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ダンダラテントウ

ダンダラテントウの写真

写真ギャラリー

可愛くも凛々しい顔立ち

葉っぱを歩き回って食事のアブラムシを探す

暗くなってじっと休んでいる

4つの紋が端っこにあるダンダラテントウ(大阪)

先が細くなる触角

アカメガシワの蜜腺にやってきてなめています(大阪)

顔のように見える。少しハロウィンを連想させる。

テントウムシ科まとめ 天道虫図鑑

ダンダラテントウってどんな虫?

聞き慣れないテントウムシですが、意外と身近なテントウムシの仲間です。
模様の変化が大きく、南西諸島には変わった模様のダンダラテントウがいるのですが、その模様が独特で見ているだけで楽しくなります。

テントウムシ科

昆虫の分類で硬い羽を持つことが特徴の「甲虫目」があります。その中に「テントウムシ科」があるのですがダンダラテントウはこの仲間に含まれています。他にも有名なテントウムシではナナホシテントウやナミテントウも同じ仲間になります。

ダンダラテントウの特徴

段々(だんだら)模様

ダンダラとは「段斑」と書きます。黒色の地色に赤色やオレンジ色の模様が段々の斑に入っているから「ダンダラ(段斑)」テントウと呼ばれるのですね。ただ、ダンダラテントウは模様の変化が大きく、個体によっていろんな模様が出てきます。

変異が大きい

個体によって模様の変異が大きい種類です。同じ場所でもいろんな模様のダンダラテントウが見られますが、ある程度の傾向も見られるようです。

九州より北の方で見られるダンダラテントウは、黒っぽい地色に少しの斑紋が入った個体が多いです。4つの紋が入っていることから以前は「ヨスジテントウ」という名前で別種として扱われていました。

南方に行くほど赤色の変わった模様の個体が多く、そちらの模様がダンダラ型と呼ばれており名前の由来になりました。この模様は特徴的で面白いですね!まるでハロウィンを思わせるようなカボチャの顔のように見えませんか?

ダンダラテントウの写真
南西諸島で見られるダンダラ型と呼ばれるタイプ。このタイプでも数種類の変化があります。ダンダラ模様がなくなってしまう縦に黒い筋が一本通ったタイプもいます。
ダンダラテントウの写真
九州より北で多く見られる黒い地色に赤い紋が少し入ったタイプ。以前はヨスジテントウと呼ばれ別種として扱われていましたが、ダンダラテントウであることがわかりました。

ナミテントウと似ている

ナミテントウも個体によって模様の変化が大きいので勘違いしやすいようです。南西諸島に多く見られる変わった模様のダンダラテントウは間違えることはなさそうですが、北の方で見られるものでは模様が小さくなってナミテントウと似た模様になることも多いです。

確実に区別するポイントとしては、2種類の羽の縁の方の反り具合で判断できます。ダンダラテントウの方が羽の縁の反りが大きく、ナミテントウの方が反りが小さいので見慣れれば見分けが付きそうです。

他には触角の形状で見分けることも出来ます。
ナミテントウの触角の先は断裁状になっているのに対して、ダンダラテントウの触角のの先端は尖っています。

ダンダラテントウの写真
ダンダラテントウの触角は先のほうが尖っている形をしています。

ダンダラテントウの生態

ダンダラテントウの食べ物や餌(エサ)

ダンダラテントウは他の肉食のテントウムシが食べるようにアブラムシなどを捕まえて食べます。アブラムシは農作物や園芸の植物につくことも多いので、それを食べてくれるダンダラテントウは人間にとっての益虫(えきちゅう)になります。

ダンダラテントウの写真
植物の蜜腺(みつせん)にやってきたダンダラテントウ。
このようにアブラムシ意外も食べることがあるようです。

ダンダラテントウの分布や生息地

本州から南西諸島までみることのできるテントウムシです。
しかし、住んでいる場所によって模様の変化が大きいのでナミテントウなどと間違えて気づかないかもしれません。
広葉樹林や草原などで見ることが出来ます。

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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