シデムシ科とは?
コウチュウ目に含まれるグループです。
シデムシは漢字で「死出虫」と書くのですが、成虫、幼虫ともに動物の死体に集まるものが多く、死肉やそこに発生するウジなどを食べて生活しています。「死体があると出てくる虫」の意味があるのですね。
モンシデムシ類はネズミやヘビなどの死肉を丸めて地中に埋める習性があり、その様子から「埋葬虫」と呼ばれることもあります。成虫は、口移しで幼虫に餌を与えるものもいて、コウチュウの中では珍しい亜社会性を持った種類もいます。
シデムシの種類や写真ギャラリー
Silphidae
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シデムシの特徴
体の色は黒っぽいものが多く、触角の先端が膨らんでいる特徴があります。
平べったい印象のシデムシが多いですが、クロシデムシやモンシデムシなどは体高もある印象です。
口では大アゴが発達しており、これは食性によるものと思われます。
活発に飛ぶ種類も知られていますが、基本的には地面を徘徊しているタイプの昆虫です。
シデムシの幼虫
シデムシの幼虫のイメージは、三葉虫を細くした姿に似た形態です。
三葉虫型なんて呼ばれることもあり、地面を歩いている姿を見ると不思議な感じがします。
幼虫も成虫と同じく、死体やミミズなどに集まっているのを見かけるので、人によっては気持ち悪いと思うかもしれませんね。
マイマイカブリなどの幼虫と似ていると言われることもありますが、大アゴなどもなく見比べるとぜんぜん違います。
地面を徘徊しているので、印象が似るんですね。
食べ物や餌(エサ)と分解者としての役割
シデムシの仲間の多くは「死肉食」で、動物の死体や死肉を食べて生活します。
他には、死肉や動物のフンに発生するウジを食べるものや、腐った植物を食べるものなどもいます。
自然の中では、そういった動物の死体などを自然に還す「分解者」としての役割もあると考えられます。
死んでるとはいえ、動物の死体に食らいついて、場合によっては地中に引きずり込む姿は獰猛にも見えるのだと思いますが、一部のシデムシは亜社会性を持って子供にエサをやるような一面もあります。
シデムシの臭いや毒性
シデムシの仲間は臭いにおいを出すものもいるようですし、腐った肉や植物に集まるので、それが原因で臭いものもいるようです。以前にクロシデムシに出会った時には、一緒にいた方に「触ると臭いが取れなくなるので絶対触らないほうがいーですよ」と言われました。
毒を持っているという話は聞いたことがないのですが、やはり腐肉など腐ったものに集まったり食べたりしている昆虫なので、口にすると食中毒などの原因にもなりそうです。
ただ、触ったからと言って危険がある昆虫ではありません。