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クビキリギスってどんな虫?
キリギリスの仲間ですが全体的に細くシュッとした体つきをしています。緑色のものがよく見られますが、褐色のタイプや稀にピンクのクビキリギスが見つかって話題になったりします。
身近に見られる昆虫で、他のバッタなどと一緒に見つけることができますがアゴがとても大きく発達していてうっかり噛まれると痛そうです。

名前の由来
キリギリスの仲間で全体的に尖ったような体つきをしています。大きく発達したアゴは噛み付くと簡単には離しません。掴んで話そうとするとクビがもげてしまうほどだそうです。それがクビキリギスの名前の由来になったようです。漢字で「首切螽蟖」としていますが、これをそのまま読むとクビキリギリスになってしまいますね。意味合い的にはクビが切れちゃうキリギリスです。
別名
大きなアゴが赤色をしているところから「血吸いバッタ」「ショウガ食い」「クチベニ」「赤口(あかくち)」などの呼び方もされています。


キリギリス科
昆虫の分類にバッタ目があります。その中にキリギリス科があって、クビキリギスはその中の一種になります。日本で有名なキリギリス科の仲間ではそのままキリギリスやカヤキリなどがいます。バッタは草食が基本ですが、キリギリス科の仲間は雑食のものもおり、他の昆虫などを捕食するものも知られています。
食べ物、餌(エサ)は?
基本的にはイネ科などの植物を食べます。他の近い仲間であるツユムシなどには食べることができない茎の硬い部分であっても、発達した大きなアゴ食べることができます。
その強力なアゴを使って他の昆虫を捕食する肉食の昆虫でもあります。雑食なので色んなものを食べることができるのは有利であるのと栄養価の高いものを食べるので冬をこすのにも有利なのだと思います。
飼育するときにも鰹節やドッグフードなども好んで食べるようです。
生息地と分布
全国的に見ることができます。人家の周りや街なかの公園でも見かけることがありますよ。灯火にやってくる習性もあるようで、夜間にコンビニなどにやってきているのを見かけたりします。
海外では中国でも見ることができ、台湾で採集された例もあるようです。
クビキリギスの寿命
クビキリギスは成虫で越冬し、春になると交尾活動を始めて産卵します。夏頃に孵化(ふか)した幼虫は秋にかけて成虫になっていきます。産卵したクビキリギスはすぐに力尽きることはなく、その後も生きていることが多いようです。飼育下では次の春を迎えた例もあるらしく1~2年ほどの寿命のあるキリギリスの仲間です。
雑食性で栄養価の高いものもたくさん食べることが長生きの秘訣かもしれません。
クビキリギスに似た「クサキリ」や「シブイロカヤキリ」との違い
- クビキリギス:一番頭が尖っていて大アゴは赤色をしています。
- クサキリ:頭のトガリは弱く大アゴは黄色をしています。
- シブイロカヤキリ:頭は尖っていますが大アゴは黒ずんでいて、みんな褐色です。
クビキリギスの色の違い。緑色、褐色、ピンク色!
クビキリギスは同じ種類でも色の違うものがいます。緑色のものがよく見られますが、茶色っぽい褐色型のものも見つかります。これは成虫になるときの湿度によるという話があります。湿度の高い場所では緑色になり、湿度が一定より低いと茶色っぽくなるようです。
どういうことかというと、植物がよく茂った草むらの中で生活しているものは湿度の高い空間で生活しているので緑色になるのです。そのほうが草むらの中で見つかりにくいですね。
そうでない場所では湿度が下がって褐色になるんですね。ですから幼虫の時に褐色だったものでも、成虫になる時に湿度の高い空間で羽化すると緑色になるようです。
ピンク色もいる
クビキリギスの仲間では稀にピンクの個体も見つかることがあります。探しても簡単には見つからないのですが一度見つけてみたいものです。
クビキリギスの幼虫
草むらでは小さなバッタがぴょんぴょん飛び跳ねていますが、よく見ていると色んな種類がいてクビキリギスの幼虫も混じっています。幼虫のときから頭も尖ったようなデザインでずっと下を向いているような姿勢をしているのですが、顔をアップで見てみるとひょうきんな顔をしています。




クビキリギスのギャラリー
