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ミナミアオカメムシってどんな虫?
あちこちで見かける緑色のカメムシです。
緑色のカメムシを見つけたと言われたらこのカメムシの可能性が高いですが、他にも似た種類でアオクサカメムシやツヤアオカメムシなんかも見られます。
カメムシ科
昆虫の分類にカメムシ目があります。その中に含まれる「カメムシ科」の昆虫のことでミナミアオカメムシはその一種になります。たくさんの種類がおり、アオクサカメムシやアカスジカメムシなどが知られています。
ミナミアオカメムシの特徴
成虫は緑一色のイメージで、派手さは感じない地味なカメムシです。地味なので他との区別もしにくいくらいです。
ミナミアオカメムシの成虫
黄色帯のある個体
ミナミアオカメムシには黄色帯のある個体が見つかることがあります。
緑単色の個体と比べてインパクトがあります。
幼虫がすごい模様
幼虫は緑色のベースに、白、黒、赤の模様があってとても派手な模様をしています。
アオクサカメムシなども同様なのですがギャップに驚きます。
アオクサカメムシとの違い
アオクサカメムシは形態も生態もミナミアオカメムシと酷似しています。次のようないくつかの特徴を見て判断します。
アオクサカメムシは肩の出っ張りが強く、触角は黒色のまだら模様。
ミナミアオカメムシは肩の出っ張りが弱く、触角は茶色のまだら模様。
ミナミアオカメムシは頭と胸に黄色い帯の模様が入るものもいます。
生態や成長
作物の害虫
あちこちで見られるカメムシというのは畑でも同様で、トマトやダイズなどの汁をすって農家さんを困らせたりもしています。イネ科の植物の汁なども吸い、実の部分を吸われたお米などは斑点米などになってしまい質が下がってしまいます。その原因になるとのことで嫌われています。過去の例では1950年頃に田んぼで大発生してかなりの問題になったようです。
カメムシは音でコミュニケーションをとっている?
カメムシは臭いの他に音を用いたコミュニケーションを使っていると言われています。ある研究では求愛などの交信には30~240Hzの植物体の振動を利用していることがわかったそうです。
成虫で越冬する
ミナミアオカメムシは成虫で越冬しますが、冬になると体の色を茶色に変化させます。
冬前に見つけた緑色の個体を家で観察していると、少しずつ体色が変化していくのが興味深かったです。
分布や生息環境
南西諸島から、本州では南関東まで分布を広げて見ることができます。
同所的に見られるアオクサカメムシは減少傾向にあるようです。