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オジロアシナガゾウムシってどんな虫?
名前から、お尻のほうが白くて脚が長いから「オジロアシナガゾウムシ」と名付けられていますが、白黒の体がチャーミングなゾウムシです。
その容姿から「パンダゾウムシ」や「パンダ虫」との愛称で親しまれていたりもします。
クズなどの植物についていることが多く、見られる場所では普通に見られるゾウムシです。
学名は参考にする資料によっていくつか確認されました。「Ornatalcides trifidus」とされているものもあったのですが、一番発行年数が新しい資料に沿って「Sternuchopsis(Mecysolobus) trifidus」としています。
研究によって学名に変更があったり意見が別れていたりするのでしょうね。
ゾウムシ科
昆虫の分類に硬い羽を持つことが特徴の甲虫(コウチュウ)目があります。オジロアシナガゾウムシはその中の「ゾウムシ科」の一種です。この仲間にはシギゾウムシの仲間やシロコブゾウムシなどの昆虫が含まれていて、意外に種類の多いグループです。
長い吻(ふん)と呼ばれる部分が哺乳類の象(ゾウ)のようだと連想して名付けられました。
オジロアシナガゾウムシの特徴
特徴的な白黒模様から「パンダムシ」などの愛称もつけられています。
白黒は擬態(ぎたい)?
しかし、他の昆虫などでも、このような模様を持っているものは一般的には「鳥の糞」に擬態しているのではないかと言われています。
鳥の糞だったら食べられないだろうというわけですね。
似たような種類ではアゲハイモムシの若齢幼虫や、トリノフンダマシなども鳥の糞に擬態していると言われています。
オジロアシナガゾウムシの白バックの写真(画像)
オジロアシナガゾウムシの造形を見てみましょう!
足の内側にトゲがいくつかついているのが見えますね。
これはツルなどに捕まって動かないように、落ちないように工夫されているのだと思います。
体が硬い
ゾウムシの仲間全般に言えますが、とても体が硬い昆虫です。
標本などでも気合でピンをさしているのも見かけますが、針が刺さらずに紙に留めているものも見かけるくらいです。
オジロアシナガゾウムシの生態
擬死(死んだふり)
クズなどで比較的よく見られるゾウムシですが、捕まえようとするとぽたっと落ちて見失ってしまうことがあります。
これは落ちたものを見つけると死んだふりの状態に入っているのがわかります。
成虫越冬
オジロアシナガゾウムシは成虫で越冬しています。
冬の間は植物にしっかりとしがみついて耐えているようです。
寿命
成果うにはわかりませんが、成虫で冬を越す個体もいるので、成虫の状態で二年から、うまくいくと数年は寿命があるのではないかと思います。
オジロアシナガゾウムシの成長
卵
成虫のオジロアシナガゾウムシはクズの茎に穴を開けて卵を生みます。
幼虫と虫こぶ
幼虫はクズの茎のなかで育ち、幼虫が入っている部分は虫こぶになります。
分布や生息地
日本では本州から九州まで見ることのできる昆虫です。北海道や沖縄などの南西諸島では確認できていないみたいですね。
海外では台湾や中国などでも見ることができます。
道端や公園などの脇に生えているクズのツルなどをよく見ていると見つけられたりします。
オジロアシナガゾウムシの飼育/飼い方
成虫はクズの葉や茎をかじったりするので、クズを取って来れると良いですが昆虫ゼリーなども好んで食べてくれます。
しかし、クズなどのツルに普段はしがみついているので、クズでなかったとしても、そういったものは入れてあげたいですね。