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ナミテントウってどんな虫?
てんとう虫と言えばナナホシテントウか、このナミテントウが一番有名です。
ナナホシテントウは「7つの星」が特徴的ですが、ナミテントウはその模様の変化の大きさが有名です。
サイズ的にはナナホシテントウとそんなに変わらず、春先から一緒に見ることができます。
テントウムシ科
昆虫の分類で硬い羽を持つことが特徴の「甲虫目」があります。その中に「テントウムシ科」があるのですがナミテントウはこの仲間に含まれている代表的な種類です。他にも有名なテントウムシではナナホシテントウやアカホシテントウなども同じ仲間になります。
ナミテントウの特徴や見分け方
模様の変化が大きく、そのタイプは100種類以上あると言われています。
ナミテントウの模様のパターン
クリサキテントウとの違い
模様の変化が大きい種類に「クリサキテントウ」という種類がいます。
模様によってはナミテントウと似ているものが居るので注意が必要です。
見分け方としてはお尻の方の羽に横ひだが無いことが1つのポイントになりますが、ナミテントウでは横ひだのあるものと無いものが混在しています。これを厳密に調べようと思うと交尾器を確認するしか無いようです。
大体の見分けなら図鑑には模様の種類がたくさん載っているのでそれで見比べてみましょう!
ダンダラテントウとの違い
模様に変化のある種類では「ダンダラテントウ」も知られています。その模様が段々模様だったところから「ダンダラ」と名付けられましたが、段々模様でないものがナミテントウと混同されることがあります。
参考:ダンダラテントウの模様
確実に見分けるには触角の先を見てみるとよいでしょう。
先が尖っているのはダンダラテントウで、ナミテントウなどは先が断裁状になっています。
ナミテントウの顔
テントウムシの顔って見たことありますか?
大きく拡大してみてみると、なかなか可愛い顔をしています。
生態
ナミテントウの食べ物や餌(エサ)
ナミテントウは肉食のてんとう虫で、アブラムシなどを食べます。
幼虫もアブラムシなどを捕食する肉食性です。
益虫のテントウムシ
農作物などにつくアブラムシ類を食べてくれるので益虫としての役割があります。
共食いもする!?
エサが足りなくなると、同種同士での共食いも起こります。
蛹(サナギ)の状態で同種に襲われているのを何度か見たこともあります。
同種だけではなく他の種類の蛹や幼虫が狙われることもあります。
集団越冬
ナミテントウは集団で越冬することが知られています。
ナナホシテントウなどは一匹か少数で越冬するのに対し、ナミテントウは樹皮や壁の隙間にたくさん集まりますが模様に変化があるのでとてもカラフルにな印象です。
飛翔
ナミテントウは硬い羽よりも大きな後ろ羽を収納しています。
この羽を瞬時に開いて飛び立ちます。
ナミテントウの成長(幼虫など)
卵
幼虫
幼虫も成虫と同じようにアブラムシをたくさん食べて成長します。
黒地にトゲトゲと黄色い模様の入る幼虫ですが、終齢幼虫になるとその模様もはっきりしていきます。
ナナホシテントウは黄色い模様が離れていますが、ナミテントウは連続した黄色い模様がサイドに入ります。
参考:ナナホシテントウの幼虫との見分け
ナナホシテントウの幼虫は、黄色い紋が連続せずに離れています。
幼虫の脱皮
脱皮してすぐは体色に白い部分がたくさんあって変わった印象の幼虫です。
ナミテントウの成虫と色の変化
白い星のナミテントウを見つけました。
ナミテントウには白い模様の変化もあるのかと思いましたが、時間が経つと赤色に変化するのではないかと思って観察することにしました。
その結果として、羽化してしばらくすると模様が浮かび上がりますが、赤色の模様になるまでにはすこし時間がかかるようです。
結果として、一週間ほど経つと赤い模様に変化しました。
ナミテントウの交尾
違う模様のものでも交尾はできるのでしょうか?
もちろん模様が違っても同じ種類ですので子孫を残すことができます。
研究として、模様によって選り好みがあるらしいとの研究報告もあるようです。
ナミテントウの分布や生息地
北海道から南西諸島まで見ることができる一般的なてんとう虫です。
しかし、最近までは南西諸島にはいないとされていたのですが、最近になって発見されたようです。
海外でも広く分布していて、中国や朝鮮半島、シベリア、樺太などでも見られるてんとう虫です。