうです。
餌にはキャベツ・ジャコ・かつお節などを入れています。

小さなアクリルケースですが、10匹くらい飼うのには問題なさそうです。空気穴がないのでどーしようかと思いましたが、酸素不足になるほど密閉されているわけでもさなさそうですし、むしろ湿度は一定に保たれて快適そうにも思います。
エサ交換の時にはフタを取るので、その時に空気の入れ替えはありますしね。
ドリルを持っているので、数ミリにの穴を開けてあげてもよいかと思いますが、いまのところはこのまま飼育する予定です。

ワラジムシ
葉っぱに登るのが好きみたいでちょっと可愛くないですか!?
オカダンゴムシ
同じ場所で見つけたダンゴムシをワラジムシと一緒に飼育しています。

ダンゴムシを飼うという話を聞いても、ワラジムシを飼うというのはあまり聞かないかもしれません。しかし、ワラジムシとダンゴムシは近い仲間で、大きな違いも丸くなるかならないかだったりします。
上の写真のワラジムシ可愛いでしょう(笑)

もし見かけたらダンゴムシと一緒に飼育すると、その違いなんかも観察できて面白いと思いますよ!

ワラジムシの脱皮

飼育していたら脱皮したばかりのワラジムシを見かけました。
実は、ダンゴムシも含まれるワラジムシの仲間は脱皮を一回ではなく二回に分けて行います。
最初に後ろ半分を脱いで、次の日くらいに前半分を脱いで脱皮終了です。

なぜ二回に分けるのは色んな半紙がありますが、昆虫などの節足動物は脱皮直後は無防備になることが多いので、襲われるリスクが高まります。脱皮したての殻は柔らかいこともありますね。
なので、二回に分けることで半分はいつもどおりに動かせるわけです。
そうすると、襲われたときにも逃げられる可能性も高まります。

なので、脱皮直後の無防備になるリスクを軽減していると考えることができます。

ワラジムシの写真
脱皮の殻が落ちていますが、半分だけです。
ワラジムシの写真
前半分と後ろ半分の色が違います。ダンゴムシでもこのような個体を見かけることがありますが、脱皮の影響です。
この後脱皮殻は食べられてなくなっていました。

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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たくさんの人にそれを知ってもらうことで、人も昆虫もよりよい未来を築いていけたらと思ってこのサイト「ムシミル」を運営しています。

カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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