写真ギャラリー
キリギリスってどんな虫?
アリとキリギリスの話でも知られる昆虫で、夏頃から鳴き声を聞くことのできる昆虫でしたが、都市部近郊では減少傾向にあるようです。
アリとキリギリスを英語で?
「アリとキリギリス」を英語では「The Ants and the Grasshopper」などと訳されています。しかし、実は「Grasshopper(グラスホッパー)」はバッタ系全般に使われる英語だったりします。
キリギリスには「katydid(ケィティディッドゥ)」という英語が使われます。グラスホッパーはよく聞くのですが、ケィティディッドゥはあまり聞かないので馴染みがないですね。
キリギリスの別名
その鳴き声から「ギス」や「ギッチョ」と呼ばれたりもします。古くは「機織虫(はたおりむし)」と呼ばれたこともあるようです。これはその鳴き声が機織機のように聞こえたのでしょう。
コオロギと呼ばれたキリギリス
昔は鳴く虫のことをコオロギと呼んでいた時代があったようです。その頃にはセミなども含めてキリギリスもコオロギと呼ばれていました。
キリギリス科
昆虫の分類にバッタ目があります。その中にキリギリス科があって、キリギリスはその中の一種になります。日本で有名なキリギリス科の仲間ではそのままキリギリスやヤブキリなどがいます。バッタの仲間は草食が基本ですが、キリギリス科の仲間は雑食のものもおり、他の昆虫を捕食する行動も知られています。
キリギリスの特徴
若齢の幼虫
中齢の幼虫
成虫のオス
成虫のメス
脚や産卵管
体の色は緑色から淡褐色
キリギリスは緑色のものが多く見られますが、茶褐色の強い個体も見つかります。体の色が茶色になっても羽には緑色の帯が入っています。
キリギリスの顔
大きな体にツルンとした印象の顔をしています。大きな口をしていて、勢いよく食事をする様子が観察できます。
鳴き声
「ーーーチョッ、ジーーチョン!」と鳴いています。
生態
食べ物、餌(エサ)は?
イネ科の植物や小昆虫などを捉えて食べる雑食性です。小さな幼虫の頃は種子や花粉などを食べていて可愛いのですが、大きくなるにつれ、他の昆虫を捕食するようになっていきます。成長にはタンパク質が不可欠のようで、他の昆虫などを捕らえないと成虫まで大きくなれなかったり、産卵もうまくできなくなってしまうようです。
飼育下でのエサ
玉ねぎなどは食いつきがとてもよいです。他にもイネ科の植物や穀類などを与えます。
タンパク質も必要なので、ドッグフードや削り節などもあげるとよいです。
トゲトゲの前脚
後脚の太もも部分を除いて脚(アシ)にはトゲが目立っています。特に前脚ですが、これは他の昆虫を捕らえる時に逃さないようにする役割があるようです。ですから、キリギリスを始め肉食性を持つヤブキリやウマオイにも似た特徴が見られます。
成長(産卵・卵・幼虫・脱皮・成虫)
産卵
卵
幼虫
脱皮
成虫
生息地と分布
キリギリスは本州から南西諸島まで見ることのできる昆虫です。海岸から丘陵のあたり、他には河原の周りや草丈の高い草原でよく見つかります。
「ニシキリギリス」と「ヒガシキリギリス」
現在ではキリギリスは複数の種類に分けられるとされています。このサイトではまとめてキリギリスとしています。大雑把に分けると、近畿地方よりも西では「ニシキリギリス」東では「ヒガシキリギリス」と言われています。
とても良く似ていますが、ある程度の特徴では「ニシキリギリス」は羽は長めで黒斑は一列程度。「ヒガシキリギリス」は羽が短くっ黒斑が多い印象です。