写真ギャラリー
ジャコウアゲハってどんなアゲハチョウ?
ジャコウアゲハは名前のとおりにアゲハチョウの仲間で、その香りから名前をつけられたチョウチョです。
赤と黒の色彩は特徴的で、擬態のモデルとしても有名なので知っている人も多いチョウチョです。
名前の由来は麝香(じゃこう)の香りから
オスの成虫からは麝香(じゃこう)の香りがすると昔から言われていて名前の由来にもなっています。
その匂いの成分は「フェニルアセトアルデヒド」であることが判明しています。
ジャコウアゲハの卵
ジャコウアゲハの卵は丸っこくてオレンジ色をした卵です。
全体的に突起がついていて、雰囲気はオレンジ色のスイカのようです。
肉質突起が特徴的なジャコウアゲハの幼虫
幼虫の時は全身に赤色の肉質の突起がある特徴的な姿をしています。
体の中央部には白色の帯があるのですが、かなり独特な雰囲気を持った幼虫です。
お菊虫(おきくむし)と呼ばれる蛹(サナギ)
ジャコウアゲハのサナギには「お菊虫」という別名があります。
この別名は、後ろ手に縛られる女性の姿を連想したところからきており、「皿屋敷」という怪談で登場するお菊がモチーフになっています。
黒い羽根に赤い体のアゲハチョウ
オスの羽は黒色、メスの羽は少し明るい褐色をしているが、オスメスともに体には赤色の帯が入っています。
赤黒のコントラストがとても美しいアゲハチョウの仲間です。
ジャコウアゲハの産卵
ジャコウアゲハは成虫になるとオスとメスが出会って卵を生みます。
食草となるウマノスズクサの周りを飛んで、気に入った葉っぱを見つけるとお尻をまげるようなポーズで卵を一個ずつ生みます。
生息地や分布
本州から南西諸島まで広く見ることができますが、ウマノスズクサなどがないと幼虫が育たないので場所によっては食草となるウマノスズクサを保護したりしています。
ジャコウアゲハの食べ物、餌(エサ)
ウマノスズクサ科の植物を好んで食べます。
毒性のある植物なので、成虫になっても体内に毒を持っていますが、触ると危ないというようなものではありません。
ベイツ型擬態(ベーツ型擬態)
ジャコウアゲハは幼虫の時に、毒性のあるウマノスズクサ類を食べることによって体内に毒を蓄積しています。
その毒は成虫になった後も体に残って身を守ります。
天敵の鳥などがジャコウアゲハを襲っって食べてしまうと、毒によって苦しむことになります。
そうすると、ジャコウアゲハを食べると気分が悪くなると学習した天敵が襲ってこなくなるんですね。
すると、このジャコウアゲハの真似をすることで、天敵の鳥などから身を守ろうとする昆虫が出てきます。
そのような擬態のことをベイツ型擬態(ぎたい)と呼びます。
クロアゲハ、オナガアゲハ、アゲハモドキなどがジャコウアゲハに擬態しているといわれており、真似をしているという意味から「ミミック」と呼ばれます。
真似するもとになった昆虫のことを「モデル」と呼びます。ここではジャコウアゲハのことです。