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オオハサミムシ

オオハサミムシの写真

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オオハサミムシの長翅型

頭しか隠れていない。オオハサミムシの短翅型。

頭隠して尻隠さず・・・。

ガガンボを与えてみた。長い虫は捕まえやすいようだ。

イトトンボも器用に捕えた。

動けなくしたら勢いよく食らいつく。

脱皮したては透き通っていて美しい。

羽が小さいのでまだ幼虫だ。

よく見ると鋭いアゴがある。

サソリのようなポーズにも思える。

浜辺のような砂地でも見られる(石川)

オオハサミムシってどんな虫

ハサミムシの仲間は地上を徘徊して活動しています。そのせいか、一階にある私の部屋によく侵入してきます。パソコンで作業とかしてたら、机の下を歩いていたりするんですよね。どこから入ってくるのか・・・?いまだに謎ですが、ハサミがカッコよいのでよしとしましょう。

ハサミムシの名前の由来

お尻にハサミがついているのが名前の由来です。このハサミを使って威嚇をしたり、獲物を捕らえるのに器用に使っています。

英語では「earwig」

earとは「耳」のことで、海外では寝ている間に耳から入って悪さをする虫といった話もあるんですね。

オオハサミムシの特徴

オオサハミムシは、他のハサミムシの仲間と同様でおしりにハサミがついているのが大きな特徴です。それと、頭や体が赤みのある茶色になっている部分が多いです。他のハサミムシは全体的に黒っぽい種類が多いので、その中ではかなり華やかな種類だと思います。

オスとメスの違い

オスとメスではハサミの形に大きな違いが出てきます。オスもメスもお尻の大きなハサミが特徴ですが、オスではハサミの中央くらいに棘のような突起がひとつ多いです。

オオハサミムシ科

昆虫の分類にハサミムシ目があります。その中にオオハサミムシ科があって「オオハサミムシ」は名前そのままですが、その中の一種になります。他のハサミムシの仲間同様にお尻のハサミが特徴のグループです。

狩りの様子

雑食のハサミムシですが、獲物を見つけるとお尻のハサミを使って器用に獲物を捕えます。

オオハサミムシの写真
頭の位置まで器用にハサミを持ってくることができます。ハサミで獲物の動きを封じると勢いよく噛み付いていきます。
オオハサミムシの写真
ハサミで捕まえるだけでなく、意外に体も使って覆いかぶさるように捕まえます。
オオハサミムシの写真
柔らかい獲物のほうが好みです。ここではガガンボを与えましたが、イモムシなどもよく捕らえるようです。

子育てをする昆虫

ハサミムシの仲間の多くは子育てをする習性も知られています。卵を生んだメスは幼虫が孵化(ふか)するまで、卵にカビが生えたりしないように世話をします。

オオハサミムシもその習性を持っているので、卵を生むと世話をします。しかし、世話をするのはメスだけでオスは子育てには関わりません。

不完全変態

オオハサミムシは不完全変態をする昆虫です。不完全変態とは、幼虫のときから成虫と同じような姿をしているタイプの昆虫です。

チョウチョなどは完全変態の昆虫です。幼虫であるイモムシ時代と成虫では姿が大きく異なりますね。

オオハサミムシの写真
羽が小さいのでオオハサミムシの幼虫です。幼虫のときから成虫とほとんど姿は変わりません。

短翅型と長翅型

後ろ羽の短いタイプと長いタイプが現れます。後ろ羽の長いタイプは表の羽からちょっと飛び出しています。

オオハサミムシの写真
オオハサミムシの長翅型。
オオハサミムシの写真
オオハサミムシの短翅型

隠れるのが好き

オオハサミムシは野外では石の下などに隠れていることが多いです。ですから、見つけて追いかけるとちょっとした隙間に潜り込もうとしていきますね。

オオハサミムシの写真
小さなくぼみに潜ろうとしているオオハサミムシ。完全に頭隠して尻隠さずですね。

古い呼び名

昔はトイレなどでよく見られたようで「ちんぽきり」や「ちんぽばさみ」と呼ばれたこともあったそうです。

こわっ。。。

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ハサミムシ目(革翅目)まとめ 鋏虫図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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