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ツマグロヒョウモンってどんな蝶々?
ヒョウ柄の派手な蝶ですが、この仲間の中では一番身近に見られる種類です。
食草となるスミレ科の植物も、身の回りに沢山育っています。
タテハチョウ科の仲間
ツマグロヒョウモンはチョウ目のタテハチョウ科の昆虫です。その中でもヒョウ柄が特徴的なヒョウモンチョウと呼ばれる仲間の一種です。タテハチョウの仲間は日本でも種類が多く、マダラチョウの仲間やジャノメチョウの仲間も含まれています。余談ですが、国蝶としても有名なオオムラサキもタテハチョウの仲間ですね!
ツマグロヒョウモンの特徴
豹柄(ひょうがら)のチョウチョ
オレンジに黒い紋の入るヒョウ柄のチョウチョです。ヒョウモンチョウの中でもツマグロヒョウモンは特によく見られます。
日中から活発に飛び回り、花にやってきます。
成虫
幼虫
オスとメスの違いは「ツマグロ(褄黒)模様」
メスは羽の表側は先の方が黒色と白色の帯になっています。羽の先が黒くなっているのでツマグロと名付けられました。
オスはツマグロになっていないのですが、オスメスともに羽を閉じたときの模様が特徴的です。
メス♀
オス♂
生態(擬態・食べ物)
「ツマグロヒョウモンのメス」は「カバマダラ」に擬態している?
ツマグロヒョウモンのメスは「カバマダラ」に擬態していると言われています。
カバマダラは体の中に毒を持っており、捕食する天敵が嫌がるのです。そのカバマダラに姿を似せることで身を守っていると言われています。
生息環境が一部しか重ならないことや、オス♂は擬態しなくて良かったのか?
など、気になる点もありますが見比べてみましょう。
食草(食べ物や餌(エサ))
ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ科の植物を食べるので、園芸用のパンジーなどでもたまに見つけられます。
大きな花壇などでも農薬などあまりまかれてなければ見ることができると思います。
成虫は他のチョウと同じように色んな花にやってきてミツを吸います。
成長(幼虫・サナギ・成虫)
幼虫
ツマグロヒョウモンの幼虫は赤黒のトゲトゲイモムシです。
黒い体に赤い模様が特徴的で、かなり激しいトゲトゲがついているのでとても派手な印象です。
前蛹(ぜんよう)
成長するとサナギになる準備をします。
ツマグロヒョウモンなどを含むタテハチョウの仲間はぶら下がってサナギになります。
このタイプを「垂蛹型(すいようがた)」と言って、アゲハチョウやモンシロチョウなどのサナギとは雰囲気が異なります。
蛹(さなぎ)- まるで宝石
茶色いサナギですが突起がついており、その部分がメタリックに光っています。
まるで宝石がついているように見えて不思議なデザインのサナギです。
おまけ
成虫
飼育観察してみよう!
ツマグロヒョウモンの幼虫はスミレ科の植物であるパンジーなどを与えて育てることができます。
ですから、オススメはパンジーの苗などを買ってきて食草にする方法です。
気をつけたいのは苗で買ってくる場合は農薬などの薬が付着していないかです。
買ってきてすぐに与えるのではなく、水やりで洗い流しながら、少し時間が経ってからの方が安心感が高まると思います。
一番安全なのは種から育てることですけどね。
苗がすっぽりと入るくらいのケースに入れておけば脱走の心配もありません。
小さなケースしかない場合は、縦向きに置いて使う方法もあります。
注意点として、大きく育った幼虫はとてもよく食べるんです。
特に幼虫が数匹いる場合は、パンジーの苗の葉っぱくらいすぐに食べ尽くしてしまうので、いくつか買っておいて交代で使ったほうが良いですね。
分布や生息環境
本州から南西諸島まで広い範囲で見ることができます。
都会でも見られる
園芸用やベランダで育てているパンジーなどで育っていることもありますし、公園などでもよく見られるので比較的都会や街なかでも見ることができます。パンジーなどについていると、可愛らしい花にとてもいかつい幼虫がついているので驚くことがあります。
道路脇のツマグロヒョウモンを撮影した一枚
道路脇の植物にとまっていたツマグロヒョウモン。買い物途中にたまたま見つけて持っていたスマホで撮影しました。こんな風に街なかでも見ることができます。