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昆虫写真を撮るカメラの選び方 基礎編

カメラ選び タイトル

昆虫写真の撮影には、どんなカメラを使ったらよいのだろう?スマホじゃダメなの?
素晴らしいカメラは色々とありますが、まずはどんな種類のカメラを手にしたら良いのかを考察してみます!

この記事は、昆虫写真家の村松佳優が作成しています

村松佳優
村松の撮影風景
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昆虫写真を撮るカメラの選び方

まずは候補をご紹介!

[エントリーNo.1番] スマートフォンのカメラ
[エントリーNo.2番] コンパクトデジタルカメラ(通称:コンデジ)
[エントリーNo.3番] 一眼カメラ/一眼レフカメラ

[エントリーNo.1番] スマートフォンのカメラ

スマートフォンのカメラの性能は年々向上しています。正直スマホで撮影したと聞いて驚くことも多いです。しかし昆虫撮影ではどのくらい使えるでしょうか?

スマートフォンのメリット

  • 普段から必ず持ち歩いている!
  • 加工もアプリで簡単だよ
  • マクロ機能や別売りマクロレンズもあるよ!

普段から必ず持ち歩いている!

スマートフォンのカメラの性能もあがってとても綺麗に撮影できるようになりました。
なによりもスマホはほとんどの人が普段から持ち歩くツールになっていますので、それで一緒に写真も撮影できるというのはとても大きなメリットになります。

加工もアプリで簡単だよ!

その手軽さに合わせ、スマホのアプリケーションの開発も色々されているので、撮影から加工までをアプリで完結させることもできるので気軽に楽しめます。

マクロ機能や別売りマクロレンズもあるよ!

拡大撮影も単品では弱いのですが、100均で売っているマクロレンズなどを使うと、虫メガネの要領で大きく写してくれます。

スマートフォンのデメリット

  • 近づかないと、大きく写らない。
  • ピントを合わせづらい
  • スマホの反応速度の関係で速射に対応できない。
  • スマホの形がちょっと問題。
  • 形が不安定でブレやすい。

近づかないと、大きく写らない。

望遠機能などもありますが、小さいものを大きく写すのにスマホの機能では物足りないです・・・。

ピントを合わせづらい。

なによりもピントがとりづらいのは致命的です。ピントが合うまでに何度もやり直しをしたり設定をいじっているとシャッターチャンスをどんどん失っていきます

シャッターチャンスを逃しがち。

今だ!!ってタイミングで押してすぐにシャッターが切れないのが残念ですね。速射に対応できないのです・・・。

スマホの形がちょっと問題。

スマホはその形も特徴的で、100均のマクロレンズなどを取り付けても近づかないと写りません。しかし、スマホの形状は撮影に向いている形状ではないので、狭いところにうまく入れなかったり画面が見にくくなったりします・・・。ちょっとやりづらい・・・。

形が不安定でブレやすい。

カメラはホールドしやすいように設計されていますが、スマートフォンはあくまでカメラではなく電話(ほか諸々)です。写真を撮るときにホールドしやすく作られているわけではないのです。不安定になりやすいのでレが起きやすいです。

結論!スマホは昆虫撮影には向かない!

スマホのカメラでも機能が強化されマクロに強い機種もあって、撮った写真も実際綺麗だったりするのですが、それでも昆虫撮影には向かないのが結論になります。

全く使えないの?

そんなことはありません!いつでも撮影ができるというのは記録としても写真の重要な一面を果たしてくれます。
スマートフォンのカメラで想像できないような素晴らしい画を撮られる方もおられます。
あくまで向いてないというだけです。マクロ撮影で考えた時にデメリットが大きかったですが「風景と昆虫」のような写真であったら綺麗に撮れると思います。

