スズムシの飼育!鳴き声の美しい昆虫を育ててみよう!

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スズムシを飼育して観察した記録を成長とともに更新していきます!
簡単なまとめの記事ではなく、まるで自分で飼育しているような気分になってもらえるように細かく紹介していきます。
基本の部分では、飼育の仕方や準備するものから、スズムシの生態まで説明をしています。

著者紹介

村松佳優の写真
村松の撮影風景

はじめまして。昆虫写真家でWebサイト「ムシミル」の管理人の村松です。
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はじめに

スズムシは、日本では昔からその鳴き声を聞くために、よく飼育されているのですが、卵から孵って大きくなっていく様子などはそんなに知らないのではないかと思います。
そういったところを見ていきたいですね!

小さい頃にもスズムシは近所でも飼育している人がいて、よく両親が子供のためにもらってきてくれました。
鳴き声を聞くのは楽しかったですが、飼育は任せっきりだったように思ます。
たまにエサをあげたかも?

そんなスズムシが懐かしくなって、育ててみたくなったんですよね!

一年前には成虫を譲っていただき、鳴き声を楽しみながら数ヶ月楽しんでいたのですが、今年はその卵の様子から観察できます。

スズムシの一生と生態

スズムシの生態について簡単に紹介しておきます。
スズムシはバッタ目に含まれる昆虫で、コオロギに近い仲間と考えるとわかりやすいと思います。
コオロギと比べると、頭部が小さいのが特徴的です。

不完全変態する昆虫

スズムシを始めバッタの仲間は「不完全変態」と呼ばれる成長をします。
「卵」「幼虫」「成虫」と成長していくのですが、幼虫と成虫の姿が似ているのが特徴になります。

幼虫と成虫が同じような姿をしているのは当たり前と思ったかもしれませんが、よく思い出してみるとチョウチョの幼虫はイモムシです。
カブトムシの幼虫も土の中で生活し、ツノもなければ成虫と姿が全然違いますね。
蛹(サナギ)の期間を経て、大きく姿の変わる昆虫の成長は「完全変態」と呼ばれる成長の仕方なのです。

生まれたての幼虫

生まれたての幼虫は白い色をしていて、まったくスズムシっぽくありませんが少し時間が経つと黒くなってきます。
体が黒くなっても、触角とお尻から生えている尾毛(びもう)は白い色をしています。
まだ小さいので、白い毛が4本生えているようにも見えます。

不完全変態の昆虫なので、幼虫も成虫と同じような姿をしていますが、バランス的には頭が大きい赤ちゃんの雰囲気があります。
そして、成虫には羽があるので、そこが大きな違いになります。
生まれたての幼虫だと、コオロギに近い仲間というのもわかる気がしますね!

鳴き声の美しい昆虫

日本には鳴き声の有名な昆虫が色々いますね!
夏の風物詩ですとセミなどが思い浮かびますが、秋の音色と言えばスズムシです!

他にも鳴く虫と言えば「コオロギ」「キリギリス」「クツワムシ」「マツムシ」など色んな昆虫が知られています。

鳴き声と言っていますが、実際には声を出しているわけではありません。
多くの種類では羽を震わせたりして音を発するんですね!
羽をこすり合わせたときに音が出るように、羽の翅脈が発達しています。

そして、スズムシであの美しい鳴き声を聞かせてくれるのはオスだけです。
鳴く虫の多くの種類に共通しますが、鳴くのはメスを呼んだりアピールするためなのです。
ですから、基本的にはオスしか鳴かないものが多いんですね。

飼育していると「リーーン、リーーン」と鳴き声を聞かせてくれます。
これはメスにアピールする鳴き方で、遠くのメスを呼ぶときには「リンリンリンリン」と鳴いています。
飼育していると常にメスがそばにいることが多いので「リーーン、リーーン」と鳴いているのを聞くことが多いのです。

スズムシの育て方

飼育ケース

飼育ケースの大きさは飼う数によっても変わってきます。
あまりに密度が多いと死んでしまうものがたくさんでることになります。

スズムシの飼育の写真
スズムシの飼育

今回は卵から管理しますので、最初は小さめの飼育ケースを利用します。
このサイズだと、成虫で5~6匹くらいがちょうどよい感じでしょうか。10匹入れたら多すぎると思います。
何匹が孵化(ふか)してくるかわかりませんが、数が多いようだったら成長したところでケースを2つに分けるか大きなケースに移すかを考えたいと思います。

食べ物や餌(エサ)

スズムシは雑食性なので、植物から動物の死骸まで色んなものを食べます。
よく利用されるものをピックアップします。

植物性

  • ナス
  • キュウリ
  • リンゴ
  • サツマイモ
  • カボチャ
  • ニンジン

動物性

  • 鰹節(かつおぶし)
  • にぼし
  • じゃこ

その他の餌として市販の「スズムシのエサ」なども売られています。
ミネラルやタンパク質がとれるように配合されています。

スズムシの共食いについて

スズムシは共食いをするという話もよく聞きます。
スズムシは動物性のタンパク質を摂る必要があるので、にぼしなどをあげていたら共食いの可能性はほとんどないと思います。
死んでしまった個体を食べることはありますが、襲って食べるものではありません。

