ノコギリクワガタ

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ノコギリクワガタのオスの写真

写真ギャラリー

木の上からひょっこり顔を出したオス♂(奈良)

平たい体に美しい曲線の大アゴを持つオス♂(奈良)

落ちてきた(奈良)

赤褐色の体に見事な大アゴ

名前の由来にもなっているのは大アゴのギザギザの内歯

水牛のような大アゴ

背中hマットな印象のにぶい光沢

赤みのあるからだ

ノコギリクワガタのメス♀

ノコギリクワガタのメス♀

小型のノコギリクワガタの色んなアゴの形

ピンノコと呼ばれる小型の個体

光にやってきたメス

ノコギリクワガタのオス♂(奈良)

クワガタムシ科まとめ 鍬形虫図鑑

ノコギリクワガタってどんな虫?

オスの特徴である大アゴがノコギリのようにギザギザしているのが名前の由来になった格好良いクワガタムシです!
少し赤みのかかった個体が多く、黒色が多いクワガタムシの中では華やかさもあると思います。

身近に見られる普通種

大きなクワガタムシとして人気がありますが、比較的よく見ることのできる昆虫です。
基本的には夜行性なのですが、昼間は木の上の方で休んでいることが多いようです。
昼間はまったく動かないわけでもなく、割と活動していて、樹液などに集まっているのを見かけるのも、身近に感じられる理由の一つでしょう。

ノコギリクワガタの写真
夜中に樹液の出る木で見つけたノコギリクワガタ。

クワガタムシ科

昆虫の分類の中で硬い羽を持つのが特徴の「甲虫目」があります。その中に「クワガタムシ科」は含まれており、ノコギリクワガタはその中の一種になります。日本では40種ほどが知られており、オスは大きなアゴを持つことで子供から大人まで人気の高い昆虫です。飼育も盛んに行われています。
この仲間には、オオクワガタやミヤマクワガタ、ヒラタクワガタなど人気の昆虫がたくさん属しています。

ノコギリクワガタの特徴

大アゴの形

オスの大アゴは、体長によって変化も大きいです。
大型のものが一般的に知られていて、大きく湾曲したアゴがまるで「水牛」のようだと例えられます。

小型のものになると、アゴの形は直線的で短くなります。

大型のノコギリクワガタ

ノコギリクワガタのオスの写真
ノコギリクワガタの大型個体のオス
ノコギリクワガタのオスの写真
内歯(ないし)にはたくさんのギザギザがあってノコギリのようになっています。
ノコギリクワガタのオスの写真
アゴが傾斜しているのがよくわかります。この形は「水牛」に例えられることも多いです。

学名の「Prosopocoilus inclinatus」ですが「inclinatus」には「傾斜の」という意味があり、大型個体の大きく湾曲したアゴの形にちなんでいます。

小型のノコギリクワガタ(色んなアゴの形)

ノコギリクワガタの写真
小型から中型のノコギリクワガタ。
体長の違いでアゴの雰囲気も変わってきます。
ノコギリクワガタの写真
小型でノコギリのようなギザギザです。
ノコギリクワガタの写真
中型で、ギザギザは大小ありますが、アゴはあまり湾曲してないです。

ピンノコ

ノコギリクワガタの写真
小型のノコギリクワガタはアゴもかなり小さくなっています。
このような小型のノコギリを「ピンノコ」と呼んでいます。

余談ですが、クワガタムシの特徴として触角の第1節が長いことや、触角の先が分かれているところが同じコウチュウの仲間のコガネムシなどと違うところです。

ノコギリクワガタのメス

赤みがあって、背面はマットな印象なのが特徴的です。

ノコギリクワガタのメスの写真
赤みのある体色。
ノコギリクワガタのメスの写真
横から
ノコギリクワガタのメスの写真
背中は艷はあるが、マットな印象。
ノコギリクワガタのメスの写真
上から

他のクワガタメスとの違い

  • ヒラタクワガタのメスは黒っぽく、背面部中央全体に光沢があります。
  • ミヤマクワガタのメスの羽には全体に強い光沢があります。
  • コクワガタのメスは、赤みのある個体もいますが、背面の羽の中心線の両側だけ光沢があります。

ノコギリクワガタの生態や成長

木を蹴ると落ちてくるのは何故か?

子供の頃はクワガタムシを取りに行くと木を蹴って落ちてきたクワガタムシを採集していました。木を蹴るのは、木がかわいそうなのであまりやってほしくはないのですが、よく知られたクワガタムシの採集方法です。

ノコギリクワガタも木の上の方で休んでいることが多いので、この方法で落ちてきます。

擬死(ぎし)

これはクワガタムシの擬死行動が関係していて、ようはびっくりすると死んだふりをして地面に落っこちる習性があるんですね。振動に耐えられなくて落ちてしまうわけではないのです。

光に集まってくる習性

ノコギリクワガタは基本的に夜行性で、光に集まってくる習性があります。
光にやってくる習性のことを走光性と言い、灯火にやってきたりライトトラップにやってきたりします。

灯火にやってきたノコギリクワガタ

ノコギリクワガタの写真
灯火にやってきたメス♀
ノコギリクワガタの写真
ライトトラップでやってきたオス♂

ノコギリクワガタの寿命

卵から1~3年かけて成虫になります。成虫は初夏に出てくると数ヶ月活動しますが、冬をこすことはありません。秋に羽化した成虫はそのまま蛹室(ようしつ)から出ることはなく、冬を越して次の年に暖かくなると活動をしますが、やはり冬を越さずに寿命を迎えます。

ノコギリクワガタの亜種

亜種とは同じ種類でも形態的な特徴が異なる場合などにつけられるものです。
ノコギリクワガタは住んでいる場所によって、特徴の異なるものをいくつかの亜種に分類しています。

亜種名生息地
ノコギリクワガタ
Prosopocoilus inclinatus inclinatus
北海道~九州
クロシマノコギリクワガタ
Prosopocoilus inclinatus kuroshimaensis
黒島
ミシマイオウノコギリクワガタ
Prosopocoilus inclinatus mishimaiouensis
硫黄島
クチノエラブノコギリクワガタ
Prosopocoilus inclinatus kuchinoerabuensis
口永良部島
ミヤケノコギリクワガタ
Prosopocoilus inclinatus miyakejimaensis
新島、式根島、神津島、三宅島、御蔵島

さらに、ノコギリクワガタの名前をつけながら、亜種ではなく別種とされているものも何種類かいます。(近縁種)

種名生息地
ハチジョウノコギリクワガタ
Prosopocoilus hachijoensis
伊豆諸島八丈島
アマミノコギリクワガタ
Prosopocoilus dissimilis
吐噶喇列島、奄美群島、沖縄諸島、宮古諸島
(さらにいくつかの亜種にわけられています。)
ヤエヤマノコギリクワガタ
Prosopocoilus pseudodissimilis
八重山諸島

ノコギリクワガタの分布や生息地

亜種をのぞけば、北海道から九州まで見ることのできるクワガタムシです。
しかし、亜種や近縁種を含めれば全国的に見られます。
雑木林などで、昼夜問わずに樹液などに集まります。

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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