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カバマダラってどんな虫?
日本では南方に生息する蝶です。
似た種類で渡りをすることで有名な「オオカバマダラ」なども海外にいますが、このカバマダラも長距離を飛ぶことが得意です。
本州まで飛んでくることもあるみたいなので、海も超えるというのは凄いですね!
あまりメインで展示はされていなそうですが、昆虫館でもたまに飛んでいるのを見かけることがあります。
カバマダラの特徴
オレンジの羽に黒い模様が入った蝶で、南国の印象があります。
色はスジグロカバマダラにも似ますが、黒い筋模様の有無で、見分けるのは難しくありません。
オスとメスの違い
羽を閉じた時の模様が違います。
後ろ羽の黒い紋がオスでは4つ。メスでは3つです。
カバマダラの生態
カバマダラはよく飛ぶ蝶
長距離を飛ぶタイプの飛翔能力が高い蝶です。
本州や四国でも見つかることがあります。
カバマダラは毒を持つ
カバマダラの幼虫が食べるガガイモ科の植物はアルカロイド系の毒を持っているものが多く、それを幼虫の時期に食べて体内に溜めていきます。
それは、成虫になっても体内に溜めたままなので、鳥などが食べるのを嫌がるようになって身を守ることができます。
カバマダラはツマグロヒョウモンの「擬態のモデル」
ツマグロヒョウモンのメスはカバマダラに擬態していると言われています。
体内に毒を持っているカバマダラに姿を似せることで、自分の身を守るのです。
このような擬態を「ベイツ型擬態」と言います。
しかし、本州から南西諸島まで広く分布するツマグロヒョウモンに比べ、カバマダラは南西諸島を中心にしか生息していません。
そうなると、カバマダラに擬態しても鳥がカバマダラを知らなければ効果が薄いように思います。
今ではわかりませんが、昔は生息している場所がもっとカバマダラとかぶっていたのかもしれませんね。
カバマダラの成長
幼虫
黒と白の縞模様に、黄色と赤色の斑紋の入った派手なイモムシです。
蛹(サナギ)
透き通ったようなきれいな緑色のサナギで、ぶら下がってサナギになる「垂蛹型」です。
カバマダラの分布や生息地
現在は南西諸島から九州の南端で見ることのできる蝶です。
かつでは南西諸島の南部にしか生息しませんでしたが、分布が少しずつ北上して九州でも定着し始めているようです。
これは食草の植栽や温暖化などの複合的な要因で進んでいるようです。