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ジャノメチョウってどんな蝶?
ジャノメチョウは地味な印象で「蛾(ガ)」とも間違われることが多いのですが、タテハチョウの仲間になります。
都会でも見られるジャノメチョウの仲間にはヒメウラナミジャノメなどがいるのですが、ジャノメチョウは都会では少なく、少し山の方や田舎の方へ行くとよく見られます。
飛び方はふわふわと低い位置を飛んでいます。
ジャノメの仲間は暗がりを好むものも多く、その印象から「気持ち悪い」や「怖い」などの印象もつくようですが、このジャノメチョウは日中から活動して各種の花のミツなんかを吸っています。
タテハチョウ科とは?
世界におよそ6,000種類ほどが生息していて、中型~大型の種類が多いです。「渡り」をすることで有名なアサギマダラなどのマダラチョウの仲間や、蛇の目(じゃのめ)模様が特徴的なジャノメチョウの仲間などバリエーションにも富んでいます。日本の国蝶であるオオムラサキもタテハチョウの仲間です。
ジャノメチョウの特徴
蛇目蝶(じゃのめちょう)
まるでヘビの目のような眼状紋(がんじょうもん)が入っているのが特徴的です。
蛇の眼のようなので「蛇の目(ジャノメ)」と呼ばれています。
ジャノメチョウは、羽の大きさの割には控えめな蛇の目の目玉模様です。
模様の中は瑠璃色にキラキラしていて綺麗です。
ヒョウモンチョウの仲間の中には、ヒョウ柄の中に蛇の目のような模様部分を持つものがいますが、割と派手な色の蝶が多いので見間違えることはないと思います。
見分け方やオスとメスの違い
表の羽の通常は、前の羽には2つ、後ろの羽には1つの眼状紋が入ります。
裏面では白い帯が見られる個体も多いです。
オスのほうが黒っぽく、メスのほうが淡い色合いになっていますが、オスとほとんど変わらないような色のメスも見つかるようです。
メスは産卵もするので、腹部が丸っこく太く短い印象です。
メスのほうが羽は大きく丸みを帯びます。
ジャノメチョウの生態
卵
ジャノメチョウはとても珍しい産卵をします。
食草に産み付けずにそこら辺の地面に産み落とすのです。この生態が知られているのは、日本ではこのジャノメチョウとウラジャノメの二種類だけだそうです。
幼虫
ジャノメチョウは幼虫で冬を越します。食草となる葉っぱに登っていって、葉の付け根のあたりでじっとしていることが多いようです。
ジャノメの仲間の幼虫は、頭部に突起がついていて猫のようでかわいいと言われるのですが、ジャノメチョウは突起がなく丸っこい頭部をしています。
成虫
6月頃から見られるようになって、9月頃までには交尾と産卵を済ませます。
日中によく活動し、花のミツなども吸いますが、樹液や獣糞などにも集まります。
ジャノメチョウの分布や生息地
広い範囲で、日本では北海道から九州まで見られます。平地から山地で見られる蝶で、丘陵地などでは普通に見られますが、都市部では数を減らしていて見ることは少なくなっています。