毎月昆虫に出会える!「月刊ムシミル」

アカサシガメ

アカサシガメの写真

写真ギャラリー

葉っぱの上を散歩中(大坂)

こんな細い草にもつかまれるとは器用ですね(大坂)

ひょっこり。正面から見ると不思議な顔(大坂)

上から見た印象(大坂)

長い脚で闊歩します

アカサシガメ(大坂)

じっとしている

飛ぶ時の羽の開き方

ハエの仲間を捕食(大坂)

ハムシの仲間を捕食(大坂)

ぐいっと体を反らして卵から抜けてくる

孵化したては透き通っている

先に孵化した個体は黒っぽく色づきます

一齢幼虫がグンバイムシを捕食

脱皮殻

少し成長した幼虫

成長して翅芽が大きくなってきました

自分よりも大きなコオロギでも捕まえます

エサをたっぷり食べるとお腹も大きく膨らみます

羽化した成虫

若齢幼虫がエサを取り合っていました(大阪)

ストロー状の口が太くて強そう(大坂)

サシガメ科まとめ 刺亀図鑑

アカサシガメってどんな虫?

サシガメと呼ばれる、他の昆虫を捕らえる肉食のカメムシの仲間がいます。
その中でも全体が赤っぽく、目立つ色をしたサシガメです。

なんだかカッコよいですね!

アカサシガメの写真
逆さまになったアカサシガメがひょっこり。

サシガメ科

カメムシの仲間の分類にサシガメ科があります。アカサシガメはその中の一種になり、肉食性のカメムシのグループです。
この仲間には、ヨコヅナサシガメやヤニサシガメなどが含まれています。

アカサシガメの特徴

赤い模様の入ったサシガメの仲間は色々いますが、全体がこんなに赤っぽいサシガメは本種だけになります。

たまに全体が赤黒くなった「黒化個体」も見つかるようです。

アカサシガメの写真
真っ赤というよりは朱色(しゅいろ)の印象。
口が太くてすごいですね!
アカサシガメの写真
上から。
赤い印象だけど、触角や脚(アシ)は黒色。
アカサシガメの写真
バランス的には脚が長いですね。

飛ぶ昆虫

アカサシガメは飛ぶこともできます。
飛んで逃げちゃうこともしばしばです。

アカサシガメの写真
じっとしているサシガメ。
アカサシガメの写真
こんな風に羽が広がります。

生態

食べ物、餌(エサ)は?

他の昆虫を捕らえて体液を吸います。
イモムシ類や小さなハムシを捕まえている姿がよく見られますが、他の大きな昆虫でも捕食していることがあります。
ストロー状に尖った口で刺されると、ひとたまりもないようです。

アカサシガメの写真
自分の体よりも大きなコオロギでも捕まえます。
アカサシガメの写真
ハムシの仲間を捕まえた。
アカサシガメの写真
ハエの仲間を捕まえています。
よく捕食できたと驚きます。

不意につかんだりすると人間でも刺されることがあるので気をつけましょう。

小さな幼虫もハンター

アカサシガメの写真
生まれたての幼虫は、アブラムシやグンバイムシなどの小さな昆虫とかを捕まえます。

どんなふうに捕まえるのかと思って、ちょっと観察してみました。

アカサシガメの写真
前脚を上げて構えます。
アカサシガメの写真
抱え込むように捕まえて尖った口吻を突き刺します。

成長

上部に蓋(フタ)のついた先細りの卵を何個か固めて産みつけます。

アカサシガメの写真
オレンジ色の不思議な形の卵。

孵化(ふか)

卵の色が赤くなってきて、しばらくすると孵化(ふか)が始まります。

アカサシガメの写真
孵化したアカサシガメ。
アカサシガメの写真
フタがあいてにゅっと出てきます。
アカサシガメの写真
脚が抜けると広げていきます。
アカサシガメの写真
ぐいっと体を反らせて抜けていきます。
アカサシガメの写真
先に孵化した個体は黒っぽくなります。
アカサシガメの写真
ぐいっと体をそらす
アカサシガメの写真
順番にたくさん出ています。出口が小さいので、出始めはむっちむちな印象です。

幼虫

孵化した幼虫は数回の脱皮を繰り返して大きくなっていきます。

アカサシガメの写真
グンバイムシを捕食する一齢幼虫のアカサシガメ。
アカサシガメの写真
少し大きくなった幼虫。
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脱皮をして成長してくると、羽の元になっている翅芽(しが)と呼ばれる部分が大きくなってきます。
アカサシガメの写真
4~5齢の終齢幼虫。エサもたっぷりと食べて、お腹がむっちむちです。

脱皮

アカサシガメは不完全変態の昆虫で、小さな幼虫の時から成虫と同じような形をしています。
脱皮をするたびに大きく育っていきます。

アカサシガメの写真
若齢幼虫の脱皮殻。

成虫

成虫になると、赤い羽がキレイなデザインに変化します。
黒っぽい「黒化個体」と呼ばれるものも見られるようですが、私はまだこの鮮やかなアカサシガメした見たことがありません。

アカサシガメの写真
羽化したての成虫。

分布や生息環境

本州から九州まで広く生息しています。海外では台湾や中国などでも見られます。
平地~山地の植物上で見ることができ、目線より高いような木の葉っぱ上でも見ることができます。
公園などでも見られますよ。

アカサシガメの仲間をもっと見る!

サシガメ科まとめ 刺亀図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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