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ウスバキトンボってどんな虫?
八重山地方や熱帯・亜熱帯の地域に生息するトンボで、移動性が強く4月頃から北上します。
北上した先で産卵し、1~2ヶ月で成虫になるのを繰り返すので、その結果全国で見られるトンボなんです。
私の住んでいる場所(大阪)では8月頃から急にたくさん見られるようになります。
しかし、冬の寒さには耐えることができないようで、日本では八重山諸島以外では定着できないようです。
ただただ旅をするように移動をしていく変わったトンボなんですね。
トンボ科
昆虫の分類にトンボ目があります。その中にトンボ科が含まれていてウスバキトンボはその一種になります。シオカラトンボやアキアカネなどもトンボ科の昆虫です!
トンボ目にはヤンマ科やイトトンボ科などがあり、それぞれにいろんな特徴があります。
ウスバキトンボの特徴
オスメスともに橙黄色(とうこうしょく)ですが、オスは成熟すると腹部の赤みが強くなります。
腹部の黒い模様も特徴的です。
オス♂






メス♀




ヤゴ(幼虫)
体長は22~27mm程度まで成長し、第8・9節の側棘(そっきょく)は長くて目立っています。







生態や豆知識
赤とんぼ?
雰囲気的に「赤とんぼ」と呼ばれることもあるようですが、アキアカネなどアカトンボ属(アカネ属)のトンボのことをアカトンボと呼びます。
ウスバキトンボはトンボ科でも「ウスバキトンボ属」で別グループになるので、アカトンボの仲間ではありません。
※一般に赤いトンボを「赤とんぼ」とする場合は、通称として赤とんぼと呼ばれることもありますね。
飛ぶのが得意
ウスバキトンボは長距離を飛ぶことが得意です。
体の丈夫さを少し落としながらも、軽量化をはたすことで長い距離を飛びやすく進化してきたようです。
そのせいで羽が折れやすかったり、体が衝撃に弱いところもあるようですね。
成長
ヤゴ(幼虫)
水田や湿地などの止水域に産卵された卵は3~1週間ほどで孵化(ふか)します。
幼虫期間は1~2ヶ月で成長スピードの早いトンボです。

羽化(うか)間近のヤゴ
羽化が近づくと体が緑っぽくなってキレイです。


羽化して間もない成虫
羽化シーンは見逃しましたが、羽化して間もないので体も翅脈も色が薄いです。
まだ柔らかそうな羽です。


成虫
橙黄色のトンボですが、オスは成熟すると赤くなったものを見かけます。


分布や生息環境
南の方から移動しながら繁殖を繰り返すことで全国的に見られるトンボです。
日本では八重山諸島では幼虫の越冬が確認されているようですが、他の地域では冬の寒さに耐えることができずに死滅してしまうようです。
日本以外でも、世界で最も広く分布するトンボとされています。
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