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ムネアカオオアリ

ムネアカオオアリの写真

写真ギャラリー

苔の上を歩くムネアカオオアリ(京都)

道路の上で見つけたムネアカオオアリ(京都)

コケの道を散歩中(京都)

ムネアカオオアリの兵アリ

ムネアカオオアリの兵アリを横から

兵アリと働きアリ

兵アリと働きアリを上から

葉っぱが濡れてて歩きにくそう(奈良)

雨に濡れたムネアカオオアリ(奈良)

ムネアカオオアリってどんな蟻?

名前のとおりに胸の部分が赤い色をしています。体長も大きく、クロオオアリと並んで日本で最大級の大きさのアリです。
胸部の赤い模様は、個体によって少し入る位置が変わるものもいるようですが、他に似たような種類はいないので間違えることは少ないと思います。

ムネアカオオアリの写真
ムネアカオオアリは胸の部分が赤いのが一番の特徴。

ムネアカオオアリの一生

5月頃の雨上がりのタイミングで結婚飛行が開始されます。新たな女王アリは雄アリと出会って交尾をすると、羽を自分で切り落とし、一匹で巣作りを始めます。
最初の頃は、基本的には何も食べずに幼虫の世話をして少しずつコロニーを大きくしていきます。

最初は小さな働きアリが育つだけですが、次第に大きな働きアリや兵アリを育てて巣を発展させていきます。

寿命が長いとはいえ、女王が死ぬと巣は自然に崩壊していきます。

女王アリ

働きアリは7mm~12mm程ですが、女王アリは17mm程ある大きな体型です。

女王アリの寿命

女王アリの寿命は10年から20年とも言われています。かなり長生きです。
新たな女王を産むようになるのに6~7年ほどかかると言われています。

新女王と雄アリ

新女王アリと雄アリは秋頃に羽化しますが、その年には結婚飛行をせずに次の年の5月頃に行います。

働きアリ(ワーカー)と兵アリ

ムネアカオオアリの写真
左が普通の働きアリで、右が大きな兵アリ。
兵アリの方が全体的に大きいですが、特に頭部が発達しています。
ムネアカオオアリの写真
顔を並べてみるとわかりやすいですね。
左の兵アリの方がかなり頭部が大きく発達しています。

ムネアカオオアリの生態

巣を作る場所

巣の場所は地面の下ではなく、朽ち木などに作ることが多いです。

ムネアカオオアリの狩り

他の小動物を襲うのに集団で襲いかかるアリもいますが、ムネアカオオアリは単独で餌を探して狩りをすることが多いです。

ですから、一匹だけたまたま見つけることも多いのですが、それでも一匹見つけると近くに何匹もいることが割とあります。

ムネアカオオアリの写真
ムネアカオオアリが一匹で歩き回っていました。

アブラムシとの共生

アブラムシから甘露をもらう代わりに天敵から守ってあげるという共生関係もよく知られています。

ムネアカオオアリの写真
アブラムシに甘露をもらいにやってきたムネアカオオアリ

トゲアリの寄生

トゲアリは胸が赤いのはムネアカオオアリと一緒なのですが、その胸の部分にはトゲが目立っています。

トゲアリはムネアカオオアリの巣に侵入して女王を殺し、巣を乗っ取ることが知られています。
その習性があるので、胸の部分を赤くして似せているのだと思いますが、トゲがあるのでそっくりとは言えないですね。

生息地や分布

ムネアカオオアリは、北海道から九州まで広い範囲で見られる昆虫ですが、丘陵から山にかけて生息しています。
平地で見ることは少なく、ちょっと山にハイキングに行ったときなどに見られるアリです。

ムネアカオオアリは飼育できる?

クロオオアリと同じように飼育が可能で、比較的飼育観察しやすいアリの仲間です。
大きいアリなので、その生活の様子も観察しやすいので飼育するならおすすめの昆虫に入ります。

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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