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ルリタテハ

ルリタテハの写真

写真ギャラリー

木に止まっていても羽を広げていると見つけられますね。

占有行動をとっていたルリタテハ

スポットライトと瑠璃色が美しいです

閉じた羽は枯れ葉模様

表の羽に美しい瑠璃色の帯。ちらっと見える。

夏型の裏羽。樹皮に似た模様で、木に止まっている時に景色に馴染む。

青色の帯がとても美しいです。

ルリタテハってどんな蝶?

一見地味な枯れ葉模様かと思ったら、羽を広げた時に瑠璃色の模様がとても美しいコントラストを見せてくれます。
縄張りを持っているようで、見つけたルリタテハがどこかへ飛んでいっても、近くに止まってまた戻ってくることがあります。

タテハチョウ科

チョウの分類でタテハチョウ科があります。ルリタテハはタテハチョウ科の一種で、他にもマダラチョウやジャノメチョウの仲間などが含まれる分類群です。

ルリタテハの特徴

瑠璃色の帯

羽を広げた時の表にブルー(瑠璃色)の美しい帯が入っています。これが名前の由来にもなっています。全体に帯が入っているわけではないですが、黒っぽい地色の羽の中に瑠璃色の帯はかなり印象深いので、飛んでいるところを見かけてもルリタテハとわかったりします。

ルリタテハの写真
ルリタテハ。
スポット的にあたった光と、暗くなった部分に光る瑠璃色のコントラストが美しいです。

木目調の裏羽

表の羽には瑠璃色の帯ですが、羽を閉じたときの裏側では木の皮のような、枯れ葉に見せたような羽のデザインをしています。木の幹などに止まることの多いチョウで樹液などにもやってきますが、この模様のおかげで羽を閉じている時には保護色となり見つけにくいチョウチョです。

ルリタテハの写真
ルリタテハは羽を閉じていると枯れ葉のような模様をしています。

ルリタテハの生態や成長

縄張りの習性

遠くに見つけてゆっくりと近づいても、ある程度近づくとすばやく飛んでいってしまいます。しかし、飛んで逃げても同じ場所に戻ってくることがあります。これは、オスが持つ習性で占有行動と呼ばれますが、つまりは縄張りを作って見張っているのです。他のチョウなどが近づいてくると追い払おうとしたりしますが、私が近づいて飛んでも同じ場所に戻ってきてしまうのでゆっくりと粘り強く近づいていけば観察できます。ただ、絶対に同じ場所に帰ってくるわけでもないようです。別の場所に戻っていったりもします。

以前に観察していた時には、最初に見つけた時は地面に止まっていました。寄っていくと飛び立ってしまうのですが、しばらくすると戻ってきます。そのようなことを何度かしていたら戻ってこなくなったのですが、近くの葉っぱの上に移っていました。見張る場所を変えたようです。そこでもゆっくりと近づいて観察していたら、何度か飛び立ってしまいましたがすぐに戻ってくることを何度か繰り返していました。

ルリタテハの写真
ルリタテハが葉っぱの上で占有行動を取っていました。
ゆっくりと羽を広げたり閉じたりしながら、飛び立ってもまた戻ってきます。

幼虫(イモムシ)の食べ物や餌(エサ)

ルリタテハの幼虫はサルトリイバラやヤマユリなどのユリ科の植物を食べて育ちます。幼虫の体は黒っぽいのですが、派手にオレンジ色の模様が入っています。そして、黄色いトゲトゲのあるいかついイモムシだったりします。

ルリタテハの分布や生息地

北海道からオキナワの方まで全国的に見ることのできるチョウチョです。日中から活発に活動して、開けた場所でも飛んできたりします。樹液などを求めて林の中などでも見ることができるチョウチョです。

ルリタテハの写真
沖縄で見かけたルリタテハ。

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タテハチョウ科まとめ 蝶の図鑑

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この記事を書いた人

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

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カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
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