昆虫写真家の村松です。イベントの当日は司会進行も担当していました。
登壇もしながら司会進行もやるのは結構たいへんなのでまったくおすすめしません。イベント慣れしている友人も引いてたみたいです。。。
この記事では、登壇するにあたって悩んだことや考えていたことを中心に書いていきます。
クリエイター祭りとは?
このイベントは、クリエイターを中心にトークセッションや交流会を通して、明日から踏み出す一歩を応援するために開催しています。ですから、なんだか凄いけど真似できなさそうな話ではなく、参加者の人でもその気になれば参考にできる再現性を重視していたり、交流のきっかけとしてゲームを組み込むなどの工夫もしました。ゲーム要素は今回の初めての取り組みです。
テーマとしては「迷宮(悩み)からの脱出!」というとで、謎解きを通して悩みからも脱出していこうというイメージで流れを作り、近くの人達と協力することで初めて参加する方でも周りの人たちと気軽に交流できる雰囲気作りを意識して準備してきました。
例年よりもやることや作業が増えていたので大変だったのですが、イベントのアンケートを見ても全体的な満足度はかなり高かったようで、準備に奔走していたスタッフ一同もほっと胸をなでおろしています。
イベント紹介
どんなイベントだったのかもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事でイベントの全体の流れなどを書いています。
他の方がイベントのレポートなどたくさん書いてくれていますので、私は登壇させてもらって考えていたことを中心にまとめていこうと思います。来年の登壇者の方の参考にもなれば嬉しいですね。
最初は断っていた登壇依頼
今回登壇させていただきましたが、最初は引き受けるつもりは全然ありませんでした。今やっていることを続けていれば一年後にはもっと大きな結果を掴めていると思っていたので、来年くらいに登壇を狙っていければいーなと思っていたからです。
しかし、クリエイター祭りを主催するクリエイティブユニバース代表のカッシーさんから強く誘われたことと、成功してからの話じゃなくて今頑張っているその姿見せて欲しいんだ!それがこのイベントのコンセプトなんだ!と言って口説かれたんですね。そこまで言われたら引き受けちゃいますよね!
自分が本気になれて、本当に伝えたいことは?
そんな感じだったので、登壇内容にも悩みました。Webサイト「ムシミル」からのアクセスをかなり伸ばしていたので、そこの発信力を中心に話を構成するところまでは決まっていたのですが、最初に作った内容は「みんなWebで知りたいのはこんな感じかな?」みたいな内容です。私よりも結果を出している人はたくさんいるので、自分でもいまいち気分の乗らない内容でした。
一度スタッフの皆に見てもらったところ「内容としては良いのでなんちゃらをなんちゃらと~」と話は進んでいきました。しかし、仲の良いスタッフの一人に言われちゃったのが「周りというより、村松さんが納得してない感じが出てる」って。
見透かされてるよ・・・ 痛いところつかれちゃった・・・。
せっかく引き受けた登壇のチャンスで、主催のカッシーさんにも期待され、参加者もお金を払って聞きに来るのにそんなのじゃ失礼だよねと。
そこからは、かなりの方向転換と試行錯誤。本当に自分が伝えたいことはなんだろう?私が持っているもので参加者の人達の明日からの一歩をどうやったら応援できるのだろう?
何を伝えることができたら「本気」になれる?自分が「本気」で伝えたいことってなんだろう?
まずは、自分が「本気」にならなきゃ!!!
Webのノウハウなどは、写真家の私より詳しい人は山程いるわけで、私が伝える必要って無いのでは?
私が今までやってきた活動は一体なんのためにやってきたのか?
私の強みは一体どこにあるのか?それを伝えることができなければ本気の100%の話しができないのではないか?
内容の方針変更
一週間しか無かったけど、登壇内容をがらっとかえることにしました。元の内容をベースにはしているのですが、考えたのは「頭」に響かせるのではなくて「心」に響かせること。私の「本気」をどーやったら参加者の「心」に届けることができるのか?
