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タマムシ(ヤマトタマムシ)

ヤマトタマムシの写真

写真ギャラリー

可愛い口をしている(滋賀)

美しい光沢(滋賀)

見る角度で色彩が変わる(滋賀)

少し雨に濡れた(滋賀)

さぁ、飛ぶぞ!(滋賀)

飛ぶときの羽(滋賀)

緑、黄色から青色に変わる色彩(滋賀)

葉っぱの上で休む(滋賀)

日陰では輝きも鈍い(大阪)

樹皮の隙間などに産卵します(大阪)

タマムシの幼虫

雨の中見つけたヤマトタマムシ(大阪)

光が当たると、より輝く(大阪)

タマムシ科まとめ 玉虫図鑑

タマムシってどんな虫?

日本にも数いる昆虫の中でもその美しさで話題に登ることが多いです。
胸元にとまればそれだけでブローチのようにもなるその姿は、生きた宝石とも呼ばれます。

珍しい昆虫という印象があるかもしれませんが、広い範囲で見られる昆虫で、自然がそれなりに整っていれば都市公園などでも見ることができます。
それでも、地域によっては数を減らしてしまっているところもあるので環境の変化には気をつけたいですね。

縁起の良い虫

タマムシはその美しさから縁起の良い昆虫として昔から好かれてきました。タマムシは幸せを運んでくるとか、箪笥(たんす)に入れておくと着物が増える(幸せの象徴)などの話が昔から言われてきた縁起の良い昆虫なのです!縁起が良い意味合いから「吉丁虫」との別名もあります。

ヤマトタマムシの写真
縁起の良さを感じさせる美しさです。

参考:縁起の良い虫

タマムシの名前の由来

漢字で「玉虫」

タマムシは「玉虫」と書きます。「玉」とは宝石のことを表していて、タマムシの光沢のある美しさから名付けられました。

英語では「ジュエルビートル」

タマムシの仲間は英語で「Jewel beetle(ジュエルビートル)」と呼びます。
Jewelとは宝石のことなので、海外でもタマムシには宝石の美しさを感じていたのですね。

ヤマトタマムシの写真
まるで宝石が葉っぱの上に乗っているかのような昆虫です。

タマムシの特徴

タマムシはその美しい色が一番の特徴ですが、羽の構造なども面白いです。

タマムシの美しい色彩はなんのため?

タマムシの艶のある美しい色彩は、そのもの自体が持っている色ではありません。その特別な構造によって光の中に含まれる色の波長の反射を変化させることで見える色なのです。それを「構造色」と呼びます。

こんなにキラキラと目立っては天敵に見つかりやすくなるのではないかとも思われますが、そこには様々な効果があるとされています。 例えば天敵となる鳥などはキラキラしているものを嫌がる傾向があることから、襲われにくくなるなども言われています。

他には、タマムシはよく晴れた天気の良い日に活動します。そんな日は木漏れ日などもキラキラして眩しいですよね。そんな中でキラキラしているタマムシは見つかりにくいとも考えられます。しかも、光の反射によってその美しい色彩がでるので、日陰にいる時は強く色を出すこともないのでそんなに目立たないとも考えられます。

一見目立つ色彩なのですが、実は目立ちにくく襲われにくい工夫がされていると考えられるのです。

ヤマトタマムシの写真
青っぽく見えます。
ヤマトタマムシの写真
青から緑へ、見る角度で色が変化しています。
ヤマトタマムシの写真
日陰でも鈍く光って見えますよ。

上の羽と下の羽の大きさは変わらない

飛ぶ時には羽を広げて飛び立ちます。
多くの甲虫は飛びやすくするために大きな下羽を鎧のような上羽の中に折りたたんで収納しています。
しかし、タマムシは上の羽と下の羽のサイズがそんなに変わりません。これにはメリットがあって、他の甲虫では下羽を広げる作業が必要ですが、タマムシは羽を広げてすぐに飛び立つことができます。

ヤマトタマムシの写真
羽を広げてから飛び立つまでは早い。
ヤマトタマムシの写真
下の羽は上の羽と同じくらいの大きさです。

白バック写真

ヤマトタマムシの写真
全体:大きな目がかわいい
ヤマトタマムシの写真
全体
ヤマトタマムシの写真
脚までキレイ
ヤマトタマムシの写真
少し前の方から
ヤマトタマムシの写真
脚のお手入れ
ヤマトタマムシの写真
横から
ヤマトタマムシの写真
上から

生態や成長(産卵・幼虫・成虫・食べ物)

タマムシは完全変態をする昆虫で、卵から幼虫の期間を経て、蛹(サナギ)になって、成虫へと大きく姿を変えます。

産卵

タマムシは広葉樹の朽ち木などに産卵をします。
立ち枯れた木の隙間などにお尻を突き刺して卵を産みます。

ヤマトタマムシの写真
産卵の様子。立ち枯れた木にやってきたタマムシは木の周りをうろうろしていました。
木の割れ目を見つけて気に入ったのか、その場所にお尻を突き刺して産卵していました。

幼虫

タマムシの幼虫は朽ち木の中で数年かけて成長していきます。
その見た目は成虫のタマムシとは似ても似つかない姿をしていてびっくりするのですが、頭部の方は固くなっていて朽ち木の中を進むのに役立っているのだと思います。

タマムシの幼虫の写真
タマムシの幼虫

成虫

成虫になると美しい羽を持った姿になります。
構造色なので、死んでも色合いが無くなる事はありません。

ヤマトタマムシの写真
身幅の広い立派なタマムシが雨の中、紫陽花の葉っぱの上でじっとしていました。
よく見ると、羽化不全で羽が少しおかしくなっています。
完全変態で成長するのは、体を大きく作り変えるので大変なのです。

食べ物や餌(エサ)は?

幼虫は広葉樹の朽ち木の中を食べて成長します。
成虫はエノキやケヤキの葉っぱを食べます。

人との関わり「工芸品」

玉虫厨子(たまむしのずし)

タマムシ(ヤマトタマムシ)はその羽の美しさから装飾品などにも利用されます。代表的なものとして、法隆寺に所蔵されている工芸品に玉虫厨子(たまむしのずし)があります。現在では使われていた殆どの羽は取れてしまっていますが、かつては美しい工芸品だったことでしょう。これは国宝に指定されています。

タマムシの仲間をもっと見る!

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綺麗な写真をたくさん使って紹介していますので、他の昆虫も是非ご覧になってください。
これからもムシミルをよろしくお願いします!

タマムシ科まとめ 玉虫図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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たくさんの人にそれを知ってもらうことで、人も昆虫もよりよい未来を築いていけたらと思ってこのサイト「ムシミル」を運営しています。

カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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