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ツシマウラボシシジミってどんな虫?
丸っこい印象の羽に、丸い一つの黒斑が目立つシジミチョウの仲間です。
割り切った印象の模様でありながら、記憶に残る愛らしさを持っています。
長崎県の対馬でしか見られないチョウですが、対馬ではどこででも見られる普通の昆虫だったようです。
しかし、近年では食草がシカに食害されるなどの要因で極端に数を減らしてしまい、今では保護活動などが行われています。
シジミチョウ科
昆虫の中でチョウの仲間はみんなチョウ目に含まれています。その中に「シジミチョウ科」はあるのですが、貝のシジミのような形の羽から名付けられ、小型の種類が多いグループです。
ツシマウラボシシジミの特徴は?
オスもメスも白い裏側に一つの大きな黒斑があるのが特徴です。
オスとメスの違い
オスは羽を広げると青紫色の模様がとても綺麗です。
メスは羽を広げても黒褐色をしています。
絶滅危惧種、保護活動など
絶滅危惧ⅠA類(CR)
環境省のレッドリスト(2020)では、絶滅が危惧されているチョウとして「絶滅危惧ⅠA類(CR)」に指定されています。
種の保存法に基づいて、国内希少野生動植物種に指定されているチョウでもあります。(平成29年)
その大きな要因としては食草のシカによる食害や、林床が暗くなったことによる食草の生育不良などがあげられています。
食草のある地域での防護柵の設置や、林床の光環境の改善などが進められているようです。
飼育して増やす取り組みもされていて、ここで紹介しているツシマウラボシシジミの写真も、そういった取組の一環で昆虫館で飼育され公開されていたものを撮影した個体です。
分布や生息地
日本では長崎県の対馬でのみ生息している昆虫です。
海外では台湾や中国などに生息しており、日本のものは固有の亜種とされています。