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イシガケチョウってどんな蝶?
日本に生息するチョウの中でも一風変わった模様を持った種類です。ジグザグに細く入った模様は独創的で、周りから見つかりにくくなる効果もあるようです。石垣島では普通種でしたが、私の身近ではなかなか見ることのできない蝶だったので、見かけた時にはとても嬉しい気持ちになったものです。
このイシガケチョウの模様は光に透けた時に更に強まります。特に葉っぱの裏に止まっているときの透過光でみるイシガケチョウの模様はとても美しいです。
葉っぱの裏に止まるイシガケチョウ
イシガキ(石垣)のような模様
縦と横に黒い筋の入った網目状の、まるで石垣のような模様を持っています。複雑に絡み合った模様は一種の美しさを見せています。石垣模様とは言いましたが、砂利(じゃり)の多い地面などに降りているとよく馴染みます。
石垣(いしがき)に似ていると言いましたが、チョウの名前は「イシガケチョウ」です。
地面から吸水する
よく吸水するので水たまりなどにもよく集まります。雨の後などは、湿ったコンクリートに降りて給水する姿もよく確認できます。
コンクリートの上のイシガケチョウ
花にやってきて吸ミツもする
羽を開いて止まる
イシガケチョウはタテハチョウ科に分類されるチョウです。タテハチョウの仲間は、羽を閉じて止まっていることが多いのが立羽(タテハ)の由来にもなっています。
しかし、イシガケチョウは地面や葉っぱに羽を開いて止まっていることがあるのですね。ほぼ180度くらい羽を開いて止まるので、シールみたいに地面にピッタリとくっついているようです。その状態は意外と敵からわかりにくいのです。
幼虫(イモムシ)
イヌビワやイチジクなどのクワ科の植物の葉っぱなどを食べます。頭にはウサギの耳のようなツノ状の突起があり、体の真ん中やおしりの方にも長い突起のある不思議な姿をしています。
生息環境や分布など
近畿より西の本州から南西諸島まで見ることができます。広葉樹林近くの林道沿いや沢沿いなどでよく見かけることができます。