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ミイデラゴミムシってどんな虫?
お尻からガスを噴射する行動で有名な昆虫です。
捕まえようとしたり、刺激を受けたりすると、お尻の先で狙いを定めて大きな音を出します。
大きな音を立てることから「へっぴり虫(ヘッピリムシ)」の別名があるくらい、派手な噴射をします。
お尻の先を曲げることで、どんな方向にもガスを噴射できるので捕まえる時には注意したいですね。
オサムシ科
コウチュウ目に含まれ、日本には約1,300種ほどが確認されている大きなグループです。ハンミョウ類、オサムシ類、ヒョウタンゴミムシ類、ゴミムシ類、ホソクビゴミムシ類などがいます。樹上性で植物食のものもいますが、その多くは地上性で肉食のものが多いです。
ミイデラゴミムシは、ホソクビゴミムシ亜科に分類される仲間です。
ミイデラゴミムシの特徴
ゴミムシの仲間は黒色のものが多いのですが、ミイデラゴミムシは大きな紋模様も入って派手な印象です。
似た模様のものはあまりいないのでわかりやすいです。
(南西諸島の方ではオオミイデラゴミムシという近似種もいます。)
ミイデラゴミムシ
生態や成長
ガスの噴射
ミイデラゴミムシは、刺激を受けたときにガスを噴射して身を守ります。
熱いだけでなく刺激臭もあります。
このガスは「過酸化水素」と「ヒドロキノン」を反応させることで発生する水蒸気と「ベンゾキノン」です。
その温度は最高で100度近くにまで上がることが知られており、小さな昆虫が直撃を受けるとかなりのダメージを追うと思います。
実際どのくらい熱いのかと思ったりもしたのですが、人間なら100度くらいでも一瞬なら大丈夫かな?とも思いながら、ちょっと自分で試してみるのは怖かったのでやめてしまいました。
食べ物や餌(エサ)
成虫は、地面を徘徊し他の少昆虫などを食べる肉食性です。
トラップではソーセージなどでおびき寄せることができます。
幼虫の食性は独特で、ケラの卵塊に侵入して卵などを食べる偏った食性を持っているようです。
ミイデラの由来
ミイデラというのは、滋賀県にある三井寺という地名を指していると思われます。
この地にある「放屁合戦」という鳥羽絵から連想されて、名付けられたのではないかという説があるようです。
分布や生息環境
日本では、本州から南西諸島まで見ることのできる昆虫です。
水田近くなどでも見られますが、地面を徘徊する昆虫は意識しないとなかなか見つかりません。