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ツツジトゲムネサルゾウムシってどんな虫?
ツツジって意外にベタベタしています。
そのベタベタをものともせずに歩いている小さな甲虫にツツジトゲムネサルゾウムシがいます。
春先のツツジに花の蕾(つぼみ)がついた頃に合わせて見ることのできる昆虫です。
小さな昆虫ではありますが、白いツツジの蕾の上にいるときなどは割と目立ってます。

ツツジで見られる
花やツボミの付け根のあたりはベタベタしています。
これは花を食害する昆虫などから身を守るためと言われていますが、実際にそのベタベタに絡め取られて動けなくなった昆虫をよく見かけます。
ツツジトゲムネサルゾウムシはベタベタを気にすることなく歩ける、2mmほどの小さなゾウムシです。
ベタベタにくっつかない工夫があるのでしょうね。
ツボミに穴を開けながら、長い口を突っ込んで食べている様子が観察できます。
ツツジの葉の上を平気で歩いている

ツツジトゲムネサルゾウムシの特徴
名前の由来
ツツジトゲムネサルゾウムシの名には「トゲ」と入っています。
一体どこにトゲがあるのかと思ったら、背中の胸の後ろ側がトゲのようになっています。
ツツジの葉や花の上でよく見られるのと合わせてツツジトゲムネですね。
トゲの写真

生態(エサ・しんだふり)
食べ物、餌(エサ)は?
成虫も幼虫も、ツツジの葉や花を食べています。
成虫は、長い口で器用に葉っぱを食べたり、ツボミに穴を開けて突っ込んでいる姿などを見ることができます。
幼虫はツボミの中に潜り込んで中から食べています。
しんだふりをする
刺激を受けるとポロッと落ちて死んだふりをします。
下で受けるつもりでつついてあげると、手の上に落ちてくるのが可愛いですよ!
少しめりこんだように凹んでいる頭部も面白いですね。

成長(幼虫・羽化・成虫)
幼虫
ツツジのツボミ内部に潜り込んで食害していきます。
最初は小さな幼虫も、どんどん丸っこくぷっくりとしていきます。



土繭(つちまゆ)
いつの間にか幼虫が見当たらなくなったと思っていたのですが、底に敷いていたマットのなかに少し大きめの粒が混じっていることに気が付きました。
成長すると地面に降りて、このような土繭を作って中で成虫になるようです。

羽化(うか)
サナギが見れるかと思ったのですが、少し開けてみるとすでに成虫でした。
繭の中で成虫になって、出ていくタイミングを見計らっているようです。

成虫
正確な期間はわかりませんが、一カ月程度で成虫まで育つようです。
4/10に成虫を見つけて飼育を開始し、5/17には新しい成虫が誕生しているのを確認しました。

生息地と分布
本州、四国、九州くらいまで見ることができます。ツツジの仲間で見つかることが多いので、公園などでツツジが置かれているようなところでは普通に見つけることができるかもです。小さくてわかりにくいのでよく見てみましょう。