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コラム:跳んではねるテントウムシ!?ハムシだった!!
ちょうど顔の高さくらいの木の葉っぱを見ていたに見つけました!
葉っぱの裏なので、影になって真っ黒な粒にしか見えていなかったのですが、まんまるな形はテントウムシっぽいです。
しかし、よく見てみたいと思って葉っぱを掴むと「パチン」という音が聞こえてその姿が消えてなくなっていました。
まじか!?
テントウムシが跳ねるとか聞いたことあったかなぁ~。
まんまるなテントウムシとは違う虫だったのかなぁ~
とか考えていましたが、あとから写真を確認すると、赤い2つの紋が特徴的な「ヘリグロテントウノミハムシ」とわかりました。テントウムシではなくハムシの仲間だったのですね!
テントウムシが跳ねたと思ってたのに、テントウムシじゃないとか、何回もびっくりさせてくれる面白い虫でした。
ヘリグロテントウノミハムシってどんな虫?
ハムシの仲間
ヘリグロテントウノミハムシはコウチュウ目ハムシ科の昆虫です。ノミハムシと呼ばれる仲間がいるのですが、その中の一種類になります。
テントウムシの仲間に似ているのですが、そちらはコウチュウ目テントウムシ科の昆虫になるので、違う種類の昆虫です。
跳ねるハムシの名前の由来
ノミハムシの仲間は跳ねることでも有名です。その飛び跳ねる様子から蚤(のみ)に見立てて「ノミハムシ」又は、跳んでジャンプするハムシだから「トビハムシ」と呼ばれます。
ヘリグロは、縁(ふち)が黒いってことですが、印象としては赤い点が二個あるって感じなんですけどね。
そしてテントウムシとよく似ているのでテントウと入っています。
まとめると「縁が黒くてテントウムシみたいな飛び跳ねるハムシの仲間」ってところでしょうか。
跳ねるために発達した太もも
ヘリグロテントウノミハムシがどのように跳ねるのかと思ったら、後ろ脚の腿(もも)部分が力士のようにたくましく発達しています。
上から見た可愛らしさはどこへ行ってしまったのか?とうくらいたくましいのですが、この発達した脚を使って見事な跳躍をするようです。
裏側を見るとわかる、後ろ脚の発達した太腿(フトモモ)の太さ
テントウムシに擬態
テントウムシの中で特にヒメアカホシテントウに似ていますが、テントウムシに擬態していると言われています。
他にもナミテントウにも似た模様のものがいますし、フタモンクロテントウなど赤い星が2つのテントウムシは何種類かいます。
テントウムシの仲間は苦い汁を出してまずいことで有名なので、天敵である鳥などから敬遠されています。
そんなテントウムシに姿を似せることは、捕食者から身を護る上で効果的なのです。
似ているテントウムシ「フタモンクロテントウ」
テントウムシとの違い
触角の雰囲気がぜんぜん違います。
テントウムシの仲間は、短い触角で先の方が膨らんだ棍棒状になっているのですが、ヘリグロテントウノミハムシはハムシの仲間で触角がテントウムシよりも長く先も膨らんでいないのですね!
ヘリグロテントウノミハムシの一生
3~4月頃に樹上にみられるようになります。そして、オスとメスが出会った後に卵を産みます。孵化は10日前後で、小さいころの幼虫は葉っぱに潜って内部を食べて育ちます。ある程度大きくなった幼虫は地面に降りて土の中で蛹になります。6月頃に羽化をして成虫が地上に出てきて、またそのまま冬を越します。
何を食べるの?
ヒイラギモクセイ,ヒイラギ,ネズミモチなどのモクセイ科植物を好んで食べ、幼虫の時は葉っぱに潜って食べるのですがよくはみ出しているそうです。
害虫と対策
庭や街路の植木などで発生することがあるので害虫として嫌われる一面も持ち合わせているんですよね。
ヘリグロテントウノミハムシは成虫で越冬するので、冬場に植木の根元の落ち葉などを綺麗に掃除をしておくとよいそうですよ!