毎月昆虫に出会える!「月刊ムシミル」

シロテンハナムグリ

シロテンハナムグリの写真

写真ギャラリー

交尾しようとしています(大阪)

コアオハナムグリやカナブンと一緒(大阪)

コガタスズメバチと一緒に樹液を食べています(大阪)

頭部は中央が凹み、二山になっています

比較するとシラホシよりも脚が長いです

後ろの羽は茶色

後ろから。模様には変異があります

赤みの強い個体

緑色が強い個体

銅色の個体

赤みやオレンジ色を感じる個体

樹液に集まるシロテンハナムグリ(大阪)

コガネムシ科まとめ 黄金虫図鑑

シロテンハナムグリってどんな虫?

夏にカブトムシを探しに行くと、樹液に集まっているのを見つける事が多いです。
都市部の公園などでもシロテンハナムグリを見ることもできるのですが、みんなからはカナブンと混同されていたりもします。
体色には個体差があり、赤色や緑色に輝いていて、身近に見られるとてもきれいな甲虫です。

シロテンハナムグリとコガタスズメバチの写真
シロテンハナムグリとコガタスズメバチ

コガネムシ科

昆虫の分類に硬い羽を持つことが特徴の甲虫(コウチュウ)目があります。シロテンハナムグリは、その中の「コガネムシ科」の一種です。この仲間にはカブトムシやセンチコガネ、カナブンなど有名な昆虫がたくさん含まれています。

シロテンハナムグリの特徴

体の色には個体差があり、赤みの強い個体や緑味の強い個体など様々ですが、強い光沢を持った色でキラキラしています。
似た種類には「シラホシハナムグリ」がいるのですが、見分けるポイントも紹介します。

変化のある体色や模様

個体差のある体色なので、同じ種類でも印象が変わりますね!

シロテンハナムグリの写真
赤色(赤紫色)の個体
シロテンハナムグリの写真
オレンジや赤みのある個体
シロテンハナムグリの写真
緑色の個体
シロテンハナムグリの写真
銅色の個体

シラホシハナムグリとの違い、見分け方

シロテンハナムグリとシラホシハナムグリは雰囲気がとてもよく似ています。
私も最初はさっぱりでしたが、見分けるポイントがいくつかあるので紹介します。

  • 顔の凹み
  • 脚(アシ)の長さ
  • 後ろの羽の色
  • 模様の違い

シロテンハナムグリ

シロテンハナムグリの写真
頭部が凹んだ形をしています。
シロテンハナムグリの写真
比較すると、脚(アシ)が長いです。
シロテンハナムグリの写真
羽が茶色い。
シロテンハナムグリの写真
後ろから。

シラホシハナムグリ

シラホシハナムグリの写真
頭部は直線的。
シラホシハナムグリの写真
比較すると、脚の先が短めです。
シラホシハナムグリの写真
羽が黒い。
シラホシハナムグリの写真
後ろから。

一番確実なのは、ヒョイとつまんで頭部の形を確認するのが良いと思います。
頭を樹液に突っ込んでいることが多いので、捕まえないと見れないことが多いですね。
しかし、スズメバチなどと一緒にいることも多く捕まえるのが難しいときなんかは、模様の雰囲気や脚の長さなどから総合的に判断します。

シラホシハナムグリは大きな白斑が出るものが多いのでひとつの目安になります。
脚(アシ)の長さは比較して見比べないとなかなか難しいので、やっぱり頭の形を見るのが確実ですね!

どちらもよく飛ぶ昆虫なので、慣れてくると飛んでいる姿からも羽の色の違いがわかるようになってきます。
観察してみると面白いですよ!

シロテンハナムグリの生態

食べ物や餌(エサ)

幼虫の時は腐葉土などで育ちますが、枯れ草が堆積したような場所でも成長できるので生命力がかなり強い昆虫です。

成虫になると、樹液や果実などにやってくるようになります。
ノイバラやネズミモチなどの花にやってくることもあります。

シロテンハナムグリの写真
シロテンハナムグリが木に頭を突っ込んで食事をしています。
樹液があまりでないと、頭部で木を削りながら樹液を染み出させていきます。

動物性のたんばく質も摂取するようです。
シロテンかシラホシかわかりませんでしたが、死んだカブトムシに頭を突っ込んでいるのを見たことがあります。

シロテンハナムグリの寿命

シロテンハナムグリは成虫で越冬できるだけでなく、再越冬能力を持っていて複数年に渡って活動することも知られているようです。寿命としてはかなり長い部類に入ります。

なので、幼虫・成虫ともに越冬できる昆虫です。

シロテンハナムグリの分布や生息環境

日本では、本州から南西諸島まで見ることのできる昆虫です。
国外では、台湾、朝鮮半島、中国、香港、インド北部など広い範囲で見ることができます。

都市部の公園などでも、樹液の出る木などがあれば見ることのできる機会の多い昆虫です。

コガネムシの仲間をもっと見る!

ムシミルではたくさんの昆虫の面白い!を届けていきます。
綺麗な写真をたくさん使って紹介していますので、他の昆虫も是非ご覧になってください。
これからもムシミルをよろしくお願いします!

コガネムシ科まとめ 黄金虫図鑑

コガネムシ特集バナーの画像
関連記事(一部広告含む)

この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

昆虫の面白い!魅力たっぷり!
たくさんの人にそれを知ってもらうことで、人も昆虫もよりよい未来を築いていけたらと思ってこのサイト「ムシミル」を運営しています。

カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
詳細なプロフィールはこちらのページで御覧ください。
TwitterInstagramもやっているのでフォローや応援してもらえたら嬉しいです(^^)