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ミカドアゲハ

ミカドアゲハの写真

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石垣島で撮影。白っぽい黄色の模様だ。

ミカドの名に相応しい凛々しさだ。

長いこと頑張ってきたのだろう。羽がボロボロだ。一生懸命生きたその姿は美しい。

ミカドアゲハってどんな蝶?

都会でもアオスジアゲハはよく見るのだが、ミカドアゲハは見たことがない。(私が住んでいるところが分布から外れているので仕方ないのですが・・・)石垣島へ行った時に林道をまっすぐに私の方へ向かってきたチョウがいたのだが、それがミカドアゲハだった。長く生きたようで羽はボロボロだったが、その顔を見るととても凛々しかったです。

地域によって黄色っぽいものから水色のものまでいるようなので、また色んな所で出会いたいものです。

黄色や青色の美しい模様

黒地に白っぽい黄色(もしくは薄い水色)の斑紋状の帯が何本か並ぶ美しい模様のチョウチョです。南西諸島では亜種の扱いとなり、薄い水色のものが多いようですが、写真で撮影したのは黄色っぽいタイプのミカドアゲハです。

薄い水色のタイプはアオスジアゲハに似ているのですが、斑紋の並びが不連続になっているところなどから区別はできます。ミカドアゲハは胴体の側面に黒く太い帯が入っているのも特徴的です。

参考:アオスジアゲハ

サナギ(蛹)で越冬する

越冬はサナギの状態で行います。冬を越すと春先に羽化して秋ごろまで見ることができます。

名前の由来?mikadoミカド?

ミカドアゲハの和名は発見当初に「Papilio mikado」と学名がつけられていたことから名づけられたらしいです。(一説には発見当初に明治天皇に献名されたからとも言われています。)

ちなみに、今の学名は「Graphium doson」です。

中学校の校庭が特別天然記念物の地域指定!?

「高知市のミカドアゲハおよびその生息地」として国の特別天然記念物に指定されています。生息地とは、潮江天満宮境内、要法寺境内、潮江中学校校庭の三ヶ所で、もちろんミカドアゲハを採ってはいけません。しかし、どんな経緯があったのか、中学校の校庭が指定されているとは驚きました・・・。

生息地や分布など

南西諸島や九州を中心に分布していますが、四国や本州の一部にも点在しています。これは食草が、神社や市街地によく植えられているからだそうで、それに伴ってミカドアゲハの分布も少しずつ広がっているようです。

アゲハチョウ科まとめ 蝶の図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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