この記事では飼っているカブトムシに卵を産ませてから、その卵を管理する話をまとめています。
著者紹介
はじめまして。昆虫写真家でWebサイト「ムシミル」の管理人の村松です。
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知り合いが「カブトムシがめっちゃ増えて困ってるんだけど・・・。」って話をすることありませんか?子供が興味を持って飼い始めたカブトムシが産卵をして幼虫がたくさん増えてるんですね。
環境さえ整えれば比較的カブトムシの飼育は簡単で、産卵させることも難しくはありません。私が小さい頃に、両親と育てていたときには、カブトムシがいなくなった土をケースごと車庫に放っておいたら次の年にはたくさんのカブトムシが出てきて驚きました。
環境が整っていると、勝手に産卵をして増えてくれることもありますが、うっかり乾燥して全滅なんてこともありえます。
しっかりと管理をすれば元気で大きなカブトムシになるので、交尾をさせてから卵を産ませるまでの基本をしっかりと抑えておきましょう。
「カブトムシ特集!カブトムシの仲間(コガネムシ科)まとめ 兜虫図鑑」はこちら
交尾をさせよう
オスとメスをずっと同居させていたり、野外で採集してきたものならば大抵の場合は交尾はすんでいます。
しかし、飼育個体を譲ってもらったときなどはしっかりと交尾させないと産卵することはありません。
交尾させやすいのは食事中のメスの上にそっとオスを乗せてあげると交尾を始めます。うまくいかなかったら2~3日様子を見てみましょう。大抵の場合は交尾が完了しています。
カブトムシの成熟とは?
カブトムシは成虫になったばかりの頃はまだ産卵や交尾の準備ができていません。羽化から2~3週間で成熟して準備が整います。
成熟してくると動きが活発になります。ケース内を動き回ったり、エサをモリモリ食べるようになります。
カブトムシの飼育と観察!我が家にカブトムシの幼虫がやってきた!
こちらの記事で飼育観察したときには羽化してから一ヶ月以上経ってからでうまくいっています。
でも、もっと早くても問題はないと思います。
産卵セットを準備しよう
産卵で重要なのはマット(土)です。
自然の中では、腐葉土や堆肥などの中に産卵します。ですからそのような状態のマットを準備すると産卵してくれます。
マットの準備
卵を産ませるのに大事なコツは水分量です。
販売店にはマットの栄養も考えられたものが販売されています。それらを使うのが一番確実です。
マットを大きめの容器に移し替え、水を少しずつ足しながらかきまぜていきます。手で握って崩れないくらいの水分量になったらオッケーです。
ケースにマットを詰める
大きめのケースがおすすめです。卵から生まれてきた幼虫はそのままマットを食べて育ちますので、ケースが小さすぎるとエサが足りなくなって死んでしまうかもしれません。
飼育ケースで大きいものがない場合は、小型の衣装ケースなどもよく使われます。
ケースにマットを詰めるときのコツは、下の方を堅めにして上の方を柔らかくすることです。
目安は、ケースのサイズにもよりますが、底から10cm程度をギュッギュッと押しながら堅めに詰めていきます。
その上に柔らかめにふわっと5cmくらい詰めていくと良い感じで卵を産んでくれるでしょう。
メスをセットして完了
ケースにマットを敷き詰めたらメスをセットします。
エサ皿に昆虫ゼリーをセットし、転倒防止の木などをいれてあげましょう。
基本は、産卵セットを作ったらメスだけ入れてあげることです。オスを一緒に入れておくと卵を産むのを邪魔することがあります。
卵の管理と孵化(ふか)
管理と言っても、産卵セットをちゃんと組んでおいたらもうやることはありません。
カブトムシの卵は10日~2週間程度で孵化(ふか)して幼虫が生まれてきます。卵を壊すのが心配な場合は幼虫になって少し大きくなるまでそっとしておきましょう。
卵の観察がしたい場合は、メスを別のケースに移動させてマットを新聞紙の上や別の大きなケースの中などにひっくりかえします。
うっかり潰さないように卵を探してみましょう。黄みがかった白くて大きな粒を見つけたら、それがカブトムシの卵です。
卵の観察が終わったらもとのケースに戻しても良いですし、小さな透明ケースにマットと一緒に移し替えて引き続き観察するのもおすすめです。
マットに小さな穴を開けて卵を入れておきます。タイミングが良いと孵化(ふか)の様子などが見れるかもしれません。
まとめ
うまく管理していれば次の年にもたくさんのカブトムシの成虫に出会うことができます!オスとメスがいる場合は是非チャレンジしてみてください!