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テントウハラボソコマユバチってどんな虫?
テントウムシに寄生する寄生蜂の一種です。
このテントウハラボソコマユバチはテントウムシに卵を産み付け、その中で成長します。
ナナホシテントウを飼育していたら、その中の一匹がテントウハラボソコマユバチに寄生されていたようでした。
餌の食いつきが悪いなぁと思っていたら、ある日お腹の下に何かを抱えているのを発見したんですね。
それで、ケースの中に入れてどうなるのかを観察したものです。
テントウハラボソコマユバチの画像
※クリックで拡大した写真が見れます。
テントウムシをゾンビ化させる
テントウハラボソコマユバチはテントウムシを見つけると執拗に追いかけます。
そして、頭部のあたりを狙って毒針を差し込みます。
この時に毒か何かを注入して操るようです。
おとなしくなったテントウムシには卵を産み付けます。
羽化した幼虫はテントウムシの中で大きく育っていくんですね。
寄生されたテントウムシは必ずしも命を落とすわけではありません。
寄生した幼虫は大きくなるとテントウムシの体の外で繭を作りますが、その繭に覆いかぶさるようにテントウムシは身を挺して守る行動を取ります。
これはテントウハラボソコマユバチが最初に打ち込んだ毒の影響でゾンビ化していると言われています。
繭の中の蛹が羽化するまで近くにやってきた外敵などを追い払って、食べ物も取らずにただただ繭を守っています。
テントウハラボソコマユバチは単為生殖を行うようです。
単為生殖とは交尾をせずに産卵から子孫を残すことで、テントウハラボソコマユバチはケースの中で単独で観察していたのですが、羽化した成虫はそのまま自分を守らせていたテントウムシにもう一を寄生するために産卵行動を取ったのです。
ケースの中に入れていたのでオスを交尾をすることはできなかったはずなんですね。