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ナガサキアゲハってどんな蝶?
一見黒っぽくて地味な印象のチョウチョです。しかし、その羽をじっくりみているとなんだかあ多みを感じる不思議な艶感を感じることができます。不思議に思ってじっくり観察していると、黒い羽の模様の中には青い鱗粉(りんぷん)が混じっていることでそんな艶やかさを出しているのですね。不思議な魅力のあるチョウチョです。
アゲハチョウ科の蝶
ナガサキアゲハはチョウの分類の中でもアゲハチョウ科に属しています。アゲハチョウ科には他にもキアゲハやカラスアゲハなどが含まれていて、日本でも馴染みの深い種類が多いです。
オスとメスの違い
オスは黒い羽をしていますが、メスは後ろ羽の中央に白斑(はくはん)模様が入ります。オストメスでは模様の印象がかなりかわります。羽の裏では、付け根の方(基部)に赤い模様が入っているのは特徴的なので覚えておくとわかりやすいですね。このメスの白い模様は、南の地方に行くほど白い部分が発達していきます。基本的には後ろの羽に入る白い模様なのですが、強く出てくる個体だと前羽にも白い模様が入ってくることがあります。
ナガサキアゲハのオスとメスの比較写真
尾状突起を持たない
アゲハチョウの仲間には尾状突起と呼ばれる羽のしっぽのような部分があるものが多いのですが、ナガサキアゲハには尾状突起がありません。そのことからも他の種類との識別はかんたんです。
ナガサキアゲハの写真
分布を広げている
南方系のチョウでしたが近年分布を北上させています。昔は九州から四国南部のあたりまでだったのですが、最近では東京近郊でも普通に見られるようになったようです。
幼虫の食べ物や餌(エサ)
アゲハチョウの仲間はミカン類などの柑橘系の葉っぱを食べることが多いのですが、このナガサキアゲハもミカン科の植物の葉っぱなどを食べて育ちます。ユズやキンカンなどをよく食べます。