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スジグロカバマダラってどんな蝶?
タテハチョウ科
チョウの分類の中に「タテハチョウ科」があります。タテハチョウの仲間は、ミツを吸うときや静止する時に羽を立てて止まる事が多いところから「立羽蝶(たてはちょう)」と名付けられました。スジグロカバマダラもその中の一種です。
タテハチョウの仲間は日本でも種類が多い分類群で、マダラチョウやジャノメチョウと呼ばれる仲間も含まれますが、別の分類分として扱うこともあります。
黒い筋が特徴的な模様
樺色(かばいろ)という色があります。樺色とは赤みのあるオレンジ色のことで、カバマダラとはこの色から名付けられました。羽の裏側には翅脈部に黒く太い筋が入ったデザインになっています。前羽には白い帯が入っているのも華やかさが感じられて美しいです。
似た種類に「カバマダラ」もいるのですが、カバマダラには黒い筋が入らないことで見分けるのはかんたんです。2種類とも美しい樺色(かばいろ)をした蝶です。
オスとメスの違い
オスもメスもとても似ているのですが、オスには性標と呼ばれる模様が入るので区別できます。オスだけ後ろの羽の真ん中くらいに丸い模様が入っています。
白い花が好き
色とりどりの花が咲いていても白い花によく集まるようです。センダングサなどで吸ミツしているのをよく見かけました。
集団で休む
先島諸島と呼ばれる宮古島や石垣島、与那国島の辺りに生息しているチョウなので、越冬するということはないのですが、日中の暑い時期や寒い時期などは樹林内の枝などに小集団を作って休みます。
スジグロカバマダラに近い仲間では大集団を作って越冬するものも知られていますので、集団を作る習性があるのですね。
幼虫の食べ物、餌(エサ)など
幼虫はガガイモ科のリュウキュウがシワやアマミイケマなどの葉っぱを食べます。
分布や生息地など
南西諸島を中心に見ることができますが、土着しているとされているのは先島諸島のあたりだけです。他の地域では迷チョウであったり一時的な発生のようです。
実は九州や本州でも見られることがあるのですが、移動性が高くかなりの距離を飛ぶことができます。