写真ギャラリー
オオゴマダラってどんなチョウ?
白黒のパンダカラーで、日本でも屈指の大きさの羽はハタハタと空中を泳ぐ楽園をイメージさせる蝶です。日本では南西諸島に生息しますが、本州ではなかなか見られないために小さい頃は憧れでしたが、昆虫館などでも飼育され放蝶されていることから、日本の各地で見ることができて嬉しい蝶ですね。
白黒のパンダ模様がかわいい
羽は全体的に白色で、黒い模様が入っているパンダ柄です!カジュアルでとても美しい模様のチョウチョで、南国感が漂っています。
タテハチョウ科
チョウの分類の中にタテハチョウ科があります。オオゴマダラはタテハチョウの仲間の一種になります。日本の国蝶であるオオムラサキやヒョウモンチョウの仲間、ジャノメチョウの仲間はどもタテハチョウ科のグループです。
オオゴマダラの特徴
日本最大級の蝶々
南国に住む大型のチョウで、沖縄などではとても優雅にハタハタと飛んでいる姿を見かける事ができます。日本に生息するチョウの中でも最大級と言われており、羽を広げたときの大きさ(開張)は130mm近くにもなります。比較すると、よく見かけるモンシロチョウなどは羽を広げた大きさで50mmほどです。
オオゴマダラの大きさがわかりますね!
生態
オオゴマダラは毒を持っている
毒を持つといっても、体内に毒を持っているということです。チョウはハチなどのように刺したりはしません。
これは、幼虫の時に食べるホウライカガミが毒をもっていることによるものです。幼虫の時に体内に蓄えた毒の成分を、成虫になっても体内に持ったままなのです。ですから、天敵の鳥などがオオゴマダラを食べると吐き戻してしまいます。一度痛い目にあった鳥は二度とオオゴマダラを食べようとは思いません。ですから、白黒で大きく進化してきましたが、目立ったほうが食べられにくくなっているのです。
ちなみに、毒の成分はアルカロイド系ということがわかっています。
成長(卵・幼虫・サナギ)
オオゴマダラの卵
楕円形ででこぼこした卵を食草になるホウライカガミに産み付けます。
オオゴマダラの幼虫
黒色のイモムシで長い突起と黄色い帯が目立ちます。
側面には赤い紋もいくつか入っているので特徴的なイモムシです。
食草となるホウライカガミはアルカロイド系の毒成分を含んでいて、オオゴマダラの幼虫はその毒成分を体の中に溜め込無事ができるんです。
目立つことで毒をアピールしているんですね。
オオゴマダラのキラキラ光る蛹(サナギ)
オオゴマダラの有名な特徴としてサナギがキラキラ光っていることがあげられます。黄金色に輝いて、ぶら下がるタイプのサナギ(垂蛹)なので、まるでクリスマスツリーの飾りのようです。
脱皮した後の抜け殻は金色には光っていないので、このなかに入っている中身の部分がこの色を出していることになりますが本当に不思議です。
こんなに派手なのは毒を持っていることを知らせるためとか、周りの風景を写し込むことで風景に溶け込みやすいとか色々な理由が考えられるようです。
オオゴマダラの分布や生息地
日本では南西諸島のみに生息している帳ですが、沖縄の方などへ行くと通年見ることのできるチョウチョです。
少し薄暗目の林内や林縁でよく見られるようですが、街中まで飛んでくることもあります。
九州などでも見られることがありますが、定着はしておらず迷チョウのようです。
昆虫館で見ることができる人気のチョウチョ
南国の昆虫なので、本州などではなかなか見られないことと、年中温室で飼育しやすいことから昆虫館などでもよく飼育されています。冬でも見に行くと飛んでいるので、冬場に昆虫館に行くはとても楽しいです。
オオゴマダラ以外にも南方でよく見られるマダラチョウの仲間を中心に飼育されていることが多いですよ。
昆虫館の情報はこちらから(関西&おまけで台湾)
石垣島に到着するといきなりオオゴマダラがたくさん飛んでいます
新石垣空港に到着すると通称「光庭」と呼ばれる温室(中庭?)でたくさんのオオゴマダラを見ることができます。飛行機から降りて、一息つきたいと思っているところで蝶を見ながらほっとできてとても素晴らしいです。
石垣市蝶「オオゴマダラ」
石垣島の石垣市ではシンボルとしてオオゴマダラが石垣市蝶に選ばれています。石垣についた時にすぐに蝶が見られるのはその印象を強めるのにとても素晴らしいと思います。他にも沖縄の那覇市などでもオオゴマダラを市蝶として制定しています。
新石垣空港の光庭のオオゴマダラやリュウキュウアサギマダラ
オオゴマダラの「うかる合格お守り」
たまたま見つけたのですが「石川県ふれあい昆虫館」で販売されている合格祈願のお守りです。
これは蝶のオオゴマダラが「羽化する」ことを「受かる」とかけた縁起の良いお守りになっています。