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オニクワガタってどんな虫?
標高の高い場所に好んで生息し、高山のブナ林帯などで見つかるクワガタムシです。
クワガタムシの中では小型の種類ですが、アゴの形にも特徴があって可愛らしさを感じます。
クワガタムシ科
昆虫の分類の中で硬い羽を持つのが特徴の「甲虫目」があります。その中に「クワガタムシ科」は含まれており、オニクワガタはその中の一種になります。日本では40種ほどが知られており、オスは大きなアゴを持つことで子供から大人まで人気の高い昆虫です。飼育も盛んに行われています。
この仲間には、オオクワガタやノコギリクワガタ、ヒラタクワガタなど人気の昆虫がたくさん属しています。
オニクワガタの特徴
大アゴと名前の由来
オスにもメスにも、大アゴに上向きの内歯(アゴの中間にあるツノっぽい部分)があるところが鬼(オニ)のように見えてオニクワガタと名付けらました。
オスの大アゴはそんなに大きく発達していませんが、特徴的なアゴの形をしていて特徴があります。
オニクワガタのオス♂
オニクワガタのメス♀
オニクワガタのメスにはオスと同じように上向きの内歯がついているので、他のクワガタムシのメスと見分けるポイントになります。
オニクワガタは「日本固有種」
オニクワガタは、日本にしか生息しない「日本固有種」とされる甲虫です。
生態(エサや越冬など)
オニクワガタの幼虫は、ブナ類など広葉樹の倒木の中などで育ちます。
約一年ほどで成虫になると、そのシーズン中にすべての個体が活動を始めます。
オニクワガタの食べ物や餌(エサ)
オニクワガタは羽化して成虫になるとほとんど何も食べません。
そのため数週間程度の寿命でクワガタムシの仲間の中でも成虫寿命は短いです。
幼虫はブナ類を中心として倒木などの朽木の中を食べて成長します。
成虫で越冬しないクワガタムシ
オニクワガタはそのシーズン中にすぐに活動を始め、数週間で寿命を迎えます。
ですから、成虫で越冬することはありません。
オニクワガタの仲間(亜種など)
オニクワガタには亜種とされるものや、似た体型の仲間がいます。
名前 | 生息地と備考 |
---|---|
オニクワガタ | 北海道、本州、四国、九州北部 |
キュウシュウオニクワガタ | 九州南部 オニクワガタと比べて、体型が若干太短いことで亜種にされることもありますが、分けるほどの違いではないとされることもあります。 |
ヤクシマオニクワガタ | 屋久島に生息するオニクワガタで、種類が分けられていますが、亜種とする場合もあるそうです。 |
キンオニクワガタ | 対馬にのみ生息する、銅色の金属光沢が綺麗な種類。 |
亜種とは、同じ種類であっても地域によってその形態などに違いが見られた場合に用いられる「種」の下位区分にあたるものです。
分布や生息環境
日本では北海道から九州まで見ることのできるクワガタムシです。
北海道では平地でも見られるようですが、基本的に標高1000mを超えるような場所に好んで生息しています。(標高500m~2000m付近)
多湿な環境を好んで生息しているので、林道開発などで乾燥が進むと影響が強く出る可能性があります。