オオムラサキ

  • ブックマーク
オオムラサキの写真

オオムラサキってどんな蝶?

オオムラサキといえば「国蝶」として知られています。しかし、まだ子供だった時はオオムラサキはレアなチョウでした。クワガタムシと同じように見つけるのが難しかったのです。国蝶というのは日本の代表なのに、私の身近では見られないとはどういうことだ??と疑問に思ったのを覚えています。樹液のたくさん出ている木を見つけられなかったのが原因ですね。

ある時、いつものようにカブトムシやクワガタムシを探しに行ったときです。一瞬木の上に紫色が見えたような気がしました。羽を閉じていると地味な色ですが、樹液を吸っている時に羽を動かしたりします。その時に紫色が一瞬見えることがあるのです。あれはオオムラサキではないのか?と期待を胸に近づいていくとそこには「コムラサキ」がいました。オオムラサキと同じようにオスには紫色の模様が入っていますが明らかに小さいです。

がっかりしたと思いますか?コムラサキも私の子供時代にはレアなチョウだったので興奮して捕まえたのを覚えています。意外に国蝶であるオオムラサキを自然の中でちゃんと見たのは大人になってからでした。

国蝶(こくちょう)

オオムラサキは国蝶に選定されています。国蝶とは日本昆虫学会が選定したもので、1956年にオオムラサキがが75円切手に採用されたのを契機として選抜されました。他にも、ミカドアゲハ、ギフチョウ、ナミアゲハなどが候補としてあげられていたようです。

青紫(あおむらさき)

羽の裏面は黄色から白っぽい色をしています。しかし、羽を広げるとオスは青紫色の綺麗な羽を魅せてくれるのです。その美しい青紫色の羽からは高貴な印象さえ感じることができます。羽の模様に白や黄色の紋が入っているのも、その美しい色彩を引き立てていると思います。

オオムラサキの写真
木の上に止まるオオムラサキのオスです。この美しい羽はオスだけが持つものです。

メスは地味な色

メスは黒褐色ね地色にオスと同じような模様が入っていますが、名前にも入っている紫色の色彩はありません。メスは羽を広げても地味な印象ですね。

オオムラサキの写真
オオムラサキのメスは羽が黒い。

樹液に集まる

クヌギやコナラなどの樹液によく集まります。里山の風景でオオムラサキを始め、カブトムシやカナブンなどが樹液に集まっているシーンがよく見られますね。しかし、そんな光景も開発などで見られる場所が減ってきました。

オオムラサキの写真
樹液にやってきたオオムラサキ。独占状態です。

樹液だけでなく、果実などの汁を吸ったり地面に降りて吸水する行動なども知られています。

幼虫(イモムシ)

幼虫はエノキを食べて育ちます。冬は食樹としていたエノキの根元で、枯葉の下などにもぐって越冬します。幼虫にはまるでツノのような二本の突起が頭についています。なんだか可愛いですよ!

保全活動

日本では全体的に樹林の面積が少なくなっています。そうすると、もちろんオオムラサキの生息する環境も減ってしまうのでオオムラサキ自体も数を減らしていきます。有名なチョウということもありますが、里山のシンボルとしても馴染みの深さからも良好な里山の環境シンボルとしても各地で保全活動が行われています。

各所で、ボランティアや団体が保護して育てたオオムラサキを時期が来た時に「放蝶」する催しなどが開催されています。私も一度参加したことがありますが、たくさんの子供達がオオムラサキに触れ、生き物の愛おしさを感じながら林に向けて放してあげているのを見てとても優しい気持ちになれました。生き物に触れるというのはとても大切なことなので、オオムラサキに限らずに多くの生き物が生息できる環境を残していきたいですね。

蝶(チョウ)や蛾(ガ)の仲間はこちら

蝶(チョウ)のことがもっと知りたい

概要

写真ギャラリー

オオムラサキ♂。ストロー状の口を伸ばして樹液を吸います。

木の上で葉っぱに乗っているオオムラサキの♂です。(奈良)

樹液にやってきたオオムラサキの♂です(奈良)

オオムラサキの♂を正面から(奈良)

かなり高い位置の葉っぱに止まっていた。縄張りを見張っているのだろうか(奈良)

羽を閉じていると、意外と見つけにくい(奈良)

オオムラサキの♀は黒い羽をしている(奈良)

樹液を吸っているオオムラサキの♀(奈良)

オオムラサキ♂の美しい羽

  • ブックマーク

この記事を書いた人

村松佳優

村松佳優

宝石のように輝く小さな命を写し止める昆虫写真家。
昆虫の魅力を伝えることで、その未来を輝かせることをテーマにしている。
カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動をしながら次代の育成にも力を入れている。

昆虫グッズ販売

昆虫オリジナルグッズ

オリジナルの昆虫グッズを制作販売しています。
minneやCreemaで販売中です!

昆虫写真記-はじめての台湾

2019年2月に台湾に昆虫写真を取りに行きました。その時の旅行や昆虫レポートをまとめました。