餌(エサ)のあげ方

基本は地面にエサがつかないようにすることがポイントです。
腐ったり、カビの原因になりやすいからです。

野菜の場合は串やつま楊枝に串刺しにして、地面から離して中に入れます。
削り節やスズムシのエサなどは、ペットボトルのキャップや小皿などに入れて中に入れてあげます。

準備するもの

  • 飼育ケース
  • マット(土)
  • 足場・隠れ場所
  • 水分補給・霧吹き

マット(土)

飼育ケースの底に数cmは引いてあげましょう!
産卵も土の中に行います。

外から取ってきたものでも構いませんが、その場合は天日干ししてから利用すると良いでしょう。
ただ、外から取ってきたものだと雑草が生えてきたり、他の虫が出てくることもあります。

心配な場合、もしくは天日干しなどが面倒くさいときは100円ショップなどで販売されている土を買ってくるのがおすすめです。
色んな土があるので、ブレンドしてスズムシの好みを探すのも面白いですが、そんなにこだわらなくても飼育するには充分です。
野菜の土など、土っぽい土で良いと思います。
他の昆虫では腐葉土などをよく利用しますが、スズムシの場合は合わないと思うので、イメージとしては畑っぽい土です。

今回の飼育では細かめの赤玉土を利用しています。
保水性にも優れているのと、無機質な土ですから他の虫が発生しにくい土になります。

足場・隠れ場所

今回は他の飼育セットを買ったときについていた、作り物の葉っぱを入れています。
幼虫のサイズにちょうどよい足場になっています。

他には、流木や木の皮、木炭、焼き物のかけらなど、登ったり隠れたりできるものならなんでも構いません。
せっかくなので、おしゃれな小物でセッティングできないか考えても楽しいですね!

スペースに余裕のある飼育ケースを使う場合のおすすめは、木炭を隙間ができるように積んで置くことです。
隠れ場所にもなり、雑菌なども抑えてくれます。
色が黒いので、隠れるのが大好きなスズムシのストレス軽減にもなると思います。

手頃なものがない場合は厚紙などを蛇腹などで立てておくのでも構いません。
白い紙で作った場合は観察しやすいメリットもあります。

水分補給・霧吹き

乾燥は良くないので、霧吹きは準備しておきたいです。
水分補給もするので、霧吹きした水分を取ることもありますが、基本は野菜の水分です。
スズムシの環境が干からびないように気をつけたいですね。

水苔などを入れておくと、乾燥を防いでくれるし、小さい頃の隠れ場所にもなりますし、水分補給もできます。

霧吹きはスズムシ本体にかけてしまうと体力が奪われる原因になります。
しかし、実際に飼育ケースの中にいるスズムシにかからないように霧吹きするのは困難なので、気をつける程度で大丈夫です。
体力が奪われるとは書きましたが、ちょっと水がかかったくらいでは死にません。

ただ、小さな幼虫の場合はかなり注意してください。
まだ力が弱いので、ケース側面についた水滴からも抜けられなくなり溺れて死ぬことがあります。

注意点や飼育のポイントまとめ!

いっぱい書きましたが、大事なポイントに絞るとこんな感じです。
飼育は簡単なタイプの昆虫なので、楽しんで成長を見守ってあげたいですね!

  • 土は数cmは入れてあげる
  • 足場や隠れ場所はお好みで
  • 餌(エサ)は地面につかないように
  • 動物性のタンパク質も必要
  • 乾燥させない

飼育と観察記録

ではここから飼育と観察の記録です!

5/13 5月に入ったので卵のセッティング

スズムシの卵

今回は管理していたスズムシの卵を飼育ケースにセッティングするところから始めます。
本当は4月中にやりたかったのですが、遅くなってしまいました。
昨年から飼育ケースで卵を管理していた人は、土に水分を足してあげてそのまま孵化(ふか)を待ちましょう!

スズムシの飼育の写真
5/13 土と一緒に管理していたスズムシの卵。
スズムシの飼育の写真
5/13 白い粒がスズムシの卵です。
スズムシの飼育の写真
5/13 細かな赤玉土をセッティングして、作り物の植物を入れました。足場などは孵化が始まってからでも良いですが、幼虫がジャンプして逃げ出すリスクを少なくするために先にやっておきます。セッティングできたら土をゆっくりと全体がしっとりするくらいに湿らせていきます。
スズムシの飼育の写真
5/13 土がしっとりとしたら、上から卵をふりかけます。この上にすこし土をかけて卵を隠し、さらに少し霧吹きをして湿らせてあげました。
これで後は待つだけです。
スズムシの飼育の写真
5/13 孵化までどのくらいかかるかわからなかったので、孵化(ふか)した幼虫の脱出防止(飼育ケースの隙間から出るかもしれない)と乾燥防止のためにラップをかけてつま楊枝で少しだけ空気穴をあけておくことにしました。
さぁ、元気に出てくるといーなぁ。

