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キボシアシナガバチ

キボシアシナガバチの写真

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スズメバチ科まとめ 雀蜂図鑑

キボシアシナガバチってどんな蜂?

アシナガバチの仲間で集団で生活する昆虫です。
比較的おとなしい性格ですが、蜂ですから刺激を与えれば刺されることもあります。

刺されたら?毒性は?

毒性はそんなに強くありませんが、刺されると痛いですし腫れてきます。素直に病院へ行くのが良いでしょう。抗ヒスタミンやステロイドなどの薬を処方してもらえて、症状を抑えられると思います。

刺されたらすぐに水で洗い流したり、部位によっては毒を絞り冷やしておくと症状が緩和できます。

巣の駆除について

アシナガバチには刺されるイメージがあるので、巣を見つけたら駆除したくなるのが心情かと思います。
子供がいる場合なども心配でしょう。

しかし、アシナガバチの仲間はイモムシなどを狩って幼虫の餌にするので実は益虫であったりもします。無農薬で栽培する野菜のビニールハウスなどでは大活躍してくれます。

棲み分けることは大切だと思いますが、生き物相手なので根絶するのは反対です。

スズメバチ科

昆虫の分類でハチ目があり、その中にスズメバチ科はあります。キボシアシナガバチはスズメバチ科の昆虫で、近い仲間にはオオスズメバチやコアシナガバチなどがいます。

キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチ

キボシアシナガバチの形態/特徴

キボシアシナガバチの見分け方

アシナガバチの仲間は見た目が似ているものも多いので、見分けるのが難しいことがあります。
キボシアシナガバチの特徴をまとめておきます。

  • 背中の上に模様がない(キアシナガバチやヤマトアシナガバチは模様)
  • 背中の後ろ側にはごく細い黄色の線(コアシナガバチやヤマトアシナガバチは明瞭な斑紋)
  • 腹部には茶褐色の帯(コアシナガバチには紋が入る)
  • 全体的に茶色の印象
  • 体長は12mm~18mm程(セグロアシナガバチやキアシナガバチは20mm~26mm程ある大型)
キボシアシナガバチの解説の画像
キボシアシナガバチの形態的特徴

キボシアシナガバチの巣

キボシアシナガバチの巣の蛹室(ようしつ)は黄色をしています。
ヤマトアシナガバチの蛹室も黄色いですが、コアシナガバチの蛹室は白いなどの違いがあります。

葉っぱの裏や、枝にぶら下がっていることが多いですね!

キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチの巣を下から。集団で生活している様子が面白いですね。

キボシアシナガバチのオス

キボシアシナガバチのオスは顔がちょっと白っぽいです。他のアシナガバチでも同じような特徴があります。
巣の周りをうろちょろしていますが、巣の世話はほとんど働き蜂であるメスの蜂たちが行うので、ほとんど働くことはありません。

キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチのオス。顔が白く雰囲気が違います。
キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチのオスが一匹でじっとしていた。
キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチのオス。
キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチのオス。
キボシアシナガバチの写真
キボシアシナガバチのオス。巣の近くにいました。

生態など

キボシアシナガバチの集団生活

キボシアシナガバチは集団で生活しています。秋に生まれた女王蜂は一匹で冬を越し、暖かくなると巣作りを初めて働き蜂を増やします。働き蜂が生まれると、卵の世話や幼虫のための餌の狩りをしてくれるので、巣がどんどん大きくなっていきます。

キボシアシナガバチの狩りと餌(エサ)

幼虫を育てるのに働き蜂はイモムシや毛虫などを狩ります。
働き蜂が食べるのではなく、巣に戻って幼虫に肉団子にして与えるためです。
その際に幼虫から栄養液をもらったりします。

幼虫時代は成虫がとってきた肉団子を食べて育ちますが、成虫になると栄養補給にヤブガラシなどの花のミツや樹液などにやってくるのを見かけます。

キボシアシナガバチの写真
ヤブガラシに来たキボシアシナガバチ
キボシアシナガバチの写真
ヤブガラシとキボシアシナガバチ

新女王の旅立ち

夏から秋にかけて生まれた新女王やオスは、巣に別れを告げます。
交尾した新女王は冬を越し、オスは冬を越すこと無く死んでしまいます。

キボシアシナガバチの越冬

キボシアシナガバチは一匹で越冬しているのがよく見つかるようです。
樹皮の間や、竹筒の中などでじっと暖かくなるのを待っています。

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スズメバチ科まとめ 雀蜂図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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