毎月昆虫に出会える!「月刊ムシミル」

ヤマトアシナガバチ

ヤマトアシナガバチの写真

写真ギャラリー

蛹室のフタが黄色い(滋賀)

幼虫の世話をする働き蜂(滋賀)

ヤマトアシナガバチの幼虫(滋賀)

ヤマトアシナガバチの卵(滋賀)

巣の温度を下げようと羽を震わせるヤマトアシナガバチ(滋賀)

ヤマトアシナガバチの狩り(三重)

イモムシの硬い頭を落として肉団子にします(三重)

イラガの幼虫を捕らえました(奈良)

肉団子にしていきます。(奈良)

トゲトゲを切り落とします(奈良)

筋肉質の部分しか幼虫に与えません(奈良)

きれいな肉団子ができました(奈良)

ヤマトアシナガバチってどんな蜂?

アシナガバチの仲間で、よく狩りをしているところを見かけます。集団で生活し、働き蜂が他のイモムシなどを狩って幼虫を育てます。
公園や山を歩いていると、草むらをゆらゆらと飛びながら獲物を探していますよ。

スズメバチ科

昆虫の分類でハチ目があり、その中にスズメバチ科はあります。ヤマトアシナガバチはスズメバチ科の昆虫で、近い仲間にはオオスズメバチやキアシナガバチなどがいます。

ヤマトアシナガバチの形態/特徴

ヤマトアシナガバチの見分け方

アシナガバチの仲間は見た目も似ているものが多いでので見分けるのが難しいことがあります。
ヤマトアシナガバチの特徴をまとめておきます。

  • 背中の上に模様(キボシアシナガバチやコアシナガバチは黒い)
  • 背中の後ろ側にも明瞭な帯がある(キボシアシナガバチやセグロアシナガバチには無い)
  • 腹部の明瞭な帯が途切れない
  • 褐色を帯びた黄色い腹部(キアシナガバチはもっと黄色い)
  • 体長は15mm~23mm程(セグロアシナガバチやキアシナガバチは20mm~26mm程ある大型)
ヤマトアシナガバチの解説
ヤマトアシナガバチの形態的特徴

ヤマトアシナガバチの巣

巣にも特徴があります。
ヤマトアシナガバチの巣は蛹室(ようしつ)のフタが黄色をしています。

キボシアシナガバチなども黄色いですが、コアシナガバチは蛹室のフタは白色をしています。

ヤマトアシナガバチの写真
ヤマトアシナガバチの巣

ヤマトアシナガバチの生活の様子

ヤマトアシナガバチは女王が一匹から巣を作って働き蜂を増やし、集団生活をするようになります。

巣での集団生活には様々なドラマがあります。

ヤマトアシナガバチの写真
幼虫の世話をするヤマトアシナガバチ。
ヤマトアシナガバチの写真
巣の中に白い粒が見えます。ヤマトアシナガバチの卵です。
ヤマトアシナガバチの写真
餌がほしいのか幼虫が頭をのぞかせています。
ヤマトアシナガバチの写真
日が当たると、巣の中が熱くなって幼虫が死んでしまうので、羽をばたつかせて温度を下げようとします。
わかりにくいですが、巣の上で羽を震わせて風を送っているヤマトアシナガバチです。

ヤマトアシナガバチの生態

ヤマトアシナガバチの狩り

成虫が獲物を狩って、肉団子にしたものを幼虫は食べます。
成虫のアシナガバチは幼虫が出した栄養液や花の蜜などを食べるので、この肉団子は幼虫のために作っています。

イラガの幼虫の捕獲

イラガは人間が触るとチクチク痛む毒を持っているのですが、ヤマトアシナガバチから身を守ることはできないようです。

ヤマトアシナガバチの写真
イラガの幼虫を捕まえた!
ヤマトアシナガバチの写真
捕まえた幼虫を少しずつ噛み砕いていきます。
ヤマトアシナガバチの写真
筋肉質以外の部分は切り落としていきます。
ヤマトアシナガバチの写真
幼虫に与えるのに筋肉質以外の部分は必要ないので、黒い中身も取り除いて丸めていきます。
ヤマトアシナガバチの写真
きれいな肉団子ができたので、この後飛び去っていきました。幼虫もきっと喜ぶことでしょう。

イモムシの捕獲

ヤマトアシナガバチの写真
イモムシを見つけて肉団子にしています。
ヤマトアシナガバチの写真
硬い頭は真っ先に切り落としてしまうのですね。

他のスズメバチやアシナガバチの仲間

スズメバチ科まとめ 雀蜂図鑑

スズメバチ科のバナー
関連記事(一部広告含む)

この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

昆虫の面白い!魅力たっぷり!
たくさんの人にそれを知ってもらうことで、人も昆虫もよりよい未来を築いていけたらと思ってこのサイト「ムシミル」を運営しています。

カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
詳細なプロフィールはこちらのページで御覧ください。
TwitterInstagramもやっているのでフォローや応援してもらえたら嬉しいです(^^)