5/20 一週間ほどで孵化が始まりました

スズムシの飼育の写真
5/20 孵化が始まったようです。小さくてもわかると思っていたのですが、思ったより気づきにくいです。一匹見つけたら、他にも居るんじゃないかとじっくりと見ていたら何匹も孵化していました。
スズムシの飼育の写真
5/20 黒くなっているので孵化してから時間も経っているようです。
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5/20 触角と尾毛は白い色をしています。

5/21 スズムシの白い幼虫

孵化したての幼虫は白いので、それを見たくて定期的に観察していました。

スズムシの飼育の写真
5/21 白い幼虫を発見しました!孵化してそれほど時間は経っていないようです。
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5/21 上と別の個体です。それほど時間は経っていませんが、。足の部分が少し黒くなってきていますね!
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5/21 残りの卵がどうなっているのか気になっtのですこし調べてみることに。しっとりとして水分は問題なさそうです。少し形がくぼんでいるのが気になりますが、左側に黒い点が見えます。もしからた目の部分かもしれません。

6/1 スズムシの食べ物・餌やり

スズムシの孵化が始まって10日ほどが経ちました。
先に生まれた幼虫はすくすくと育ち、後からもどんどん幼虫が生まれてきます。

スズムシの飼育の写真
先に生まれた幼虫はかなり大きくなっています。これは一度は脱皮していると思いますので2齢幼虫と思います。
並べてみてみると、大きさが倍くらい違いますね!

スズムシには餌(エサ)を定期的にあげています。
動物性たんばく質のかつお節やジャコと、野菜ではナスを入れています。

スズムシの飼育の写真
かつお節を食べるスズムシの幼虫。
気に入ってくれているようです。
スズムシの飼育の写真
ナスをむしゃむしゃと食べるスズムシの幼虫。
スズムシの飼育の写真
ナスの食いつきはとても良いと思います。

7/8 スズムシがすくすくと成長しています

一ヶ月ほど経つとスズムシたちもかなり成長してきました!
孵化したタイミングがずれているのもありますが、それでも成長速度には差があるように思います。

それでも元気に育ってくれて嬉しいものです!

スズムシの写真
6齢~7齢(終齢幼虫)になった大きなスズムシ。
一匹だけやたらと成長が早く立派に育っています。
スズムシの写真
4齢~5齢幼虫くらいのサイズのスズムシ。
小さな羽ができています。
産卵管も伸びてきているのでメスのスズムシです。
スズムシの写真
2齢~3齢幼虫くらいのサイズ感です。
まだ羽ができてきていません。

7/20 成虫のスズムシが誕生しました!!

一匹成虫のオスに成長していました!

羽化してすぐにはあまり鳴かないようです。
立派な羽と長い触角が特徴的な昆虫ですね!

スズムシの写真
オスの成虫が誕生しました!
産卵管がないのでオスですが、まだ鳴き声は聞かせてくれません。

スズムシのオス

スズムシの写真
スズムシは横から見るとこんな印象なのですね。
コオロギなどとは違って、頭は小さめのスタイルです。
スズムシの写真
触角がかなり長いのがわかります。付け根から半分ほどが白いですが、残り半分は黒い色をしたツートーンカラーです。
スズムシの写真
羽の模様は複雑です。この複雑な模様を作っている翅脈をこすり合わせることで綺麗な音色を聞かせてくれます。
スズムシの写真
スズムシの顔。
小顔で、足先とかは薄い色をしています。

餌(エサ)にスイカをプレゼント

成虫が誕生して、めでたい気分になったので、お祝いにスイカをプレゼントしてみました。
普段はナス、キュウリ、かつお節、ニンジンがメインなのですが、たまにはちょっと変わったものを食べさせてあげようと思ったのです。

スイカはウリ科の植物ですが、赤い部分は甘くて柔らかいのでスズムシも喜んでいたように思います。
赤い部分はほとんど食べてしまいましたが、皮の部分は少し食べた形跡があるくらいでした。

スズムシの写真
成虫が誕生したお祝いに夏っぽい食べ物のスイカをちょっとプレゼントです。入れるとすぐに寄ってきました。

スズムシの写真
入れ替わりながら、大きな幼虫も小さな幼虫もスイカを気に入ってくれたようです。

※次回更新もお楽しみに

まとめと感想(飼育が終わったら追記します)

ムシミルでは、昆虫の「面白い」!を届けるために、昆虫のキレイな写真を豊富に使った図鑑ページや、昆虫に興味を持ってもらうきっかけになればと飼育の記事なども載せています。
これからもムシミルをよろしくお願いします!

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この記事を書いた人

村松佳優

村松佳優

昆虫写真家/講師/カメラマン/ムシミルの運営。

昆虫の面白い!魅力たっぷり!
たくさんの人にそれを知ってもらうことで、人も昆虫もよりよい未来を築いていけたらと思ってこのサイト「ムシミル」を運営しています。

カメラマンやイベント運営などに携わりながら、大学の講師やクリエイターの支援活動もし、次代の育成にも力を入れて活動しています!
詳細なプロフィールはこちらのページで御覧ください。
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