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世界のカブトムシ(外国産のカブトムシ)とは?
カブトムシは日本には数種類が生息するだけですが、外国産のカブトムシは約1,000種類ほどが知られています。
日本でも昆虫のイベントや昆虫館などで見ることもできますし、昆虫の販売店などでも成虫や幼虫ともに売られています。
日本のカブトムシは兜のような立派なツノが特徴ですが、世界に分布するカブトムシにもオスには立派なツノがあります。しかし、世界には日本とは全く違う雰囲気を持ったツノのカブトムシがたくさんいて面白いです。
人気になったのはいつから?
1999年に一部の外国産カブトムシが輸入解禁されたことによる飼育ブームが起きました。それ以来ずっと人気ではありますが、さらに2003年にカブトムシやクワガタムシをモチーフとした「甲虫王者ムシキング」が子供の間で大ブームとなったことで、大人から子供まで人気の昆虫になったと思います。
では、世界の外国産カブトムシを紹介します!
ヘラクレスオオカブト
言わずとしれた世界最大のカブトムシ。長いツノが特徴で、全長は18cmにもなります。
名前の由来もギリシャ神話に登場する「ヘラクレス」が語源になっています。
主に中央アメリカから南アメリカの熱帯地域に生息している種類が多いです。
ヘラクレスオオカブトと言っても種類は様々で、一般的に知られているのは「ヘラクレス・ヘラクレス」と呼ばれるものがいます。他にも、「ヘラクレス・リッキー」や「ヘラクレス・レディ」など13種類ほどが知られています。
黄色い羽も印象深いのですが、実は湿度が高くなると黒くなることが知られています。これは夜間に湿度が高くなる熱帯で、夜に見つかりにくくなるように進化した特性と考えられています。
コーカサスオオカブト
3本の長く大きなツノが特徴的で、アジア最大のカブトムシです。
力も強く、気性も荒い性格をしています。
コーカサスというのは「白い雪」を意味するギリシア語が由来になっているようで、強い光沢のある見た目から連想されたんですね。
コーカサスオオカブトはいくつかの亜種に分かれていて「ジャワコーカサス」や「スマトラコーカサス」などと呼ばれることもあります。
ゾウカブト
中南米の多く生息し、最重量のカブトムシとしても知られています。
有名なのは、全体にふんわりと茶色の毛がはえているエレファスゾウカブトですが、毛がなく光沢感の強いアクティオンゾウカブトなどもいます。
大きく強そうな見た目ですが、気性はおとなしいものが多く、まさに象さんのような印象のカブトムシです。
これだけ大きく育つのには幼虫のときにもたくさんエサを食べないといけないのか、かなり幼虫期間が長いことでも知られています。成虫になるまで3年位かかることも普通なようです。
ゴホンヅノカブト
5本のツノが一番の特徴で、かなり凶暴そうな気もしますが、性格はおとなしいカブトムシです。
そのため、他のカブトムシやコウチュウの仲間との争いを避けてか、竹の新芽の汁などを吸って生活しているようです。
生息しているのはインド、ミャンマー、タイ、パプワニューギニア、ネパールなどで、東南アジアの大陸部が多いです。
タテヅノカブト
中南米に置く分布するカブトムシで、胸角が上に向いて伸びているのが特徴的です。
前脚が長く発達していて別名を「テナガカブト」とも呼ばれます。
上に伸びた胸角は種類によって形状が異なり、細くノコギリのように見える「ノコギリタテヅノカブト」や、ヘラのように平たく広がった「ピサロタテヅノカブト」、ツノというよりコブのように見える「コブタテヅノカブト」などバリエーションが豊富です。
この種類も性格はおとなしいものが多く、標高の高い竹林などで竹の汁を吸っています。長く発達した前脚も細い竹に捕まるのに適しているようですね。
サイカブト
名前のとおりに哺乳類のサイのような角を持っているものが多いのが特徴的です。
珍しい見慣れない形をしていますが、実は日本にも「タイワンカブト」と呼ばれるサイカブトが南西諸島に生息しています。台湾からの移入種と言われていますが、現在では定着しています。
サトウキビの汁などを吸うので、害虫の扱いも受けるようですが一度見てみたいカブトムシです。
シロカブト
カブトムシの中では珍しく白い体(黄色っぽいものも)が特徴的な種類になります。実はあの大きなヘラクレスオオカブトに近い仲間なのですが、シロカブトの仲間は全体的に小柄なものが多いです、小柄と言っても7cmとか9cmあるので昆虫の中では大きいですね。
かっこよさがウリのカブトムシの中で可愛さを兼ね備えているのが人気のポイントです。
※注:このページの写真は、特に表記のないものは写真家村松が撮影したものではありません。
まとめ
世界にはたくさんのカブトムシが生息しています。
見る機会があったら、興味深く観察してみると面白い発見がたくさんありますよ!