ナミエシロチョウってどんな蝶?
シロチョウ科のチョウ
チョウの分類でシロチョウ科の仲間に当たります。シロチョウの中では中型で少し大きめの印象のあるチョウですが、羽を広げたときの白いベースカラーに黒い模様が入っているところなどはモンシロチョウなどの仲間なんだなぁと感じることができます。
1979年頃に定着
1979年ごろから八重山諸島に定着したようです。今ではトカラ列島のあたりまで分布を広げています。もともとそんな感じで海外から飛んでやってきたこともあるのでしょうが、九州や場合によっては大阪などでも迷チョウとして記録されることがあるのでかなり飛ぶみたいですね。
八重山のあたりでは一年中見られますが、沖縄本島のあたりでは春先を中心に11月くらいまで普通に見られるので長く楽しめるチョウチョです。
オスとメスの違い
オスの表の羽は白っぽいベースに黒斑が入ります。裏は黄色くなるので、羽を閉じているとキチョウやモンキチョウなどに雰囲気が似ています。縁に少しだけ黒色の模様が入ります(低温期型では、その少しの模様も消える)。
メスの表の羽は縁を中心にして黒色の波打った帯が入り、その代わりオスのような黒斑になりません。裏は黄色い羽をしているのはオスと同じですが、表の羽の黒い帯の模様が透けて見えるので印象は少し変わります。
オスもメスも、羽の重なる部分だけ白くなっているので、羽がきれいに重なって閉じていると黄色一色の模様ですが、少し動かすと羽の重なっているところに白い帯が入ったように見えます。
別名でトガリシロチョウと呼ばれる
前羽の先端が少しとがって見えるところから、この仲間をトガリシロチョウと呼ぶこともあります。しかし、日本で記録されるもので似ている種類に「カワカミシロチョウ」という種類もいます。実はそっちのほうが羽の先はトガっていますが、カワカミシロチョウは日本にはまだ定着していないようで、よく見られるようですが迷チョウの扱いになっています。
名前の由来
ナミエとは動物学者だった「波江元吉(なみえ もとよし)」さんに献名されたものなのだそうです。
生息環境など
人家周辺でも見られますが、森林や林などで高い位置を敏速に飛翔する様子がよく見られます。吸ミツするのに花にもよくやってくるので、目線くらいの高さに降りてくることも多いです。