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アオマツムシってどんな虫?
日本の鳴く虫としてマツムシが有名ですが、緑色のアオマツムシって昆虫もいます。
薄い茶色のマツムシと違って、緑と黄色のちょっと華やかな配色で、普通のマツムシと間違うことはないと思います。
明治の頃に中国からやってきた外来種でしたが、今では日本の鳴く虫として定着しています。
樹上性で、木の上の方から「リーリー」と鳴いているのを聴かせてくれる昆虫です。
マツムシ科
アオマツムシはバッタ目に含まれるマツムシ科の昆虫です。キレイな鳴き声を出すものが多く知られ、日本人の耳を楽しませてくれます。
アオマツムシの特徴
緑色の体に黄色の模様が入った華やかなデザインです。
オスの羽には茶色い模様も入りますが、メスはすっきりとした印象を持ちます。
薄茶色のマツムシと比べると、ほっそりと長い体型をしており、触角を前に揃えて樹上の葉っぱに止まっているのをよく見かけます。
オスとメスの違い
メスには産卵管がありますが、羽に隠れてわかりにくいです。
羽の模様で一目瞭然なので、その見た目で判断するのが良いでしょう。
メスの羽は細かな模様でスッキリとした印象。
オスの羽は、音を出すために模様が複雑になっているのと、羽の中央には茶色の模様が入っています。
オス♂
メス♀
オス♂の写真
オスの羽は複雑な模様をしていて、こすり合わせることで音色を奏でることができます。
羽の中央部に茶色の模様も入ります。
メス♀の写真
細かな模様の羽で、オスとくらべるとすっきりとした見た目です。
長い産卵管がありますが、羽に隠れて少し確認しづらいです。
鳴き声(動画あり)
鳴く虫
アオマツムシは鳴く虫としても有名です。
鳴くのはオスだけで、羽をこすり合わせることで音を出します。
その音を使って、メスを誘うなどのコミュニケーションをとっています。
「リーリー」とか「リーン、リーン」と、力強く樹上から聴こえてくる音色は秋らしさを感じますね。
生態
食べ物や餌(エサ)
樹上性ということもあって、普段は街路樹に使われるような木の葉っぱなどを食べています。
サクラやエノキ、クヌギなどの葉っぱを色々食べます。
雑食性なので、飼育下ではニボシなどで動物性のタンパク質も与えてあげましょう。
アオマツムシの脚(あし)
ちょっと短めの前脚とかなんだか可愛いですよね。
葉っぱにしっかりと掴まれるように、ふ節の付け根あたりが発達しているようです。
つま先をあげて、かかと歩きをしているみたいにも見えますね。
成長(幼虫、成虫)
幼虫
若い幼虫は赤味を感じる褐色です。
成長して脱皮をしながら黄色が強くなり、緑色へと変化していきます。
幼虫を知らなかったときは、体型の雰囲気からカネタタキの仲間に間違えそうでした。
なんだかとても似ています。
成虫
成虫になると、オスはメスを誘う音色でコミュニケーションを取ります。
分布や生息環境
東北より南の本州から、九州までみることのできる昆虫です。
樹上性なので、木を見上げていたりすると見つけることがあります。
明治の頃に東京で見つかってから、分布をどんどんと広げていきました。