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クロマダラソテツシジミってどんな蝶?
クロマダラソテツシジミの可愛さ
羽の裏側はふわふわとした輪郭が白っぽくて可愛いチョウです。いるところにはたくさんいるのでそんなに珍しいわけではないですね。模様の地色は白というより、ちょっと褐色がかった印象で波模様にも見えるマダラ模様が入っています。そこの周りに白いふわふわとした模様が入っているので、私にはウサギの毛並みが連想されました!そう思って見てみると、赤いワンポイントが後ろの羽には入っているのですが、そこがウサギのお目々のようでなんとも可愛いです。
シジミチョウ科の蝶(ちょう)
チョウの大きな分類でシジミチョウ科があります。(他にはアゲハチョウ科やタテハチョウ科など)
クロマダラソテツシジミもシジミチョウの仲間です。シジミチョウというのは、小さく可愛らしいチョウなのですが、その名前は貝類の「蜆(しじみ)」のような羽を持っていることからきています。
クロマダラソテツシジミの特徴
オスとメスの違い
オスの羽の表は、縁(ふち)だけ黒っぽいですけど全体的に美しいブルーの色彩です。メスはもうちょっと黒い部分が多くなって、広げた羽の中心あたりだけブルーが入っています。オスに比べると地味ですけどきれいなブルーをしていることに変わりはありません。
クロマダラソテツシジミの生態や成長
幼虫はソテツが好み
本種の名前にも入っていますが、幼虫はソテツを食べます。ソテツの葉っぱは硬そうなイメージがあるのですが、新芽のあたりなどの柔らかい部分を好んで食べるみたいです!
石垣島でもあちこちで見かけましたが、一番たくさん見かけた時は大きなソテツを見つけたときです。たくさんのチョウが飛んでいたので近くまで見に行ったのですが、全てクロマダラソテツシジミでオスもメスもたくさん飛んでいました。一箇所に集まっていたのもあるかもしれませんが、カップルになっているチョウも多かったのでもっとよく探せば卵や幼虫も見つかったかもしれません。
クロマダラソテツシジミの幼虫
幼虫はちょっと赤みがかったワラジ型のイモムシです。柔らかそうなソテツの葉っぱについていました。穴が空いているのは食べた痕だと思います。
クロマダラソテツシジミの生息地や分布
日本にやってきて、急速に分布を広げている
もともと日本にはいなかったチョウで、1992年に沖縄で発見されてからはどんどん生息域を広げています。2008年頃からは大阪でも見られるようになり、東京などの関東圏でも確認されているようです。分散力はかなり強いみたいですね!
観葉植物として利用されることの多いソテツですが、ソテツの移動に合わせて一緒についていっちゃってるみたいでソテツの食害が問題にもなっているようです。