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クロツバメ

クロツバメの写真

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朱色の突起が特徴的

アカギの木につく

顔は下についている印象。

クロツバメ(幼虫)ってどんな虫?

マダラガ科

昆虫の分類でチョウ目(鱗翅目)があります。このサイトでは更に「チョウ類とガ類」にわけて掲載していますが、ガ類の中に含まれている仲間です。昼行性の仲間が多く、美しい模様を持つ種類が沢山含まれています。

肉々しい突起が特徴的な幼虫

朱色(しゅいろ)の突起が全身にある幼虫です。その肉々しい突起はかなり特徴的ですが似た種類の幼虫もいます。チョウの仲間の幼虫ですが「ジャコウアゲハ」に雰囲気が似ているのですが、特に関係はないと思います。擬態だったりするのでしょうか?

参考:ジャコウアゲハ(幼虫は全体に突起のある姿)

昼行性の蛾(ガ)の仲間

昼間に活動する蛾(ガ)の仲間で、センダングサなどの花のミツなどを吸いにやってきます。チョウの仲間などと一緒に吸ミツしていたりします。

美麗なマダラガ

羽を閉じていると全体的に黒っぽい印象で頭だけが赤い姿をしています。しかし、飛んでいるときなどに羽根を広げると、後ろ羽には鮮やかなブルーの色彩が顔を出してとても美麗な昆虫であることがわかります。つつましやかさと、美しさを兼ね備えたマダラガの仲間です。

幼虫は害虫??

大発生したことが何度かあるようです。アカギの木なども食害するようですが、アカギはとても強い樹木で防除の必要などはそんなにいらないようです。

ちなみに、葉っぱを食べる時は真ん中から穴を開けるように食べていきます。

参考:大発生の様子が宮古新報のニュースに取り上げられていた。「まるで黒い花畑、クロツバメが大発生」

幼虫の身の護り方

幼虫はつつくと、とても粘り気のある分泌物を出します。この分泌物に触ると皮膚炎を起こすことがあるらしいので注意が必要です。気をつけてください。

そして、成虫は危険を感じると強烈な不快臭を放ちます。夜ではなく、見つかりやすい昼間に活動するので、身を護る手段として獲得していった能力なのではないかと思います。ですから、派手な模様をしているのは、自分が不快臭を放つ昆虫であると認識させるためと考えられています。

繭(まゆ)を作るときの不思議な習性

成熟すると葉を折り曲げて繭(まゆ)を作り、フンを1粒つけます。不思議な習性ですが、ホタルガやサツマニシキにも見られる習性のようです。

クロツバメの幼虫。朱色の突起がミドリの中でよく目立っている。

マダラガ科まとめ 蚕蛾図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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