万人にウケる必要はない、自分の想いに共感してくれる人が10人いたら充分だと。その10人に私の「本気」が伝われば良いのだと。
自分が本当に伝えたいことは何なのかを問いかけ続け、頭の中では参加者になったつもりで、プレゼンを聞いているところを何度も何度も鮮明にイメージしていきました。
どんな表現なら伝わるのだろうか?
声のトーンは?
間のとり方は?
どこで緩めて、どこで引き締めるのか?
単純で当たり前のことではあったけれど、本気で伝えようと思った時に、本気で考えるようになりました。
結果。アンケートを回収してみたら、全体の満足度がかなり高い。10人どころかほとんどの人が高評価。何が起きた?
伝えたかったこと
私の登壇で伝えたかったことは、やりたいと思ったことを諦めないでほしいということ。私はやりたいことがあっても、自分の力だけでは思ったような結果を出すまでには至りませんでした。先に見える道がだんだんと真っ暗になっていきました。
しかし、今では色んなチャレンジが出来ます。どれが正解かは時間が経ってみないとわかりませんが、先に見える道がたくさんあって、選べる選択肢がこれでもかと増えていきました。
私の場合は、それは「縁」で繋がり、その縁はコミュニティに入ることで広がっていきました。そこで出会った人たちが取り組んでいく姿勢やチャレンジを近くで見てきて、うまくいく方法や失敗するパターンをたくさん知りました。写真やカメラの選択肢しか持っていなかった私が、Webサイト、SEO、教育、マーケティング、コンサルティング、イベント運営、セミナー開催、ファシリテーションなど、様々な選択肢が取れるようになっていきました。
ちょっとでも自分の人生のヒントを見つけようと、コミュニティには毎週顔を出してきました。
だからこそわかるんです。「人」は「人」で磨かれるものなんだと。
理想を実現にするために貪欲にたくさんのことを吸収してきました。それは「好きな事。やりたいこと。夢中になれること」があって、それが原動力で頑張れています。
このサイトだってそうです。コツコツ昆虫のことを更新しているのは「もっとたくさんの人に昆虫の面白さを知ってもらいたい」からです。
今でこそWebサイトも見られるようになって結果がついてきましたが、チャレンジした中にはうまくいかなかったこともたくさんあります。今の僕にはWebサイトを作り上げていくことが、自分の可能性を広げていく選択肢になっていますが「好きな事。やりたいこと。夢中になれること」を実現していくための方法は一つではありません。
だからこそ、ぜひ自分のやり方を見つけるために、諦めずにチャレンジを続けてほしいのです。
会社員でもフリーランスでもパラレルキャリアでも何でも良いのです。自分自身の選択肢を増やしていき、可能性を広げていくことが大事なのだと、今では思っています。
ヒントやチャンスは周りに転がっています。それを意識できるかどうか。自分事として捉えられるかどうかが大事なのです。
そして、私達の未来には可能性が広がっているのだと、そんな話を仲間と一緒にしていきたいのです。
本番ではかんでしまった
司会もやっていましたが、第一声から噛んでしまうという大失態。逆にあれで参加者の緊張がほぐれた(らしい)のですが、わざとかと思ってました。とか言われたけど、普通に噛んでしまっただけです。
登壇も、何回も練習やイメージを重ねて言ったつもりですが、本気で伝えたいと思う内容になったおかげで結構熱くなってしまいました。おかげで、予定してなかった話もアドリブでいれてしまったり、自分で作った台本の進行を無視してしまったりしてました。ちょっとした裏話ですね。
しかし、しっかりと気持ちを込めた登壇ができたので、私にとっても自分自身の本気と向き合う良い機会になりました。
タイムキーパーに心配そうな視線を送られていたのも別の裏話・・・。
登壇への反響
イベントの途中や、終わってからでも「感動した、共感した、勇気をもらえた」とたくさんのメッセージを頂いています。
最初は断っていた登壇ではあったけど、今の自分だから伝えられることがあったのだと、引き受けてよかったと思っています。
当日まで、私生活にも無理をかけてイベントを準備してくれたスタッフのみんなに感謝を。そして、イベントに来てくれた参加者のみなさま、ありがとうございました。