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ワモンキシタバ

写真ギャラリー

枝にくっついている幼虫(奈良)

よく見ないと見逃しそうだ(奈良)

後ろのほうにとても長い突起を持つ

終齢幼虫は赤い模様に変化した

枝についていると見つけにくそう

黒かった頭部もデザイン的に変化して少し猫っぽい?

成虫

凛々しい。頭部のデザインも洒落ている

後翅は黄色

後翅が派手なのはシタバガの仲間の特徴

ヤガ科まとめ 夜蛾図鑑

ワモンキシタバってどんな虫?

成虫は後ろ羽が黄色く目立つシタバガの仲間で、幼虫は背中にいくつかの突起を持つ毛虫です。
枝にくっついているところはうっかりしていると見逃しそうになる幼虫ですね。

背中の突起は、特に後ろのほうにある長大な突起が目立ちます。

ワモンキシタバの写真
サクラの枝につく幼虫
ワモンキシタバの写真
シタバガの仲間は後翅の派手な模様も特徴的

ヤガ科

昆虫の分類でチョウ目に含まれる、一般的に「蛾(ガ)」と呼ばれる一群です。ヤガ科の昆虫たちは、なんと1000を超える種類が確認されているそうで、とても大きな分類群であることがわかります。

ヤガ科の「シタバガ亜科」に分類されています。

ワモンキシタバの特徴

羽の付け根付近のグラデーションや、後ろの羽の黄色い模様が特徴的。

ワモンキシタバの写真
ワモンキシタバの写真
横から
ワモンキシタバの写真
斜めから
ワモンキシタバの写真
後翅の特徴的な黄色の模様
ワモンキシタバの写真
弧を描くような特徴的な模様

幼虫は第5腹節背面に長い突起を持っているのが印象的。
全体に大小の赤い突起と毛が生えているが、これが枝についてじっとしているとなかなか見つけられない。

腹脚(ふくきゃく)も長めで、枝にしっかりと捕まることができる。

ワモンキシタバの写真
終齢幼虫
ワモンキシタバの写真
幼虫の顔

生態や行動

食べ物や餌(エサ)は?

幼虫はスモモ、ズミ、ウメ、アンズ、サクラ類などバラ科の植物を好んで食べます。
私はサクラの枝にくっついている幼虫を見つけました。

成虫はハチミツを薄めたものをあげたらたくさん食べていました。

ワモンキシタバの写真
ワモンキシタバの食事

発生と越冬

夏に1回だけ発生をし、冬は卵の状態で越冬します。

成長の様子

幼虫

幼虫はバラ科の植物につき、枝などにじっとしているのを見かけます。
背面の突起が特徴的で、終齢前の幼虫は褐色に黒い突起や頭部でしたが、終齢幼虫になると赤い突起や頭部のデザインも変わったのが印象的です。

ワモンキシタバの写真
4齢幼虫は突起や頭部も黒っぽい。
ワモンキシタバの写真
長い腹脚でしっかりと枝につかまっている。
ワモンキシタバの写真
上から見ると見つけにくい

蛹化(ようか)と繭づくり

成長したら、葉っぱをざっくりとした糸で綴って繭を作りました。
実際には地面に降りて枯葉や土などを使ってざっくりとした繭を作るのかな?と思います。

ワモンキシタバの写真
ざっくりとした繭の中でじっとしている幼虫(前蛹)

蛹(さなぎ)

繭がざっくりとしていので、そっと出してみました。
白い粉をまぶしたようなサナギです。

ワモンキシタバの写真
サナギの腹面
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背面

羽化したあとの殻

羽化したあとの繭の中には、サナギになった時の幼虫の抜け殻と、サナギの抜け殻が残っていました。

ワモンキシタバの写真
蛹化したときの脱皮殻(終齢幼虫の殻)
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サナギの抜け殻

成虫

ワモンキシタバの写真
成虫
ワモンキシタバの写真
頭部のデザインもオシャレ

生息地と分布

北海道から四国まで見られます。
サクラやウメの木などを探すと見つかりそうですが、枝に静止しているときは紛らわしいので見つけにくいかもしれません。

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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