作例:スマホで撮影した昆虫

スマホ オオシオカラトンボ
「スマホで撮影」オオシオカラトンボの産卵を見かけたのでポケットからスマホを取り出しぱしゃり。自分の影が入ってしまったが、トンボのフレーミングを優先して記録として残すことに。
「オオシオカラトンボ」のページはこちら
スマホ ツマグロヒョウモン
「スマホで撮影」買い物に行く途中で、ツマグロヒョウモンが道路脇の植物に止まっていた。撮ってくれと言わんばかりだったのでスマホで撮影。どんなところにいるか雰囲気がつかめる写真が撮れるのもスマホの特徴。
「ツマグロヒョウモン」のページはこちら

[エントリーNo.2番] コンパクトデジタルカメラ(通称:コンデジ)

コンデジのメリット

  • 持ち歩きやすい
  • 接写に強い
  • 被写界深度が深い
  • 立体感のある写真が撮れる

持ち歩きやすい

コンデジのよいところはそのポケットにも入るコンパクトさで気軽に持ち歩けることですね!いつでも気軽に持ち歩けるというのはかなり大きなポテンシャルになります。カメラは持っていてこそなのです。

接写に強い

被写体にレンズ直前まで寄れる、接写が強い機種も多いですね。ぐっと近づいて撮影するドキドキ感はたまらないものがありますよ!

被写界深度が深い

コンデジはその構造から被写界深度が深くなります。接写で大きく写しながらピントが深くなるのは大きなメリットで、面白い画が撮れます。

立体感のある写真が撮れる

コンデジはその構造から、ぐっと近寄って撮影しながら被写界深度が深いので、立体感・迫力のある写真が撮れます。

コンデジのデメリット

  • 近づかないと大きく撮れない
  • イメージセンサーが小さい(画質がちょっと低い)
  • レンズ交換ができないので自由度が低い

近づかないと大きく撮れない

近づかないと大きく撮れないということがデメリットにもつながります。立ち入れない場所では大きく写せないのです。

イメージセンサーが小さい(画質がちょっと低い)

一眼レフのカメラと比較したときに撮像素子(イメージセンサー)のサイズが小さいのは画質の面でマイナスになります。
小さなセンサーに受光素子を詰め込むということは、一粒一粒が小さくなるということです。光をたくさん取り込めた方が情報量が多く綺麗に画像が作れるので、イメージセンサーが小さいのはデメリットになります。

レンズ交換ができないので自由度が低い

レンズが組み込み式なので交換できません。手軽で気軽ですが、カメラにはあまり発展性がないので表現の幅が狭くなります。

結論!コンデジは使い方次第で昆虫撮影を気軽に楽しめる!

もちろん機種にはよるのですが、被写界深度の深さと立体的な画面構成を考えれば迫力のある画を撮ることができます!そのコンパクトな設計から一眼カメラでは撮影できないようなアングルで撮影することも可能でしょう。しかも、ポケットにでも入れておけばいつでも準備オッケー!気軽に楽しむことができますね!
お財布に余裕があれば、一眼カメラを買ってサブでコンデジを持つのも良いですね。

作例:コンデジで撮影した昆虫

コンデジ コカマキリ
「コンデジで撮影」コカマキリが草むらから出てきたようだ。地面に置く位の位置で撮影しているが、大きなレンズをつけた一眼カメラではこのようには撮れない。
「コカマキリ」のページはこちら
コンデジ サトキマダラヒカゲ
「コンデジで撮影」木に止まっているサトキマダラヒカゲを見つけた。ぐっと近づいて撮影する緊張感がたまらない!ふわふわの毛までよく見えて面白い。
「サトキマダラヒカゲ」のページはこちら

[エントリーNo.3番] 一眼カメラ/一眼レフカメラ

一眼カメラのメリット

  • 表現の幅が広い(レンズ交換による発展性)
  • 画質がよい
  • 作品づくりに向いている

表現の幅が広い(レンズ交換による発展性)

レンズが交換できるのが一番のメリットです。マクロレンズを取り付ければ小さなものを大きく写せますし、望遠レンズを取り付ければ遠くのものを引き寄せて撮影できます。ボケ味のよいレンズを使ったり、古いけど味のあると言われるレンズを使うことも可能なので、一本一本レンズを増やしていって、新しい表現に挑戦していくことができます

