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ヒメツチハンミョウ

ヒメツチハンミョウの写真

写真ギャラリー

メスのヒメツチハンミョウ(奈良)

触角が均一な太さ(奈良)

青藍色がとてもキレイ(奈良)

オスは触角が独特な形状

触角を上に突き上げた姿勢をよく取っている

ツチハンミョウ科まとめ 土斑猫図鑑

ヒメツチハンミョウってどんな虫?

青色がキレイな昆虫ですが刺激を受けると黄色い体液を出して身を守ります。
この体液に素手で触れるとかぶれることがあるので注意が必要です。
しかし、そこをのぞけば地面を歩いて飛んだりもしないので観察はしやすい昆虫です。

ツチハンミョウ科

昆虫の分類で甲虫(コウチュウ)目があります。その中にツチハンミョウ科は含まれていてヒメツチハンミョウもその一種になります。甲虫の仲間は硬い羽を持っているのが特徴で、ツチハンミョウの仲間は体液に毒を持っているので素手で触るとかぶれることがあります。

ヒメツチハンミョウの特徴

青藍色の美しい光沢を持ち、上翅(じょうし)は短く後翅(こうし)は退化して飛べません。
羽が短いのもありますが、腹部が大きくはみ出したような見た目をしています。

ヒメツチハンミョウの画像
メス♀
ヒメツチハンミョウの画像
ななめから
ヒメツチハンミョウの画像
横から
ヒメツチハンミョウの画像
上から

オスとメスの見分け方

オスとメスでは触角の形状が大きく違います。
メスはまっすぐな触角を持っているのに対して、オスの触角は途中が膨らんだような変わった形をしています。

ヒメツチハンミョウの写真
メス♀の触角はまっすぐ
ヒメツチハンミョウの写真
オス♂の触角は途中が膨らむ形状

生態

食べ物や餌(エサ)は?

成虫はシロツメクサなどのマメ科植物を食べます。
食べているところも観察していたのですが、葉っぱの端がギザギザになるような食べ方をしていました。

ヒメツチハンミョウの写真
シロツメクサの葉っぱを食べるヒメツチハンミョウ

カンタリジンを含む毒液

刺激を受けると擬死行動を取ります。しんだふりですね。
それと同時に関節などから黄色い体液を出すことがあります。
この体液には有害物質であるカンタリジンが含まれており、皮膚に触れるとかぶれることがあるようです。

つまりは毒液なのですが、昔は漢方薬として薬に使われていたこともあるようです。
忍者が手裏剣に塗る毒を作るためにも使われていたという話を聞いたこともあります。

ヒメツチハンミョウの画像
カンタリジンを含む黄色い体液が関節から出てくる。

分布や生息環境

本州から九州まで生息しています。
草むらや地面で見つけることが多いです。

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ツチハンミョウ科バナー画像
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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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