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スズキクサカゲロウってどんな虫?
クサカゲロウと呼ばれる仲間で割と身近に見られる昆虫です。
グリーンの体に透明な羽が可愛らしい昆虫なのですが、あまり有名な昆虫ではありません。
クサカゲロウの名前や由来
クサカゲロウは「草蜉蝣」や「臭蜉蝣」
クサカゲロウというのは漢字で「草蜉蝣」や「臭蜉蝣」と書きます。緑の体で草に止まっている様子などから「草」とついたりします。
クサカゲロウの仲間の中には一部「臭い匂い」を出すものも知られており、そこから「臭」の文字があてられることもあります。
しかし、本種を観察していて臭いと思ったことはないですね。
英語では「green lacewing」
クサカゲロウの仲間は英語で「green lacewing(グリーンレースウィング)」と呼ばれます。
美しい緑色の体と透けた羽からきています!
クサカゲロウの仲間の羽を拡大してみると、翅脈(しみゃく)にそって細かな毛が生えているのがわかります。
特徴
生態
食べ物や餌(エサ)は?
幼虫は肉食でアブラムシや他の小昆虫を捕まえて食べます。
成虫はアブラムシの甘露などを食べるとされていますが、見たことがありません。
冬の越し方(越冬)
冬でも成虫を見かける昆虫です。
2月初めの暖かい日でしたが、公園の木にくっついているのを見つけました。
個人的な印象では、寒さに弱そうなのに凄いなと思います。
成長
卵(タマゴ)は「うどんげ(優曇華)」と呼ばれるよ
クサカゲロウの仲間の卵は「うどんげ(優曇華)」と呼ばれる不思議な卵を生みます。
糸のような「卵柄」がのびてその先に白く丸っこい卵が一個ついています。
その形が法華経に出てくる伝説上の花に由来しています。
写真はクモンクサカゲロウの卵の写真を参考に載せています。
幼虫はアリマキジゴクの呼称
茶色の体に黄色から白っぽい模様の入った幼虫です。
頭部には鋭いアゴがついていて、他の小昆虫を捕らえます。
クサカゲロウの仲間には、ゴミを背中に乗せるタイプもいるのですが、スズキクサカゲロウは特にそのような行動は取らずに、葉っぱの上などをそのままの姿で歩いています。
クサカゲロウの仲間の幼虫にはそれぞれ模様なども違うので、幼虫の方が見分けやすかったりもします。
そして、クサカゲロウの幼虫は「アリマキジゴク」とも呼ばれます。
ウスバカゲロウの幼虫の「アリジゴク」からきていて、アリマキとはアブラムシのことを指しています。
繭を作る昆虫
スズキクサカゲロウは繭を作ります。
その中でサナギになります。
ちょっとした事情で繭を作れなかった個体がいたのですが、そのおかげでサナギの様子を観察することができました。
スズキクサカゲロウの成虫
人や農業との関わり
幼虫はアブラムシのなどを食べる食性を持っています。
「農業害虫」と呼ばれる、作物に被害を与える小昆虫を食べてくれるので人間にとって益虫になるので農家さんには好かれそうですね!
クサカゲロウの飼育
クサカゲロウはアブラムシなどで飼育できます。テントウムシと同じような感じで飼育することもできます。
成長も速いですし、アブラムシを捕食する様子など観察の見がいもある昆虫です。
葉っぱで見つけたクサカゲロウの幼虫がどのように成長していくのかを観察した記録です。
スズキクサカゲロウ、クロズヤマトクサカゲロウ、カオマダラクサカゲロウの幼虫を紹介しています。