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カシワマイマイってどんな虫?
ブナ科の植物などで幼虫を見かけますが、長い毛が特徴的でサイズも大きくかなり目立ちます。
成虫になると、オスもメスも可愛い顔をした蛾の成虫に育ちます。
その様子を確認するのに、家で飼育してみてその変化を見た内容も含めて書いています。
ドクガ科
昆虫の分類でチョウ目があり、その中で一般に蛾(ガ)と呼ばれる仲間ですが、その中の分類で更に細かく「ドクガ科」に含まれる一種になります。漢字では毒蛾と書ますが、実際に毒を持っている種類は少数です。
蛹(サナギ)の動く様子を中心に、カシワマイマイの紹介をしています!
カシワマイマイの特徴
カシワマイマイのオス♂とメス♀の違い
カシワマイマイは成虫になるとオスとメスで模様が違います。
オスは細かい模様の入った姿をしていて、触角もフサフサです。
個体によってその模様や色の濃さなどに変化があります。
メスは白っぽい羽に波模様の入ったデザインで「マイマイガ」のメスの成虫に似ています。
後ろの羽は隠れていますが、羽根を広げるとピンク色になっているのがわかります。
そして、顔や脚などにもピンクの模様が入って化粧をしているように見えます。
マイマイガとの違い
幼虫は全く違う姿をしています。
成虫のメス♀だけ模様が似ていますが、マイマイガのメスはピンクの模様がないので見分けられます。
オスの触角はふさふさ
オスの触角は羽毛のようにふさふさになっています。
ガの仲間ではよくある変化で、オスはメスが出すフェロモンを感知するために触角が発達しているものが多いです。
カシワマイマイもそうなのかはわかりませんが、メスの触角はオスのようにはなりません。
カシワマイマイの幼虫の特徴
幼虫の一番の特徴は前方と後方に伸びた長いブラシ状の毛束です。
個体によって色に変化も見られますが、この毛が特徴的なのでわかりやすい幼虫です。
カシワマイマイの生態
ドクガの仲間だけど毒はない
ドクガ科の昆虫は名前はすごいですが、みんなが毒を持っているわけではありません。
毒を持っているドクガの仲間はほんの一部です。
カシワマイマイも毒は持っていないとされています。
まれに「かぶれることがある」という話もありますがどんな生き物にもある程度の話だと思います。
大発生と駆除
たまに大発生することがあるようです。
そんなときは家の壁など含めて、あちこちに卵を産み付けられてしまいます。
対処方法
毒はないと言っても、庭先で大量発生されたら植物などへの被害も考えられます。
大きく成長してよく食べますし。
対策としては卵のうちに除去するのが効果的なようです。
ヘラなど使って取ってしまいましょう。
卵を産み付けられないようにするには、家などにやってこないようにすることができれば一番です。
薬をまく方法などもありますが、光に寄ってくることがないように昆虫を誘引しない光源に変更するのも効果的です。
光源を変更した場合、他の光に集まってくる昆虫も集まりにくくなります。
灯火にやってくる走光性
光に向かって飛んでいく習性のことを走光性と呼びます。
カシワマイマイの成虫にも走光性があり、灯火などにもやってきます。
カシワマイマイの成長
卵
黄色い体液で固められた卵塊(らんかい)を産み付けます。
最初は黄色いですが、だんだんと灰色になって、そのまま冬を越します。
幼虫
小さな頃から長い毛を持った毛虫ちゃんです。
成長すると、体も大きくなりますが、特徴的な前方と後方の毛が立派に育っていきます。
幼虫のフン
いっぱい食べてフンもいっぱいします。
蛹(サナギ)
葉っぱの裏などに太い糸を使って、揺りかごのような、ハンモックのような場所を作ります。
スカスカなので繭というほどでもないですが、かなり頑丈な糸です。
お尻の先はその頑丈な糸につながっているので、何かあっても簡単には落ちません。
脱皮
カシワマイマイの飼育
今回カシワマイマイを見つけてからは、家の飼育ケースの中で観察しました。
育ててみた感想ですが、そんなに難しくはありません。
食草となるブナ科(クヌギ、アベマキ、コナラなど)やサクラの葉っぱ(バラ科)が手に入れば飼育は可能です。
飼育ケースはフタ付きのものだと、天井部分が蛹になる場所にもよいですし、エサが足りなくなったときの逃亡を防止することにもなります。
取ってきた植物は、プリンカップなどのケースに園芸スポンジを入れて水で浸します。
そこに植物を刺しておく方法で試してみましたが、定期的に餌を変えてあげれば問題なさそうです。
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