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ハゴロモの一種

黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真

写真ギャラリー

白いモケモケ。知らないと虫とは気づかないかもしれません(大阪)

モケモケの下には本体が隠れていました(大阪)

背中に背負っている感じですが、ロウ状の物質はお尻からついています。

成長した幼虫には模様があります。

跳ねてぶつかるとお尻のモケモケが無くなってしまいます。

裏から観察

羽化したての成虫は透き通っていて神秘的

羽化したら黒いハゴロモが出てきました。

脱皮殻です。

目が赤いのがカッコよいです。

羽を閉じて止まることもあるようです(大阪)

薄いですね(大阪)

羽を広げて止まっています(大阪)

ハゴロモの仲間まとめ 羽衣図鑑

アミガサハゴロモに似ているハゴロモ

変わったハゴロモの幼虫を見つけました

白い体にサンバの羽のような派手なロウ状物質をお尻につけた幼虫を見つけました。
どんな成虫になるのかと育ててみたところ、アミガサハゴロモに似た成虫になったんですね。

はじめはアミガサハゴロモと思って調べていたのですが、抹茶のような緑の粉を見た覚えもなく、よくよく観察してみると羽の形も違って見えるし、両サイドにある白い紋も縦長で雰囲気が違います。

日本ではまだ情報が少ないようですが、「Pochazia shantungensis」この学名で調べると似た成虫がたくさん出てくるので外来種の可能性が高いです。

黒いハゴロモの一種の写真
見つけたハゴロモの仲間の幼虫(2020.5.27)
黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
同じ場所で見つけた成虫(2020.6.19)

ハゴロモ科

昆虫の分類にカメムシ目があり、「Pochazia shantungensis」で調べると、このハゴロモはハゴロモ科の一種と思われます。

ハゴロモの特徴や成長

不完全変態の昆虫

ハゴロモの仲間は成虫になると、羽がつくことで見た目が大きく変わりますが、蛹などになるわけでもなく不完全変態と呼ばれる成長をします。
羽以外の部分を観察すると幼虫も成虫も似ている気がします。

ハゴロモの幼虫

白いロウ物質を身にまとった姿で、植物の茎などについています。
一匹見つけると近くに数匹見つけることが多いです。

黒いハゴロモの一種の写真
白いモケモケを見つけました!
黒いハゴロモの一種の写真
刺激すると動き出しましたが、じっとしていたときには白いモケモケを自分にかぶせて身を隠していたんですね。
黒いハゴロモの一種の写真
アップで見てみるとなかなか芸術的なデザインです。
黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
成長していくと模様ができてきました。
黒いハゴロモの一種の写真
ケースの中で下から観察!
自然の中ではなかなか観察できないアングルです。

見た目に似合わず「跳ねる」虫

驚いたり刺激を受けると「跳ねて」逃げる昆虫です。
成虫でも跳ねてから飛んで逃げることもあるのですが、幼虫の時期でも跳ねるので、観察していたら急に消えたように見えることがあります。

飼育していたときはジャンプして天井にぶつかるとロウ状の白い物質が取れていってしまいます。
跳ねることは、どこかにぶつかって身を守るためのモケモケを失ってしまうリスクもあるので、最終手段と言った感じですね。

黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
ジャンプして天井に何度もぶつかったのだと思います。
お尻のモケモケが無くなってしまいました。

ハゴロモの羽化

羽化してすぐは、羽が透き通っていてとても綺麗です!

黒いハゴロモの一種の写真
羽化して間もないハゴロモの成虫。
透明感がある羽がとてもキレイで、羽化したばかりなので羽が柔らかい。
上の方がちょっと曲がっている。

ハゴロモの成虫

成虫になるとアミガサハゴロモに似た姿になりました。

抜けた脱皮殻はまるで生きているようにも見えるのですが、よく見ると背中の部分が割れています。

黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
羽化して成虫のハゴロモになりました。
アミガサハゴロモに似ていますが、羽の形が少し違うのと、生まれたてのはずなのに抹茶色の粉に覆われていません。
黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
外で見つけたハゴロモ。
羽を立ててとまることもあるようです。
黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
羽を立てると薄い印象ですね。
黒いハゴロモの一種 Pochazia shantungensisの写真
Pochazia shantungensis
目が赤くてカッコ良いですが、詳細はよくわかりません。

このハゴロモの分布や生息環境

分布ははっきりとわかりませんが、大阪と奈良で見つけました。
複数の植物についているのを確認しているので、特定の植物につくわけではなさそうです。

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ハゴロモの仲間まとめ 羽衣図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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