画質がよい

一眼カメラには主に「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」の3つのタイプがあります。総じてスマホやコンデジよりもイメージセンサーのサイズが大きいので、1つの受光素子が大きい分、情報量の多い画像を作成することが可能なのです。
一言でまとめると「イメージセンサーのサイズは大きいほうがキレイ!」です。
3つのタイプが有ると書きましたがイメージセンサーの大きさが「フルサイズ > APS-C > マイクロフォーサーズ」となっているのでフルサイズが一番綺麗です。
受光素子(画素数)を詰め込みすぎないのもひとつのポイントになります。

作品づくりに向いている

こだわって、自分の中にあるイメージを作り上げるには、それを可能にする道具が必要です。あれがしたい、これがしたいと思ったときにカメラ自体に発展性がないとそれができない可能性があります。それをコンデジでやろうと思ったら何台も買わなければなりません。
そして、作品づくりをするなら、この中では一眼カメラが一番画質が良いのです。

一眼カメラのデメリット

  • 重い
  • 仰々しい
  • 細かいところに入り込むような撮影は苦手

重い

イメージセンサーが大きくなった分、カメラ本体も大きくなります。重いというのはカメラを持ち歩く上では大きな障害となります。持ち歩かず、撮れないくらいなら、軽いコンデジ持って撮影した方がよいです。
撮らなければ作品も何もありません

仰々しい

昆虫の場合は威圧することはないですが、とても仰々しく見えます(笑)
そういう見た目が自身のスタンスと違うと思ったら、OLYMPUSの一眼カメラなどは印象の柔らかい機種も出ていますし、フルサイズの一眼カメラなどと比べかなりコンパクトに設計されています。

細かいところに入り込むような撮影は苦手

大きいということは小回りがききません。地面に寝そべったとしても、レンズの大きさ自体が邪魔になって後数cmアングルを下げれないとがっかりすることがあります。画質が良くても思った画が撮れないのであれば本末転倒です。そんな時にコンデジを持っておけばよかったと思うこともあります。

結論!昆虫撮影で一番向いているのは一眼カメラ!!

一番キレイに撮れることと、レンズ交換による発展性や表現の幅が広いことを考えると一眼カメラに軍配が上がります。表現については書き始めるととても長くなるのですが、前ボケを効果的に活かした撮影なども一眼カメラがやりやすいですし、望遠レンズを取り付けての引き寄せた撮影なども楽しめます。最短撮影距離の短い広角レンズを使えば広角マクロの世界も楽しむことができます。
重いことと、小回りがききにくい点はありますが、マイクロフォーサーズのカメラを検討するとそこのデメリットも軽減されます。
また一眼カメラにも「フルサイズ」「APS-C」「マイクロフォーサーズ」の種類によって特徴や違いがあるので書きたいと思いますね!

作例:一眼カメラ(一眼レフ)で撮影した昆虫

ベニシジミ
「一眼レフで撮影」ツツジに止まるベニシジミだ。前ボケと後ろのボケを効果的に使った作例。ピンクと背景の補色の関係と、ベニシジミの色によって画面に統一感と緊張感が生まれている。
「ベニシジミ」のページはこちら
アメンボ
「一眼レフで撮影」池で泳ぐアメンボ。池の奥の方ですーいすい。水面に写り込んだ睡蓮のピンクのボケをアクセントにして撮影。池に突っ込むわけにも行かないので、望遠が使えないとこの写真は撮れない。
「アメンボ」のページはこちら

まとめ

・スマホは昆虫撮影には向いてない。
・コンデジは使い方次第。
・昆虫写真では一眼カメラに軍配が上がる。

ですが、色んな道具を使いこなしてこそ撮影は楽しめるものなので、参考程度にしてもらって使えるものはどんどん使っていきましょう!僕だってスマホ使ったりしますよ(笑)

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

昆虫の面白い!魅力たっぷり!
たくさんの人にそれを知ってもらうことで、人も昆虫もよりよい未来を築いていけたらと思ってこのサイト「ムシミル」を運営しています。

カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
詳細なプロフィールはこちらのページで御覧ください。
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